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2023京王杯スプリングカップ振り返り



メモ

✅小雨が降っていたが良馬場での開催
✅内外の馬場に大きな差はないが若干外有利
✅前半3F 34.9で過去5年で最も遅い
✅後半3F 33.7で過去5年で最も早い
✅全体時計1:20.3は過去5年で最も遅い
✅行く馬が少なくベレヌスがスローペースの逃げ
✅中段以降にいた馬にとってはマイル戦でもスローの流れ
✅マイルで33秒前半から32秒台の上りを使える瞬発力タイプに向いた
✅1, 4着馬の上り32秒台は優秀、今後も瞬発力勝負では上位
✅直線で前にいた馬でも上り33秒台を使えている
⇒単なるキレ負けで終わった馬が次走狙い目
(ダノンスコーピオン、ゾンニッヒなど)

直線で前にいた馬の上り3F


レースラップ

過去5年の平均ラップと2023年京王杯SCのラップ比較


レースレベル

緑風ステークス過去5年
京王杯スプリングカップ過去5年

※2020年は別日の開催のため除外
時計水準としては前年とほぼ同じ。
緑風ステークスとの比較でみると時計的には評価できる。
(緑風ステークスは2022年比で+1.2秒かかっている)
ただし緑風ステークスは前半5F 62.6の超スローペースのせいで全体時計も遅くなっており単純比較は禁物。
今年のペース、過去の勝ち馬の勝ち時計を考えると1着馬レッドモンレーヴが安田記念で馬券になるレベルではないとみる。


ピックアップ馬

1着 レッドモンレーヴ

スタートから自然と後方。後ろから進めて直線では大外後方の位置。前半3F 34.9のペースでかなりの後方の位置取りでありこの馬としてはいつも通り。直線での瞬発力勝負になったことでこの馬のベスト条件に展開があてはまったことが最大の勝因。馬場も外差しに若干有利だった。上り32.6は優秀な数字でスローからの瞬発力勝負になれば全体時計が早くても問題ないことは秋色Sで証明済み。前走は出遅れて参考外。今後も瞬発力勝負になれば重賞で勝負になる馬。安田記念に出走するのであれば最後方付近になるはずで、さすがに通用するとは考えにくい。今後は出走するメンバーからペース・展開をある程度予測したうえで買うかどうかの判断が必要。ハイペース想定で人気するならば嫌いたい


2着 ウインマーベル

中枠から前目の位置で進める。この馬自身が経験してきたペースを考えるとかなりのスロー。ほかの馬のキレ負けに助けられ、前残りでの2着。それでも直線で33.2の上りを使えていることは優秀。特にこの馬にとっては33.2はこれまでのレースで最速の上り。1400mでスローからの瞬発力勝負にも対応できることを示したことは収穫で成長も感じられる。去年のスプリンターズステークスではゴール後1頭突き抜けており、スプリント路線では最上位の存在とみている。前々走シルクロードSは内前有利であり、この馬は出遅れて大外を回す競馬になったことが敗因。前走高松宮記念は適性がものをいう特殊なレースと考えているので度外視でよい。今年のスプリンターズステークスでも安定して買えそうな馬でそこまでの過程にも注目したい。


3着 ダディーズビビット

外枠から前へ。直線では前から4頭目くらいの好位置。そこから上り33.5を使って3着。スローの前残りに助けられた感もある。この馬自身の上り3Fタイムとしては過去最速の数字で走っており東京の上り勝負にもある程度対応できたことは収穫あり。前々走の阪急杯ではハイペースを前受けして2着に粘る強い競馬で最後まで勝ち馬に迫っていた。時計的にも非常に優秀な内容で1400m以下では上位の存在であることを再確認できたレースとなった。戦績からもハイペースに強い馬なので前が忙しくなりそうなスプリント戦で狙いたい


6着 ゾンニッヒ

好スタートから前目の位置で進める。直線では外に位置をとって非常によい手応えだったが、前の馬でも33秒台前半の上りを使えるほどのスローペースで展開がこの馬に向かなかった。レッドモンレーヴなどの32秒台の脚を使った馬にはキレ負け。この馬自身の上り3Fは33.2であり、これまでのレースで最速の脚は使えていることから、今回は展開が向かなかったと割り切ってOK。今回調教時計ベスト更新、今年初戦で体重を大きく増やして好走など、2023年になって大きな成長が感じられ、今後も期待できる馬。特に中山は戦績通り向くタイプなので狙えるが、明らかに中山向きとみられることでオッズ的な妙味はないかもしれない。「良いポジションで、リズム良く行けました。手応え良く、自信を持っていきましたが、いざ追い出すと思ったよりも脚がありませんでした」とレーン騎手のコメントがあるので、レース予想で期待していたほどの能力はまだなさそう。池江厩舎は中山マイルを得意にしているので秋の京成杯AHあたりが目標となるのかもしれないが、そこでは人気次第で本命候補となり得る。


11着 ダノンスコーピオン

最内枠から前目の位置取り。直線は内目から伸びようとしていたがほかの馬にキレ負けた形。やや外有利の馬場の影響もあった。そもそもこの馬は萩Sのような超スローペースでも33.5の上りしか使えない馬で、瞬発力勝負は不得意。マイルで好走したレースは前後半フラットなペースか前傾のラップとなったものであり、ハイペース向きの馬。今後もこの点に注意する必要がある。斤量58kgで今年初戦ということもあり、このレースを取りに来たわけではないことは明白だった。「ここ2戦走れない競馬が続いている中で、着順以上に内容良く走れていますので、次につながると思います」と鞍上の川田騎手のコメントあり。元々去年の富士Sの内容、時計は非常に優秀でセリフォスやソウルラッシュと能力はほぼ互角。今回はおそらく安田記念のたたき台で出走しており、今回の結果から本番では人気しないはずなので穴として狙いたい。


独り言

想定以上のスローペースになってしまったことで消しの2頭(レッドモンレーヴ、アヴェラーレ)に好走されてしまいました。。。
それでもペースを考えると妥当な結果なのでラップから予想する意義が見いだせたレースでもありました。
高松宮記念からくる馬は相性がよく、1200のペースで走れる馬は今後も狙えるはず!
明日のヴィクトリアマイルも同じような瞬発力勝負になれば予想もはまりそうなので期待したいです!




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