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時折最高:038 Boris Grebenshikov - Radio Silence (1989)

歌詞

1989年、ペレストロイカ最中のソビエト連邦のロックミュージシャンが、初めて西側ミュージシャンと共同制作したアルバムが発表されます。それがボリス・グレベンシコフの「ラジオ・サイレンス」でした。プロデューサーはユーリズミックスのDave Stewart

たまたまTVでドキュメンタリーを見たのです。後にレーザーディスクでも発売されたものと同一だったのか定かではありませんが・・・。それで興味を持って探してみて、日本盤も出ていたCDを買ったのでした。

The Long Way Home Boris Grebenshchikov Aquarium (1989)
90分ほどあるドキュメンタリー

日本盤レーザーディスク

アルバムのメイキングであり、ソ連からアメリカを訪問した一人の男の物語りであり、東西のロックミュージシャンが手探りで共同作業を進める様子のドキュメンタリーです。

TVで聴いて印象深かったのは、「Postcard」と「The Wind」でしたか。特に「The Wind」の歌声が妙に心に響いたような記憶があります。

The Postcard (Official Video)

The Wind

「Radio Silence」は特に奇をてらうことの無い、カッコいいロック曲です。でもなんだか独特な味わいがあります。ボーカル? 歌詞の響き?
1989年の時点では、若干時流からは外れた音だったような記憶がありますが定かではありません。ただ当時、「久々に熱いロックアルバムが出た!」という気になったことは覚えています。

その後母国語であるロシア語で歌っているアルバムなどを聴いてみると、英語で歌われた「Radio Silence」よりラフで太い声で歌っています。そちらが本来のスタイルなのかも知れません。

アメリカ録音のサウンドに耳が慣れているせいもあるのでしょうが、「Radio Silence」は親しみやすかったです。けれど確かにアメリカンでもブリティッシュでもない風合いがあって好きですね。日本でそれほど話題にならなかったのが残念です。

ソビエトロックバンドの草分け アクアリウム

1972年から活動してたアクアリウムというソビエトのロックバンドがありました。ボリスはこのグループの中心人物で、西欧の音楽や文化が禁じられていた当時のソビエトで、自主制作と海賊版カセットで人々に広まっていったようです。

90年代初め頃にはアクアリウムのアルバムは10枚くらいしかなかったようなのですが、活動再開後現在までに、スタジオ、ライブ合わせると40枚以上発表しています。私は途中で挫折しました(笑)。

配信でもそれなりの数が聞けますので、興味を持たれた方はぜひどうぞ。
アクアリウムはアルバムが一杯あって驚きます(笑)。迷ったら「ラジオ・アフリカ」あたりからではいかがでしょうか?



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