「ちょイケじぃじぃの独り言」: 日経ビジネス『ASEAN牙城再建』【トヨタ・ホンダ・味の素の覚悟】
1 はじめに
私は関心があつた「日経ビジネス」を定期購読し、自由時間は十分あるので
気になった記事を整理しました。
2 今回の特集 : 『ASEAN牙城再建』【トヨタ・ホンダ・味の素の覚悟】
(1) 日本企業が一大拠点を築いてきた東南アジア地域が変化の波に洗われ、中国
勢が電気自動車(EV)などでゲームチェンジを仕掛ける。
経済成長により、都市部のオフィスワーカーを中心とした「新興富裕層」も
勃興し、新たな消費の牽引役となり、市場の形を大きく変え始めた。
(2) 東南アジア諸国連合(ASEAN)の誕生から57年が経ち、経済圏を拡大させて
いる。
国際通貨基金(IMF)の予測では、2028年にかけて実質国内総生産(GDP)成
長率は全加盟国でプラス[特に、カンボジア・インドネシア・フィリピン・ベ
トナムは年5%以上の高さ]を維持し、2026年にはASEANの名目GDPが日
本を上回ると予測している。
ASEANの最大の魅力は市場成長力の潜在力で、タイを除く加盟国では人口
増が続き、ASEANの域内人口は2050年では約8億人に達する見込みで、モ
ノを売る市場としての重要性が今後、一段と高まっていく。
ただ、ASEANも一枚岩ではなく、政変リスクも避けて通れない。
(3) ASEANの中で、消費のけん引役となりつつあるのが「新興富裕層」と定義
される人たちである。
「幼い頃、両親とともに厳しい生活を強いられ、これ以上、家族につらい思
いをさせたくない」という思いを原動力にさらなる豊かさを求め働き、中間
層から一歩踏み出し、より豊かな生活を目指して努力を続けるのが「新興富
裕層」の特徴で、国民の新たな目標である。
調査によると、ASEANの「新興富裕層」のうち53%が一般的な家庭の出
身で、「頑張ればお金持ちになれる」と考える人は多く、そして家族も大事
にする。
「新興富裕層」は将来の不安などから堅実性も持ち合わせ、根っからの富
裕層とは大きく異なり、消費行動にも表れている。
ブランドよりも、長持ちするものを購入する人の割合が51%と日本よりも
高く、ビジネスチャンスを逃すまいと、常にアンテナを張り、スマホを操作
するなど「情報感度」も高い。
経済成長が続く一方で大気汚染などにも日々直面し、社会問題や環境問題
に対する意識も高く、当事者意識も高い。
日本企業がASEANで勝つには、こうした「新興富裕層」の消費動向を捉え
ることが不可欠である。
(4) ASEANのある地域の自動車・二輪車・うまみ調味料の分野で圧倒的なシェ
アを握るトヨタ・ホンダ・味の素がASEAN地域で展開する新たな事例を紹介
している。
3 その他の内容
(1) 来年4月13日開催の2025年国際博覧会(大阪・関西万博)まで1年を切ったが
建設の遅れや費用膨張への批判は強く、能登半島地震を機に中止を求める声
まで出ている。
万博の関心度は27.4%と低迷し、万博の意義や魅力発信など機運醸成が宿
題となるが、残された時間は限られている。
(2) 自民党が派閥政治資金問題を巡り、安倍派や二階派の議員らに対する処分を
決めたが、自民党内の亀裂は深まり、党内外からも批判が噴出して幕引きに
は程遠い状況である。
また、児童手当などの財源として医療保険料に上乗せして徴収する予定の
「子ども・子育て支援金」でも、首相は「実質的な負担は生じない」との説
明を繰り返すばかりである。
4 「ちょイケじぃじぃの独り言」
ASEAN諸国の「新興富裕層」の特徴である「幼い頃、両親ともに厳しい生活
を強いられ、これ以上、家族につらい思いをさせたくない」という気持ちを読
むと、私の小さい頃を思い出す。
私の父親は、勉強が好きだったが貧しく、集団就職で大手製鉄所の現場で働
き、私の幼児期は長屋みたいな社宅での生活で、つぎはぎだらけの服を着てい
た(当然、家に風呂・テレビ・電話などない)が、周りのみんなも同じなので、
それが普通だと思っていた。
小学3年生の時に、新しいアパートの社宅に引っ越すと、喜んだのが私より8
歳上の兄で、食事以外は自分の部屋で勉強をし、塾に行かず独力で頑張り、現
役で東大に合格した。
小さい私には、兄がそこまで勉強するのがよくわからなかったが、大きくな
った時に聞くと、兄は「親の貧しい姿を見て、自分は、そんなふうにはなりた
くなかった」と言っていた。
私も結婚して働いていた時、少しでも多くの給料を稼ぎ、家族を楽にしたい
との思いから、ハードな仕事だが時間外手当がたくさんもらえることで評判の
職場に希望して異動し、9月から翌年1月まで休みなく、10月からは深夜を超え
て働いていた(最初は、日にち、次は曜日、最後は時間まで飛んでいった)。
また、その当時、テレビでの飲料のコマーシャル『24時間、闘えますか』が
流行っていて、日本社会がイケイケの状態だったのを思い出し、バブル崩壊後
の「失われた30数年」を経た日本社会の現状をみると、懐かしい気がする。
私が高校2年生の時に「大阪万博」が開催され、その時付き合っていた彼女と
一緒に遊びに行き、遊びに夢中で父親から借りたニコンのカメラを盗まれた(警
察に届けて、カメラは戻ってきた)ことを思い出す。
残念ながら、来年に開催される「大阪・関西万博」には行かないと思う(吉村
知事は応援したいが、万博自体には『中途半端』で魅力を感じない)。
今回の本誌でも、AIをテーマにした記事が掲載されて専門家達が「いつもと
同じ話」をし、「AI開発で日本が遅れていることや商取引データが少ないこと
」などへの提案がなく、『中途半端』だと思ってしまう。
また、政府が「子ども・子育て支援金」での児童手当などの財源として医療
保険料に上乗せして徴収することを予定しているが、児童手当と医療保険料が
どうリンクするのか私には理解できず、『中途半端』だと感じざるを得ない。
結局のところ、①「熱意あふれる」社員の割合が5%②「エンゲージメント(
会社・職場などに対する信頼や貢献意識)が高い」社員の割合が6%③「仕事の
上で強いストレスを感じ、メンタル不調予備軍」の社員の割合が80%という日
本の現実は、日本社会の『中途半端』に起因しているように私は思う。
最後に、私は運動での「体」の筋トレと資格学習やnotoでの「頭」の筋トレ
で「老いと闘える最後のチャンス」である70歳代を、運に全てを任せ、ハッキ
リした姿勢で過ごす一方、「宝物の孫」の世話をして、働きながら子育てをす
る一人娘(夫は単身赴任中)をサポートしていきたい。
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