【シャニマス】影の主人公に迫る
こんにちは。
岡山ディヴィジョンです。
みなさん。肉まんは好きですよね?
人の営み。
人類の歴史。
節目節目に、肉まんは共にありました。
それは、アイドルマスターシャイニーカラーズにおいても例外ではありません。
そんなわけで今回は、シャニマスの要所要所に登場する縁の下の力持ち……いや、影の主役とも呼ぶべき肉まんの登場シーンを、いくつかご紹介しましょう!
PiCNiC BASKET &【無敵の証!五紋章】
イベントシナリオより『PiCNiC BASKET』と、そのイベントサポートSR【無敵の証!五紋章】では、重要な役どころで肉まんが登場しています。
合同ライブの打ち上げでピクニックにやってきた283プロ。
宝探しゲームというレクリエーションに興じる中で、放課後クライマックスガールズの面々は、果穗の選んだ《おやつ》を探すことになります。
…ところで、その《おやつ》って何のこと?
――そう、肉まんです。
河原のどこかに隠してあるはずの肉まんを探して、放クラの面々は宝探しを続けます。ところが、どこを探しても見つかりません。
物語のオチとしては、果穗の家族である柴犬のマメ丸が、肉まんの入った袋を家に持って帰ってしまっていた、というほっこりオチなわけですが、
ここで注目したいのは、物語の鍵を握るアイテムとして肉まんが登場しているという点です。
これはいわゆる「マクガフィン」というやつですね!
「シャニマスはコミュが良い」と言われて久しいですが、良質なシャニマスシナリオの中核を担っている肉まんは、やはり影の主人公と呼ぶにふさわしいでしょう。
また、サポートSR【無敵の証!五紋章】の2コミュ目にも、肉まんが登場します。同じイベントに紐付いたサポートなので、当然だろう…と思いきや、イベント本編とはまた異なる扱われ方をしています。
【無敵の証!五紋章】の2コミュ目では、ランニングをする放クラが、かけ声がマンネリになっていることを話し合うシーンがあります。
好きな物をかけ声にするのが良いのではないか、と言う話になり、「さくら」や「レッド」などが挙がる中、チョコ先輩は「チョコ」と言うと思いきや…
コミュタイトル「にくまん にくまん」は、かけ声を表していたんですね。
そんなわけで、すっかり肉まんを食べたい気分になってしまった放クラの面々は、ランニング後に肉まんを購入しに行きます。
ところが、肉まんは残り一つしかありませんでした。
そこで彼女らは、一つの肉まんを5等分することにします。
たしかに、肉汁たっぷりの肉まんを、お腹いっぱい食べることは幸せでしょう。育ち盛りの放課後クライマックスガールズとあっては、なおのことだと思います。
けれど、分かち合って食べた肉まんの味も、きっと尊いはず。
そんな大切なことを教えてくれる肉まんでした。
MAGIA L'Antica ~アンティーカの5つの魔法~
アンティーカ初期のイベントコミュ『MAGIA L'Antica ~アンティーカの5つの魔法~』でも、肉まんが重要な役どころで登場します。
第4話『紫色の妖精は恋の夢を見るか?』
田中摩美々にスポットが当たったエピソードです。
コスメのCM撮影に臨むアンティーカ。
スタッフから肉まんとあんまん、差入れどちらが良いですかと訊ねられ、肉まん3つ、あんまん2つを注文します。
先に撮影を終えていたので、一人控え室に待機している摩美々。
そこに、スタッフが差入れを持ってきてくれました。
袋を受けとる摩美々でしたが……
スタッフが、数を誤って持ってきてしまいました。
逡巡した末、摩美々はスタッフを探し、肉まんとあんまんを交換します。
本来なら控え室で悠々と過ごしているはずの摩美々が、何故か額に汗してまで……
ここに、摩美々の不器用な優しさが表れていてぐっときますね。
この場面では、肉まんは「交換されてしまう存在」です。
しかし、摩美々の心の温かさを伝えるための、まさに名脇役といった働きを見せているではありませんか。
彼がいなければ、今日の摩美々はいないと言っても過言ではありません。
摩美々の心根の優しさを知るきっかけをくれた、肉まんにbig up
そして、《摩美々×肉まん》といえば、超有名カードがありますね?
