エレガントな日常/ハイライトを入れる
なんだろ。
今日は自分の意思がないままに流れ流されて1日が終わっちゃってます。
朝の二度寝にて深い睡眠中にアラームで強制的に起こされたときからそれが始まったような気がしました。
そもそもアラームで起きること自体が自分の本意じゃないもんね。
体はそう求めていないのに予定があるために起きなければならないという支配されている感があります。
久しぶりに出勤とか登校を彷彿させるようなアラームと体のしんどさを味わいました。
とはいえ予定といっても美容院。
女磨きに行くんですけどね。
白髪が頭のてっぺんからツンツンと芽吹いて伸ばすには道のりが長いし、抜くにはもう追いつかない状態になっちゃったのです。
そこで考えたのが
「ハイライト」作戦。
ハイライトを入れて目の錯覚にてごまかしちゃえ〜と言うことでいざ美容院へ。
ですが、ハイライト作戦の前にもっと大切な作戦を練っていました。
それは。
「美容師さんへどうやってお礼をするか」
です。
異常なほど低価格でいつもやってもらい、今回のハイライトは一体いくらになるのか検討もつきません。
しかも今回はトリートメントも購入します。
案の定、原価にて売る気マンマンの美容師さん。
(そーきたかぁ。そーだよね、、、)
元々物販はしていなくて、でもこちらから頼めば仕入れてくれると言うスタンスということが長年のお付き合いで初めて知りました。
何度かショートメールのやり取りにて、(美容師さんは今もガラ携)
ちゃんとマージン取ってくれないとこちらが困る!
と訴えましたが美容師さんは美容師さんのお考えがあるようであくまでも原価を貫く、、、という噛み合わないやり取りが続きます。
お忙しい中でのやり取りに私も申し訳なくなって結局いつものよう折れました。
そんな訳で今日は勝負なのです。
トリートメントは原価だわ、
ハイライトは激安(になりそう)だわ
ということで私のみみっちぃお礼作戦は
「肉系お惣菜差し入れ+釣りは要らないよ」
に決まりました。
美容院へ向かう途中に美味しそうなお惣菜を何点か買いました。
美容師さんは食べ物だとスムーズに受け取ってくれるからです。
こういう時って最高に楽しい!
普段自分では選ばないけど気になる物や見た目華やかな物を選ぶワクワク感。
人様へのものとなると買い甲斐があるのよね。
3点ほどゲットしました。
さて。
べちゃべちゃとお喋りしながらハイライト施術が始まります。
私のロングヘアーに何かをするには結構な時間がかかります。
パーマの時には5時間かかりました。
今日はそこまでではありませんがやはり3時間ぐらいかかりました。
カッコよくハイライトが入り大満足です。
気分が上がり、いよいよ戦闘体制に入ります。
お会計です。
お惣菜は最初にジャブとばかりに渡し終えたので攻撃済み。
(いくらなんだろう。いくらになるんだろう。ドキドキ)
「○○円です」
(よしっ!おおよその予測通り!)
レジに打ち込んでいる美容師さんに向かって私は焦りながら
「お釣りは要りません、お釣りは要りません」
とお金を差し出しながら連呼。
レジに夢中になっているので私の声はサッパリ届いていない様子。
「えーっと。トリートメントが○○円だから合計で、、、」
「お釣りは要りません。要りませんからね」
私の焦っている声が虚しく宙に舞っています。
やっとレジの引き出しがチーンと開いたので私はお金をムリヤリ美容師さんの手に押し付け
「お釣りは要りません、要りませんからね」
と壊れたテープレコーダー状態です。
(テープなんて古っ)
美容師さんは聞こえているのか聞こえていないフリをしているのか定かではありませんがお釣りを用意し始めました。
「ダメ!要りません!」
私もヒートアップしてきます。
渡されたお釣りを強引にレジへグイグイ入れ込もうと必死。
向こうもまた入れさせまいとガード。
「じゃあ端数だけいただきます...(小声)」
と妥協案を言ってきたものの今度は私の耳に入ってきません。
「ダメ!こんな時にしかお礼ができないんですよ〜。○○さんが値上げしてくれないからこんなやり方になっちゃうんですよ。○○さんのせいなんです!」
と、なぜか最後には美容師さんを責めることに落ち着き、美容師さんは平身低頭恐縮しながら受け取ってくださいました。
(勝った!フガフガ)
鼻息荒く心でガッツポーズの私。
(今回の攻防戦は結構大変だったなぁ)
長い施術時間と最後のやり取り、そして朝から何も食べていない空腹感からドッと体力がなくなりヘロヘロと帰宅しました。
きっとお互いに気疲れしたかとは思いますが、こんな平和な思いやり戦争はありがたい限りですね。
ほぼ儲けなしにての商売をされて経営は本当に大変そう。
でも、色んなお客様から愛されて差し入れやチップなどももらっているようです。
(大先輩マダムたちは気迫でチップを渡していくらしい。私はまだその域には達せず)
お金を稼ぐことへの罪悪感のようなものは他人が何を言っても無駄であることが、この美容師さんを知ってから私は学びました。
それぞれに立ち入ってはいけない部分を把握しながら出来る範囲でサポートし合う世界はこれまた愛があっていいなぁと思いました。
食事をしたらボーっとして、外が薄暗くなったころバタリとベッドに倒れ込んで寝ちゃいました。
仕事をほったらかしていたことを思い出し、またムリヤリ起きて集中力のないままにパソコンをカタカタ。
頭がボーっとしている中で文字や言葉と向き合うことがこんなに大変なんだと驚きました。
(日本語のネイティブチェックをしています)
いつも心や時間に余裕があってこそ出来る仕事だったんだなぁと気がつきます。
頭と体はヘロヘロですが、こうして学んだり気づいたり出来る心が健全であることはありがたい限り。
また、自分と関わっている人たちが皆んな素晴らしい方々ばかりという環境であることにも感謝した満月の日。
私は今日もエレガント。
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