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テレワークから始まる働き方改革!!

こんにちは、北陸人材ネット代表のヤマキンです。

手前みそで恐縮なのですが、弊社のワークスタイルについていろいろな人から聞かれることが増えてきました。

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※写真は8月2 4日に行われた金沢市長とのビジネスティーミーティング

せっかくなのでなんでこんな仕組みになってい行ったのかを今回はまとめてみたいと思います。

現状はどんなワークスタイルなのか?

会社の事務所は石川県金沢市にあります。社員は役員を含めて5名(近日中に増員の予定)。人材紹介をメインに、人事、人材育成コンサルや、コーチングなども行っております。働き方改革関連の制度としては

①フルフレックスタイム制(3か月単位での清算)、

②フルリモート勤務(原則出社不要なので通勤手当なし!リモート手当(月額4000円))

※カフェやコワーキング使った場合はその費用会社もち、

③ワーケション手当(ワーケションしたら旅費と宿泊費を支給、事前届け出制)

④副業OK

いわゆる働き方改革で語られるキーワード全部のせ!!という状況です。

ちなみにこれがゴールという風には思っていなくて、ほかに何かできることがないか物色中です。最近は一人で過ごすことが多い事務所(ヤマキンは自宅~会社が徒歩5分なので基本は会社で独りぼっちで仕事しています。)をここでしか得られない価値を生み出す環境にできないかいろいろ取り組み中です。

モニターを3台使える環境にしたり、amazonアレクサを置いてみたり・・(笑)

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雪山好きな人(誰やねん!!)のために窓の景色を変えてみたり・・(笑)

きっかけはテレワークの導入(2016年5月)

2016年に社員の一人が家庭の都合で七尾市に引っ越すことになり、やめてもらうのがもったいなくて本人もありがたいことに勤務を望んでくれたのでじゃあテレワークを導入してみようかというのがそもそもの始まりです。それまではお客様のところに行く途中で、メールをチェックしたりという程度のテレワークは行っていたのですが、基本会社に来ないという仕事の進め方は初めて!!ちなみにどうやったらよいかよくわからなかったのでこのネタを学生向けのインターンシップの課題にして(当時ヤマキンは金沢大学で就職支援とかキャリア教育の仕事に関わっていたのでそのルートで募集)、学生たちに実際にそういう働き方をすでに取り入れている企業にヒアリングに行ってもらって導入案を考えてもらいました。

ちなみにその時にヒアリングを受け入れてもらった会社がこちら

OKIグループの特例子会社(障がい者を雇用するための受け皿会社)として2004年に設立。通勤ができない重度の障がいを持つ社員を在宅勤務で約50名雇用している会社です。

実はこの会社の設立に当時OKIの人事部に所属していたヤマキンは関わっており、2007年までこの会社の取締役の兼務していましたので、相談したところとっても快く引き受けていただきました。

さて、インターン学生はめっちゃ頑張ってくれまして、テレワーク導入に必要な設備からルールまでかなり具体的に提案してくれました。

雑談の重要性(2016年9月)

その中で「最も大事」といって強く推奨してくれたのが「雑談の場を作る」でした。テレワークで在宅勤務していると孤立感を覚えることがあって、そんな時に雑談できる雰囲気や場の設定があることがとても重要だということです。

ちなみにこの時は週に1-2回は会社にも来ることになっていたので、じゃあ会社に来た時はとにかく何でもいいから雑談しようというルールでスタートしました。

ちなみにその社員は在宅勤務は希望しなかったのでコワーキングスペースとしてbanco

を利用させていただきました。当時はこういう働き方がまだ珍しかったのですが相談したところ心良く受け入れてくださり本当に感謝しています。

そういう事で七尾市でテレワーク中の彼女が会社に来るときはめちゃめちゃ女子トーク炸裂!!ヤマキンはもともとメーカー上がりの人間なので仕事中に仕事以外のことを話すことに何となく罪悪感を抱えていたので社内の雰囲気もそれに引きずられていた印象があるのですが、今振り返るとこの雑談トーク全開という場が生まれたことで職場全体の心理的な安全性が高まっていったような気がします。

今度はフルリモート(2019年4月)

さて2019年の4月ごろだったでしょうか?今度は別の社員からご主人がマレーシアの企業に転職することになり、1年以内に彼女もマレーシアに移住するという話が・・

上記の制度導入後、直行直帰で仕事する場合や、体調がすぐれない場合、あと大雪とか天候不順の場合には在宅勤務OKという形でテレワークは使っていいました。海外に移住するとなると、たまに会社に来るということが不可能になります。でもやっぱりやめてもらうのがもったいなくて本人も継続勤務を望んでくれたので、じゃあやってみるか!!ということに!!

CANでなくWILLを判断基準に!!

