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時折最高:058 ジョージ川口スーパーグループ - チュニジアの夜 (1982) NHK-FM セッション82 1982年5月15日

チュニジアの夜 (A Night in Tunisia) は、1942年トランペット奏者のディジー・ガレスピーが、ピアニストフランク・パパレリ英語版)との共作で作曲した楽曲。後に歌詞を付けられて歌曲にもなった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%81%AE%E5%A4%9C

古い曲ながら多くのミュージシャンにカバーされてきたスタンダード曲。
ただ私は幸か不幸か、若い時分にこのジョージ川口の演奏でこの曲を覚えてしまったため、ディジー・ガレスピーやチャーリー・パーカーの演奏を聴いたときには「うわー、大人しい」という感想を持つに至ってしまったのでした。

全45分の放送の、冒頭が「チュニジアの夜」です。
数十年ぶりに聴き直しても、やはりこの演奏は結構特別ですね。なんでこんなにエキサイティングでパワフルに演奏してるんでしょ?(笑)

冒頭から叩きまくるドラムスからしてスタンダード・ジャズとは思えない音色ですが、ピアノもサックスもトランペットもやたら緊迫感溢れる性急さを前面に押し出しています。

後に作曲者のバージョンを聴いてみました。どのくらいバージョンがあるのかよく知らないのですが、とりあえず見つかったものを聴いてみますと、まずテンポはもっとゆったりしていますし、熱狂というよりは怪しげな雰囲気を漂わせる演奏、といった感触を受けます。


その後ちょっとずついろいろなジャズを聴いてきましたが、意外にジョージ川口グループのあの演奏は珍しかったんじゃないかな、と考えるようになりました。

テンポの速さ、ドラムスのやかましさ、全てのパートがそれに合わせてラフで熱狂的。これが気に入ってしまうと、他の「チュニジアの夜」が物足りなくなってしまうのです。

幸いにしてYouTubeに音源がありましたので、ここで紹介することが出来ます。私が当時エアチェックしたカセットテープも捨ててはいませんが、今でも再生できるかどうかはちょっとアヤシイですし・・・。

同じく当時FMで聴いた中では、山下洋輔トリオで武田和命時代のもので、ボーカルなしで非常にテンポの速い「寿限無」の演奏がもの凄かったんですが、これの音源はネットでは見つけられていません。カセットは捨ててはいないんですけどねえ(笑)。見つけたら間違いなくこの「時折最高」シリーズ入りなんですけどね・・・。

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