【フィドル・ファドル】
田中摩美々のP-SSR【フィドル・ファドル】でも、名脇役である肉まんが、良い仕事を見せてくれています。
打ち合わせの予定があり、事務所でプロデューサーを待つ摩美々。
ところがプロデューサーから、電車の遅延で戻ってこられそうにないから、帰ってくれという連絡が届きます。
そうして、摩美々は帰ったものと考えていたプロデューサーは、しかし帰り道に摩美々とばったり邂逅を果たします。
思わず「待っていてくれたのか?」と訊ねる彼に対して、摩美々はいつもの悪戯っぽい調子で「待ってましたよ。嘘だけど」とからかいモード。このまま事務所に戻って打ち合わせをしようと歩き始めます。
ここで、肉まんがにくい(肉だけに)助演男優っぷりを見せてくれます。
口では「肉まんを買いに来ただけ」と口にしている摩美々でしたが、袋の中からとりだした肉まんにかじりついたとき、彼女はこう呟きます。
熱々だった肉まんが冷え切ってしまうまで、摩美々はプロデューサーのことを待ってくれていました。
とても寒い日。
アツアツの肉まんにかぶりついたときの幸福感は、筆舌に尽くしがたいものがあります。雪が降っている日にコンビニに立ち寄る人間の、およそ96%は肉まん目的であるという研究結果もあります。
だからきっと、肉まんを買うためにコンビニに立ち寄ったのであれば、すぐに肉まんは食べ終えているはずです。
けれど、摩美々はそうはしませんでした。
手袋を忘れて、コートのポケットに指先を逃がしながら肩をすぼめて歩く人。降ってくる雪に向かって、目いっぱい白い息を吐き出している子供たち。電車の遅延に巻き込まれて、苛立たしげに踏み出した一歩につるりと滑りそうになっているおじさん。
そんな人ごみの中に、見知った顔があるのではないか。
彼女は、袋の中にアツアツの肉まんがあることもすっかり忘れて、周囲を見回していたのでしょう。けれど、露骨に探し回る姿をプロデューサーに見られるのも嫌だから、時折あさっての方向に視線をやりながら……
彼女が過ごした時間を、肉まんは教えてくれます。
これはちょうど、地層や化石が、その年代の特性を教えてくれるようなものです。
時に物語の中核を担い、時に助演男優に徹したかと思えば、さながら化石のように雄弁に「見えざる物語」を物語るストーリーテラーでもある。
蜃気楼めいた魅力を持つ田中摩美々同様、肉まんもまた、捉えようのない魅力を持った存在ということですね。
#283をひろげよう & 【♡Like】
イベントシナリオ『#283をひろげよう』と、そのサポートSSR【♡Like】でも、肉まんが登場しています。特にサポートカードで触れられているので、ご紹介したいと思います。
このイベントシナリオでは、様々な仕事で活躍する283プロのアイドルたちを、めぐると雛菜の【ビハインドカメラ】を通して見ることが出来ます。
肝心の肉まんが登場したのは、千雪のラジオ番組にお邪魔する第4話『[283PRO]RADIO bhd』。肉まんは、何かと第4話に関連がありますね。考察する余地がありそうです。
そう、このシー…………
!?!??!?!?!
ところで皆さま。
アルストロメリアが歌唱する”CANVAS04”に収録されている2曲目「Love Letter」はすでに聴いておられますか?
この曲には、次のようなフレーズが登場します。
見た目なんてものは、その人を表す本質ではありません。
名前なんて問題外。
肉まんだろうが豚まんだろうが、「魂」がぶれていなければどうということはありません。
閑話休題
このラジオのシーンでは、千雪と樹里が肉まんを一緒に食べたことが示唆されています。その話を聞いためぐると雛菜は、肉まんが食べたくなってしまいました。肉まんは美味しいので、それも仕方ないです。
そんな彼女らの後日談が、サポートSSRで描かれています。
2コミュ目『BUTAMAN』です。
商店街でばったり出くわしためぐると雛菜は、目的地が同じ肉まん(a.k.a豚まん)であるとみると、共だってお店に向かいます。元気よく豚まんを注文するめぐる。可愛くて良いですね。
ここで注目したいのは、雛菜があんまんも注文していることです。
どうでしょう。
女子高生の胃袋に、肉まんとあんまん、同時に二つというのはちょっとヘビーではないでしょうか?彼女らがアイドルとして日々、過酷なダンスレッスンや体力作りをしていると想定しても、おやつの分量ではないような気がします。
では、雛菜はどうして肉まんとあんまん、二つを購入したのでしょう。
これは私の妄想になってしまいますが、雛菜はその日、本当はあんまんを買って食べるつもりだったのではないでしょうか。
雛菜には確固たる自分の価値観や行動指針があるので、いくらめぐるが「雛菜も肉まんがお目当てだ!」と思い込んでいたとしても、それに合わせるように行動する必要はありません。
「自分の目的はあんまんですよ」と、きっぱり言えるタイプだとも思います。
それでも、雛菜が「めぐるの行動に合わせた」のは、『#283をひろげよう』での経験や発見があったからではないでしょうか。