海外でのフルリモート勤務にあたって「うまくいかなかったらどうしよう・・」という不安は確かにありました。

でも、その時、気づいたのが「うまくいかないってどういう状態??」という問いです。フルリモートの社員のパフォーマンスが落ちるとかいろいろあるのかもしれませんけど、それって普通に顔つき合わせていても起こりうるリスクなわけで、フルリモートにしたから起こりるリスクではない(いや厳密にいうと顕在化する確率が高まるかもしれませんけど)わけです。

だとするとこれは「うまく行くか、行かないか」で判断すべきではなくて、単純に「やりたいか?やりたくないか?」という自分の思いだけで決めればよいということですよね。もちろんうまく行かない可能性があります。でもそれはその時にどうすれば良いかを必死に考えればよいだけの話です。

成功の可否(CAN)を判断の基準にするのではなく、自分の意志(WILL)を判断の基準において物事を進めたほうが良いのではという気付きが芽生えた瞬間でもありました。

フルリモート実施に向けた二つの課題

海外移住が決まったのが確か2019年の4月、実際に移住したのが2020年の1月。少し時間があったのでその間にいろいろフルリモートワークを行う上で必要な準備について社内で議論しました。そんな中で最も課題になったのは「雑談の場をどう担保するか?」と「何かあったときにすぐに声をかけられない問題」です。それについては社員専用のLINE WORKSを導入することにしました。

雑談については「憩いの場」というスレッドを立ち上げて、そこでなんでも書き込むことに、仕事の話題でなくで、どこどこのランチがおいしいとか、ヤマキンのスキー場の写真とかなんでもありにしました。

あとはおなじみのスタンプ、LINE WORKSはクリエイターズスタンプは使用できないのですが、スタンプをすべてのチャットでいろいろ使うことでにもちょっとしたなごみが生まれていて心理的な安全性の向上に一役立っているようにも思いました。

会社で皆で顔を合わせて仕事しているとちょっと相談したいことがあると「ちょっといい?」みたいな感じで話しかけていたのですが、リモートになるとそれができません。そこをどうするか?というのが二つ目の「ちょっと声をかけて相談すること」問題です。

当初はLINE WORKSでそのまま書き込んでいたことが多かったように思います。

@○○ さん、ちょっと◎▽のことなんですけど・・・

みたいな感じで、そのままチャットしていました。

でもこれって私のような年寄りでインチキキーボード打ちにはちょっと辛いのです。特に何かを話し合って改善したわけではないのですが、

①相談したい話題だけチャットしてオンラインのMTGで相談する(10時からオンラインMTGを定期化しているので、そこで話す)。

②取引先の訪問記録や、クライアントの面談記録、などの皆がシェアしておくとよさそうな情報は、細かくチャットと求職者、企業情報管理DBにその都度アップする。

という進め方ができてきたように思います。特に②についてはアップする時点でそれほどリアルタイムには有用でない情報であることが多いのですが、「ちょっと相談したい」時に、そうした情報を検索すると相談しなくてもすぐにわかるという便利さが実感できます。

 結果として、こうした情報共有がリアルタイムでなく良いし、何か聞きたいことがあれば、SNSの過去の書き込みに検索をかけて調べる情報シェアを行うという習慣が少しづつ進んでいったように思います。この部分についてヤマキンが一番できていなくて、よく「ちょっといい??」とほかの社員に話しかけて仕事の邪魔をしていたのですが、詳細な情報をSNSに記録してくれているのでそれをしなくなりました。

ただそうするとテキストベースで多くの情報を細かくSNSやDBにアップする必要が出てきます。これについてはヤマキンは上述の通りキーボート打つのが下手くそなために結構ストレスになっていましたが、最近ある方法を使うことでこれが解決できるようになりました。

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これです!!ちょっと変換ミスしていますけど・・(笑)


海外フルリモートスタート(2020年1月)

さてそれやこれやで実際に海外フルリモート勤務がスタートしました。

実際の状況は社員の書いた上記のNOTEに詳しく書かれてます。ちなみにこの後バーチャルオフィスを導入したりも行っていますし、このnoteで書かれているライブコネクトは画面がまともに動かなくて使いものにならなかったなどの後日談があります。

Remoはその後有料版を1年くらい使っていたのですが、同様の機能を持つoViceに切り替えました。


その後それも使わなくなって現在に至っております。

この辺の経緯については弊社のまた別の社員のnoteに詳しく書いてくれています。

あ、あと毎日自宅で仕事しているとマンネリになってしまうのでもしカフェとかで仕事する場合はカフェ代は会社で建て替えることにしました。

あと現地でモニターを一台リモートワーク用に購入してもらう事。

海外通話可能携帯を会社で支給。

今度はフルフレックス導入にチャレンジ(2020年4月)

さてそんな中、コロナ禍に巻き込まれ、人と人の直接的な接触が制限されるようになり、テレワークが一気に普及しました。時代が当社にようやく追いついたというべきか(笑)。おかげでマレーシアにいるでぐみうは北陸の顧客との打ち合わせをとってもスムースにオンラインに移行することができました。中にはでぐみうが海外にいることを全く知らずにかかわっていたクライアントもいたかもしれません。

