マガジンのカバー画像

ま!(そすーまん!)の記事

140
メインコンテンツ
運営しているクリエイター

#文学フリマ

遺作に別れを告げるべきか

 いまはもうめっきりやめてしまいましたが、私はかつてアンソロジーの主催をしていたことがあります。  当時はTwitterの知り合いを募って短編小説やエッセイをまとめて一冊の本にしていました。  これが思った以上に大変で、締め切りを平気でぶっ飛ばしたり、お願いした宣伝にちっとも力が入っていなかったり、本当に本当に多くの人間を恨みました。  原稿料が少なくて不満だったのか、そもそも発表することに関心がなかったのかはわからないけど。  もちろん半分くらいは真摯な対応をしてく

自覚した自称読書家たち

 私は読書家ではない。  Twitterアカウントも読書アカウントではない。  一時期名乗っていたこともあったかもしれないけど、その期間はかなり限定的なはず。  読書家の明確な定義は定まっていないだろうが、ざっくりとしたイメージでは「よく本を読む人」だと思う。  確かに私は本を読む。  一般的に本を読む習慣がある人と同じくらい。  移動中の電車の中では本を読むことが多い。  始業前の数分の間に本を読む。  飛行機の搭乗時間を潰すために本を読む。  だが、それまで。  

アマチュアの創作速度、あるいは時世の反映とか

 アマチュアの創作は勢いが全てだ。  そうでもしないと途中でぽきんと折れて、永遠に完成することはない。  そして勢いに任せた故に、時世の反映も早い。  私がこれを感じたのは2020年の秋。文学フリマの会場で同人誌を売っていたときのこと。  この日の私は初めて作ったアンソロジー、短編集、エッセイ集を携えて会場へ向かった。  結局ほとんど頒布できなかったり、前日にしこたま酒を飲んだせいで頭にドのつく二日酔いだったりとエピソードには事欠かないのだが、それはまたそのうち。  この