伝わりやすさ=ユーモアセンス
まるみはま!内で初心者向けの導入記事なるものがぼちぼち作られているようですね。
これ、思ったより難しいんです。
導入の難しさについてはボドゲ記事で書いたのでこちらも良かったら是非。
ただ淡々と説明を書くことはできます。
それがわかりやすいか、エンタメ性があるかというと、この辺りはライターのセンスが問われるところです。
私もかつてYoutubeでゆっくり解説動画の台本作成チームに所属していたことがあるのですが、センスのない人の台本は2分も見ていられないほど酷いモノでした。本人にはそんなこと言えませんけど。
私の台本は……まあ、たまに褒められていた程度です。
この動画を見て!ってお示しできればいいんですが、その動画の著作権が私にないので例示できないのが歯がゆいです。
そんな隠れ遍歴を持っている私が記事を書くにあたって気にしていること。
それは 感情を乗せること
下手な説明でもいいので、気持ちを入れると読む意欲が出るかなと思います。
大事なポイントをただ羅列するだけでもいいのですが、それって人間が書く意味がないんじゃないでしょうか。
AIにでも聞いてみたら簡潔に教えてくれると思いますし、それでなくても検索エンジンで探せばごまんと掲載されているはずです。
それらを比較して、どんな説明なら読んでいられるか。
楽しくて、読みやすくて、わかりやすい。
結局はここに着地すると私は思っています。
それが学術的な内容だとしても、わかりやすく伝えるための工夫の仕方はたくさんあります。
テーマを法律に設定したって、noteに書くレベルであれば、学会に提出する論文とは文脈が違うのでアプローチも変わってきます。
決まったルールがないからこそ難しくもあるのですが、クリエイターとしては腕が鳴るところです。
だけど、説明ってしてるほうも読んでる方も聞いてる方も基本的にはかったるいんです。
適当に理解してくれればいいのにな。早く要点だけ教えなさいよ。ってみんな思っているはずです。
その中に感情を、ユーモアを取り入れることで作業のような時間を有意義な時間にすることができます。
簡単でいいんです。
好きだな イヤだな 楽しいな 面倒くさいな
共感を覚える感情をお見せすることで、その人らしい伝え方になりますし、受け手側もAIに聞くより数倍楽しめます。
ただ、このユーモアというのがやっかいなもので…
ユーモアのセンスって現代の課題なんですよね。
今は多くの人が文字で交流するSNSアカウントを所持している時代ですが、音やニュアンスの伝わらない文字媒体だからこそユーモアの有無がわかりやすくなっています。
特に言語センスは文系でも理系でも中卒でも必須のスキルです。
言葉の選び方やリズムの取捨選択、受け取り手への配慮など気にし始めると思った以上に言葉を尽くすのって難しい。
センスがないと伝わるはずのことが伝わらなかったり、捻じ曲がってしまうことがあります。
これについてはこの本が参考になりました。
帯にもあるのですが、「今日は落ち込んだな…」より「なんて日だ!」の方が目に留まりやすかったり、頭に残りやすかったりします。
なんてことのない日常の1コマですが、ユーモアのセンスを磨く練習を毎日していないと咄嗟にいいワードが使えないんです。
詳しくは『いいね!を集めるワードセンス』を読んでみてください。
また、センスがある人は言葉の選び方も慎重です。
面白いと思って強い言葉を使う人がいますが、全然面白くないです。
会話で使うワードと、記事で使うワードは分けて考えるべきだと私は考えています。
現代的文語と現代的口語とでも言いましょうか。
日常の会話や動画などの耳で聞くときの印象と、文字など目で見るときの印象が違う言葉は意外と多いです。
いずれにしても本来は使わない方がいい単語ではあるのですが、誰かを指す言葉「オマエ」などは取り扱い注意です。
普段の生活でふとした瞬間に二人称が「オマエ」になる人もままいるでしょう。
私の周りにもいつもはそんなことないけど、ちょっとイラっとしたときにそんな言葉を使う人がいます。
口から飛び出た言葉は準備をしていないのでしょうがない面も多少はあるので、よっぽど酷くない場合は目を瞑るのもいいでしょう。
では、文字で「オマエ」と使うのはどうでしょう。
メールなりチャットなりインターネットで発信をする場合は頭で考えて、指で出力して、送信ボタンを押す工程があります。
その間に推敲するタイミングがあるはずなんです。準備ができるはずなんです。
それなのに「あなた」「君」などを選ばずに「オマエ」を使う。
文字はニュアンスが伝わらないことも多いですから、加害性があると思われても仕方がないです。
「違うんです!そんなつもりじゃなくて!」という言い訳は通用しません。
あなたが放った矢はすでに誰かを貫いているんです。
相手の胸に刺さった矢を引き抜きながら「違うんです!間違えて弓を引いてしまったんです!」と言っても傷が埋まるはずもありません。
日常の言葉遣いも同じなのですが、文字はそこに残り続けているので加害性が高いように思います。
ましてや、言葉選びをする時間のあるSNS等では余計に。
SNSで「オマエ」なんて言葉を使うときって誰かを糾弾したいときくらいだと思います。
仲良しなら…という意見もあるでしょうが、親しき中にも礼儀ありともいいますから。
少なくとも私は知り合いに対しては使わないようにしたいと思っています。うっかり飛び出していたら、加害の意識が強い時だと思います。
上手な文章には感情を上手く乗せることが大事なのですが、むき出しの感情をそのまま伝えればいいわけでもなく。
綺麗に磨いた丁寧な感情を、相手にそっと差し出すくらいの几帳面さが大事なのです。
文字を使ったコミュニケーションは誰にでもできるようでいて、実はちょっとしたセンスが問われています。
「別に頑張らなくても好きなことだけ書いてたらいいも~ん」という人もいるとは思います。
いいです。全然。開き直っても。私はあなたと出来るだけ関わらないようにします。
私も普段の言葉遣いがあまり綺麗でないのですが、誰でもアクセスできるネット上に記事やツイートを公開している以上は気を付けていたいと思っています。
職業病みたいなものですが、訴えられない、あるいは訴えられても負けない準備を万全にしている臆病者という見方も支配的です。
説明記事を作るは難しいですが、筆が乗ってくると最高に面白いです。
現にこれを書いている今も「アレを伝えなくては…」「コレもマストでは?」とどんどん書きたいことが増えていっています。
クリエイター気取りの私ですが、これからも言葉で遊ぶ生き物「語物 -ゴブツ-」として楽しいものをたくさん生み出していきます。
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