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北東北旅行記


秋田内陸鉄道の車窓

北東北旅行記

この2~3月、JR東日本が「キュンパス」という商品を発売しているのをご存知でしょうか。

平日限定一万円でJR東日本エリアは新幹線も含めて一日乗り放題という切符です。

2枚買い、年休を二日とって二月のある平日、旅に出ました。

まず、大宮から東北新幹線で八戸へ。あっという間なのにびっくり。

私は青森の弘前大学に通っていたのですが、学生時代、上野(東京に非ず)へ行く時は夜行客車寝台で一晩かけて、というのが定番だったのです。それがこうもあっさりと、というのに時の流れを感じます。

八戸からは大湊線経由で終点の大湊へ。海自の街です。特にやることもなく、駅前の郵便局で風景印を押してもらって早々と下りの客になります。

青森で乗り換え、どうしても降りたかった弘前でもただ乗り換えに留め、白神山地を越え秋田県へ。今日の宿は北秋田市の小ホテルです。

このホテルがまた今どきカードも使えないというアンティークなところでした。夕食朝食を買うにも苦労して、早々にホテルへ帰りました。

翌朝は秋田内陸縦貫鉄道の始発に乗って南下。さすが秋田の山の中、ようやく東北地方らしい雪景色が見られました。学生時代は平場でも根雪があったものですが、時代は変わりましたね。

雪景色を堪能し、角館からは「こまち」に乗車、秋田からは男鹿線に乗って終点の男鹿へ。なまはげの街です。ここも大してやることはなく、駅近くの郵便局で風景印を押してもらって下りに乗車、秋田駅へ向かいます。

この旅のクライマックスは、この秋田駅です。昼過ぎの秋田駅で待っていてくださったのは、なんと約40年ぶりに会う弘前大学時代の先輩でした。

40年もの年月となると見た目も変わっていましたが、そこはお互い同じ目的を持ってキャンパスを席巻した先輩後輩、お互いがマスク越しにも満面の笑みですぐわかりました。

駅ビルの寿司屋でカウンターに着席し、40年間の間を少しずつ埋めていきます。かつての仲間の中には亡くなられた方もおり、お互いに長生きしてきたことに感謝し、できなかったことを取り返そう、と更なる長生きを誓い合いました。

夢のような約二時間を過ごし、再会を約してこの先輩と別れ、東京行きのこまちに乗車。東京郊外の自宅に帰りました。


ソロ旅で、気ままに未乗線区乗り潰しを計った今回の旅でしたが、良かったのはなんといっても古い友人(先輩)との再会でした。これも一人旅ゆえの自由さの成せる技でしょうか。

また一人旅に出よう。どんな出逢いが待っていることだろう?

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