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家内のお弁当

8月3日
新型コロナ陽性と診断されて6日目。もう熱はないが、10日間の療養期間が終わるまで、2階奥の4畳半で終日ジッとしている。都合が良いことに、トイレと風呂はドアを開けたところ。トイレは自分専用になった。しかし家内が「風呂は私の前に入らないで」と言うので、早朝暗いうちにコッソリ入る。
 三度のごはんは、トレーに載せて2階まで持ってきてくれる。味覚障害は幸いなく、食が進む。発熱した晩は、曲げわっぱに詰められた、手が込んだお弁当だった。遠い昔、初デートで手作りサンドイッチを持ってきてくれたことを思い出し、感慨に耽った。
 食べたら、備え付けのビニール袋にトレーごと入れて外に出しておく。「ありがとネッ」と声を掛けると、階下から「公共空間で大きな声を出さないで」と抜かす。「ウルサイッ」「だから早く戻ってヨ」は毎度のやりとり。

本日の夕飯
(味噌汁の下にビニール袋。これにトレーごと入れて家内に返す)


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