イベント本編で雛菜は、「あのステージを羨ましいと感じる」ということと、「だからその人になりたい」という感情は、別種のものだと実感したわけです。
もしも自分だったら。
そして、「その時」のためにレッスンを頑張る。
めぐるの価値観に触れたことで、雛菜の中にも新たな物の見方が芽生えたのではないでしょうか。
だから彼女は、「めぐると同じもの」である肉まんを食べ、「自分が食べたいもの」であるあんまんも食べたのだと思います。
このように、時として肉まんは「物語のテーマを示す存在」としても活躍してくれているのが分かります。
キャラクターたちが、自分の感情を全て言葉にしてくれるとは限りません。もしかしたら、思っていることとは全く逆のことを口にするなんてことも考えられます。
そうした時に、肉まんのような存在が、僕たちと彼女たちをつなげてくれます。
肉まんとはそう、架け橋なのです。
283サイドストーリー イルミネーションスターズ#245
『アイドルマスターシャイニーカラーズ はばたきラジオステーション』は、シャニマスに出演する声優陣がパーソナリティーを務めるラジオ番組です。
そして、この「シャニラジ」という番組では、書き下ろしショートストーリーを朗読するコーナー「283サイドストーリー」というものがあります。
流石にカードコミュやドラマCDほどの長さはありませんが、くすっと笑えるものから、本編シナリオを振り返るような内容まで、意外と味わい深いお話が揃っています。
#245サイドストーリーは、仕事を終えたイルミネの3人が、帰り道にちょっとした寄り道をする、という内容。
どこからともなく漂ってくる肉まんの匂いにつられ、商店街の中へ入っていく。小物屋さんや、ジェラート、ぬれせんべいなど気になるものはいっぱいあったけれど、初志貫徹。肉まんにかじりつく。
短いながらも、どこか郷愁の念を抱かせるような尊いお話です。
やはり、このノスタルジックな雰囲気を演出しているのは、なんといっても肉まんでしょう。
時に物語を動かし、時に名脇役としてキャラクターたちを引き立て、時に物語のテーマを明らかにしてきた肉まんですが、このサイドストーリーにおいては、「買い食いの代名詞」として登場しています。
夕暮れに染まる街。空腹のまま歩く帰り道。
衝動的に買って食べる肉まんの味。
イルミネーションスターズの3人が過ごした愛おしい時間が、肉まんを通して、私たちの心の中にも確かに存在しています。
きっと私はこれから先、肉まんを食べるたびにシャニマスのことを思い出すでしょう。
さながら、好きだった曲を聴きなおすように。
おわりに
いかがだったでしょうか?
アイドルマスターシャイニーカラーズという作品は、肉まんという影の主人公によって支えられている、ということが明らかになりましたね。
アイドルやプロデューサー、社長やはづきさんに感情移入してゲームを楽しんでいる方は多いでしょう。中には、名前は出てきていない所謂「モブ」だけれども、とてもこのキャラが好きだ!という人もおられるかもしれません。
そんなみなさまにも時々、シャニマスの影の主人公「肉まん」のことを思い出して欲しいと切に願っています。
ところで現在、アイドルマスターシャイニーカラーズでは『推しの子』コラボを実施しています。
シャニマスのこと知らなかったけど、今回のコラボで興味を持ったよ、という方も大勢いらっしゃるでしょう。
そうした方々にも、シャニマスにおける肉まんの魅力が少しでも伝わったら、凄く嬉しいと私は思います。
もちろん、シャニマスそのものの魅力が伝わって欲しいというのはいうまでもありませんが。
そういった意味で、今回のnoteはビギナー向けでもあったのかもしれません。興味が湧いたコミュから読んでいって貰えれば、きっとシャニマスを好きになってくれると思います。
最後に
もしシャニマスの中で肉まんが触れられているコミュが他にもありましたら、情報をお寄せ頂けると幸いです。
今回のnoteでは触れませんでしたが、サポートSSR【左選んで~!】などでも「肉まん」が登場していると教えて頂きました。ありがとうございます。
このように、私が知らない、あるいは思い出せなかっただけで、肉まんの活躍はまだまだ描かれてきたのではないかと思っています。
私一人の力は、想いの力よりも弱い。
だからこその集合知です。
みんなで力を合わせて、シャニマス肉まん界隈を盛り上げていきましょう!
そんな界隈の端くれとして、私にも出来ることを探させてください!
シャニマスに関する交流は、Discordサーバーを利用しています。
『SHINY CORD』では、コミュについて語り合う定期的な場が設けられていたりもするので、興味がある方は覗いてみてください!
あと、シャニマスに関する研究・創作を志向したサーバーもあります。
今回のnoteがおもしろいと思った方は、是非いっしょにシャニマス肉まん研究に取り組みましょう!待っています!
それでは!
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