昨日死という大きな穴をじっとみつめていた。
はじめてこの感覚になったのはいつだろう。小2か小4か
けど明確に覚えているのは15歳。
高校受験に失敗して父親にお前のせいで自分も母さんも外を歩くのが恥ずかしいと言われた時だった。靴下から半分脱げた素足の部分が畳にこすれて気持ち悪くてその畳の下に死の大穴が広がっていた。
そこからの毎日その大穴を気にして生きてきた。毎日あるわけじゃなくて
なんなら現れない日の方が多いけどたまにドンって現れる大きな穴に怯えていた。大学4年生の時はその穴の淵にテントを張って生活していた。社会人になってからその穴を見ることはなくなっていたのになんでだろう。
トリガーは本当に些細なことでいつもなら余裕でスルーするようなことなのに怒りの感情が抑えられなくて自分が自分ではないような感覚になった。
そして一人になって自分を落ちつけているとあの穴が現れた。
最近では一番大きいサイズだった。
普通この穴が出現するときは大きな理由がある。けれど今回の穴の出現には驚いた。なぜなら全くもって原因不明の出現だったのだ。
この日会社ではいろんな人に褒めてもらったし嫌味を言う人はいなかったむしろいつもよりいい日だった。帰りに薬局に寄らなかったのが悪かったのか、こうして毎日日記をつけるのが悪かったのか何が原因でこうなったのかがわからない。正直これからこんな風に神出鬼没に穴が現れるのかと思うと恐ろしく大変迷惑である。


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