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時折最高:062 Duncan Browne ~ Wild Places (1978)
以下はTV出演時のもの。当時どんなイメージで売っていたのかが窺えます。
耳を澄まさないと聞こえないくらい小さな音でひっそりと始まり、ゆっくりと音量を上げていきつつも、抑制され、それでいて迸るような、妖しい情熱に満ちた曲。
このDuncan Browneというシンガー&ソングライター、レコードデビューは1968年です。
繊細なセンスのフォーク&ポップという感じのアルバムです。
2枚目は1973年。
1stの延長線上にあるようなフォーク調のサウンドに、控えめで密やかなポップセンスを交えたようなアルバムです。
次に音楽界に登場したのが1978年。Peter Godwinと組んだMetroというバンドです。
Metro - Criminal World
退廃的な雰囲気と洒落たポップセンスを兼ね備えたサウンドで、現在でも名作としてリリースされ続けています。この曲はデビッド・ボウイもカバーしています。
Duncanはこの1stだけでMetroから離れ、ソロ活動に戻ります。
Metro時代に産み出したサウンドの延長線とも言えるのが1978年の「The Wild Places」でした。
翌1979年には同路線を引き継いだ「Street of Fire」を発表します。
この2枚はロックのサウンドでありながら、以前からの繊細なセンスが存分に発揮された、独特のアルバムです。小さな音、小さな声にも神経を張り巡らせた丁寧な音楽です。
MetroはDuncan Browneが抜けた後にも2枚のアルバムをリリースしています。そちらとMetroの1stを聞き比べてみれば、1stの怪しい雰囲気と同居した繊細なポップセンスが相当にDuncan Browneに寄るものなのだろうと思わされます。
Metro - Metro (Full Album) 1977
Metro - New Love (Full Album) 1979
Metro - Future Imperfect (1980)
大スターと言えるような大成功は収めなかったかも知れませんが、こだわり抜いた作りの音楽を数々残したアーティストです。1993年に46歳で亡くなりました。
1995年に未完成だったニューアルバムを仲間のミュージシャン達が仕上げた音源がリリースされました。
WikiPediaの記述もそれほど多くはありません。
知る人ぞ知る玄人好みのアーティストになってしまっているようにも思えますが、幸い大部分の音源は配信でも聴けます。
フォークでもロックでもニューウェーブでも、どのスタイルでも繊細で美しい音楽を作り上げた功績は忘れられません。
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