エレガントにおばさんトーク
ネイルサロンへ出かけようとしたら外は物々しいムードでした。
マンション前には警察車両がたくさん並んでいました。
(護送車??みたいなバスが何台も)
さらにお巡りさんがあっちこっちに立っていました。
私が今住んでいるところはこういうことを見ることができるのでワクワクしてしまいます。
田舎者のミーハーな私。
地方に住んでいたらこんな国家絡みのイベントを目の当たりにすることはなかったですから。
(あぁ、何があるんだろう。お巡りさんに聞きたい、、、)
私はまだそこの殻は破ることができません。
「ねぇ、ねぇ、今日何かあんの?」
っていつの日かおばちゃん丸出しで聞いてみるのが夢です。
大きな道路はいつでも封鎖できるように蛇腹のゲートが配備されていました。
(あのゲートをガラガラガラ〜って閉じる瞬間がみてみたい!)
大使館がたくさんある大都会ではよく見る光景です。
要人車両が通る際にはゲートが閉じられるのでその瞬間に出くわす一般車両は30分以上待たされてトホホ〜となるそう。
実際、閉じてあるのを何回か目撃したことがあります。
私は信号待ちをしながらお巡りさんの数を数えたり、配置を見て楽しみます。
(へぇ。あんなところにもいる。あ!こっちには制服着てない人も!あれは私服警官っていうのだろうか。きっとエリートなんだろうなぁ)
と、勝手に想像。
『ウォーリーを探せ』
という絵本ゲームのように
『お巡りさんを探せ(制服も私服も)』
に夢中になりながらネイルサロンへと向かいました。
ネイルサロンで今日の物々しいイベント情報をゲットしようと目論んでいました。
が。
手違いで予約が入っておらず出直しとなりました。
私はこのオーナーさんが大好きで、ずっと同じネイルサロンに通っています。
素朴でどこか天然、でもとびきり洗練されている感じもありつつ、義理人情に厚い。
ユーモアのセンスが抜群で私はいつも涙を流して大笑いしてしまいます。
大都会にあるサロンなのにアナログ。
予約はえんぴつで紙に書いているし(消しゴムがくっついているやつね)
顧客の連絡先は特に聞きません。
開業して30年近いそうですが、その当時からあるかのような錆びている椅子があったり所々ハゲているインテリアもあってそこがとても大好きなのです。
私が1番安心する人物はこのオーナーさんと、オーナーさんから紹介された美容師さん。
このお二人とご縁があったことは私の人生の中でも大きな大きな宝物です。
(ちなみに美容師さんも予約はえんぴつで紙に書く。顧客の連絡先は聞かない)
そんなお茶目なオーナーさん。
予約がなされてなくても私はへっちゃらです。
なぜなら色んなミスを何度も目撃しているから!
(ついに私の番がきたか〜わはは)
忘れちゃいけない大事なことはご自身の手の甲に油性ペンにてメモをされています。
そこには
「電池」
「ソース」
と買い物リストが書かれていることにも笑ってしまいます。
外出先にて電話越しに平謝りのオーナーさん。
私は笑いをこらえながら帰りました。
思いがけず時間が空いてしまいました。
部屋をお掃除することにします。
ただやるのもつまらないので
「帰ってきた時の私をおもてなし」
することをテーマに始めました。
外出先から帰宅した時にどんなふうだったら気持ちよいかなぁ?
と想像しながらお掃除です。
ホテルの客室係になりきって楽しみました。
(浴室に水滴があるのはイヤだな。フキフキ)
(トイレの蓋に指紋や拭き跡があるのも心地よくないよね。フキフキ)
(流し台に洗った食器が置いてあるのもなんだかなぁ。カチャカチャ)
ベッドメーキングもちゃんと毛布のシワも伸ばして、
お香を焚いたら完了!
ちょっとしたことですが相手が他人だろうと自分だろうと
「おもてなし」
と思えば丁寧に楽しく出来るものですね。
(さみしい遊びって言わないで暖かく見守ってくださいね〜)
再びネイルサロンへと向かいました。
お巡りさんたちは相変わらずたくさんいました。
早速ネイルサロンのオーナーさんへ尋ねます。
「今日なにかあるんですか?」
「G7みたいよ」
「そうなんですね」
「私もついさっき外でバッタリ会った常連さんから聞いたばかりなのよ」
このアナログ的な情報ネットワークが私にはとても心地よく感じます。
オーナーさんも私も「G7」と分かった時点ですべてが解決したので次の話題に移ります。
午前中はチャリで家電量販店に行っていたお話や、美容師さんの小ネタなどなど。
(このオーナーさんはママチャリで銀座に行ったりどこにでもチャリ移動)
「この間は(美容院で)ずっとポールダンスの動画見せられたのよね」
「えぇ?!なんでポールダンス??私の時はいつも都市伝説の動画ですよ。
そうそうあの人は女性の体臭大好きな性癖らしいです。だから髪を洗っていかなくても大丈夫ですよ」
(おばさん同士の会話はコレだから楽しいんだよなぁ〜)
私のネイルはいつもは別のスタッフさんに施術をしてもらっています。
ですがおばさんトークが出来ないので、こうしてたまにオーナーさんを指名してゲラゲラと笑いながらパワーをいただいてきます。
今日はティッシュ3枚を涙と鼻水でビッチョリにして帰ってきました。
足の爪を整えたので健康優良児のように生き生きして見えます。
電子レンジが無いことを忘れていつもお惣菜を買ってはフライパンで温める私。
カツ丼を肉もご飯も均等に温めるのは相当大変なことが分かりました。
(写真を撮ったけれどアップしちゃいけないレベルでした。ぐっちゃぐちゃ)
それにしても気を使わない等身大の女子トークは本当にいいなぁ。
私は今日もエレガント。