そんな中で弊社が次に取り組んだのがフルフレックス制度の導入です。

フルフレックスワークとは、好きな時間に好きなだけ働くことができる制度です。それって普通の勤務と何が違うの??という方は下の図をご覧ください。

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当社のフルフレックスは5時―22時の間でいつでも好きな時間に好きな時間だけ働けばOKとなっています(最低1時間は働かないと欠勤になります)。

すでにフルリモートは導入済なので例えば、

①午前中はスキーに行って、午後2時から会社で仕事

②午前10時まで家業(漁師)の手伝いをして14時から15時まで家事の手伝いで中抜け、それ以外の時間は自宅でリモートワーク

③夕方17時から20時までは家族との食事と片付けで中抜け、ほかの時間で自宅でテレワーク

④午後3時から6時までジムで筋トレして風呂入ってさっぱりしてから19時の打合せに参加

⑤朝登山に行って、山小屋の前で電波拾って10時からのMTGに参加、その後登頂してから下山して風呂入ってさっぱりして、15時からワーケション先のゲストハウスで仕事

などなどいろいろな働き方が選択できます。

※ちなみに上の例はすべて当社のメンバー(①、④、⑤は主にヤマキン(笑))が実際に行っている例です。

※労総時間の清算期間は3か月、3か月単位で自分の労働時間が所定労働時間(1日8時間勤務なら、1か月160時間、3か月で480時間)に収まるように3か月目で調整することになります。ちなみに時間単位の有給取得制度も導入して、もし3か月目に実労働時間が所定労働時間に足りない場合は有給取得で補填できるようにしました。

元々ヤマキンはこういうライフワークスタイルを実践していました。コロナ禍前は毎年北海道に車でさまよいながらリモートワークしており、時々SNSの雑談掲示板に写真をアップして喜んでいました。まあ経営者なので労働法の縛りを受けないからそのようなことができたのですが、やっぱりこういう生活ってとっても良いんですよね~自分の人生の価値の向上を実感できるだけでなく、言語化できないのですが、仕事にも良い影響があったように思っていました(マンネリ的な思考からの脱却ができるみたいな)。

それで自分だけで楽しむのももったいないので皆でできる仕組みを作ろうということでフルフレックスを導入し、フルリモートの組み合わせでこういうライフワークを実現できる場を作ることにしました。

2020年に4月に社員に説明して導入したい旨の説明をしたのですが、実は当初は猛反対されました。

そんなことやっていてきちんと仕事ができるのか?

日中誰もいなくなったらお客様の対応は誰がするのか?

ブラック労働の温床にならないかなどなど

具体的な細かい内容は割愛しますが基本的なスタンスとしては

やりたいから導入する、問題があればその都度対応する

ブラック労働にならないよう自分で自分の労働時間をしっかり管理し、会社の運営に問題があると思われる場合は直接労働基準監督署に訴え出てもOK(そのためにも未払金額を労基署に認定してもらえるよう自己管理を徹底してほしい)

という2点で了解を得て導入しました。

結局、人間って何か新しいことにチャレンジするときにはいろいろな不安が生じるものだし、むしろそれが当たり前。

でも日本人って、そこでできない理由を並べて結局やらないという結論を出しがちなのです。そうではなく、やりたいことを前面に出してとりあえずやってみる。問題が生じればやりながら解決する(これってフルリモートの海外移住の時に感じた事)という進め方が大事なんだなあということです。

ちなみにフルフレックスフルリモート導入にあたって準備したことは以下の通りです。

社員全員に業務用の携帯を支給

フルフレックス導入にあたって労基署に協定書を届け出て、勤務規定を作成

元々数年前に全員ノートPCに切り替えていたのでそこは問題なかったです。

原則自宅勤務に切り替え(2020年5月)

さてコロナ禍で2020年の5月に石川県でも緊急事態宣言が発出されたことを機に原則自宅勤務に切り替えました。実はそれまでは海外在住の社員以外は基本会社に出勤していたのですが、自粛要請もあったので自宅勤務に切り替えました(ヤマキン除く)。

この時には

通勤手当を廃止(出勤した日数分の交通費は別途清算)

リモート手当(自宅の電気や通信機器を使うのでどの費用補填分 4000円/月)の新設

の行いました。

当時の状況をまとめたメンバーのnoteがこちら


副業社員現る(2020年7月)

マレーシア在住に社員から、副業として知人が立ち上げた別の仕事(地域の人事コミュニティ運営)を手伝いたいという申し出が!これについてはもともと禁止していなかったので特に問題なし。というのはヤマキンがそもそも2008年~2014年に北陸先端科学技術大学院、2009年~2019年に金沢大学の仕事を兼務しておりまして、掛け持ちは大変な部分もいろいろあるけど、得るものも大きいことを実感していたのも大きかったと思います。一番のメリットは複眼的な視点を持てることと学びの幅が広がること、ぶっちゃけ地方企業の社員はできるだけ副業をしたほうが良いとまで思っています。

ワーケーション手当の設定(2020年10月)

ワーケションって一見無駄に見える部分が多いです。ぶっっちゃけワーケーション先でフルに働かなかったりします。でも得られる部分も多いです。仕事の量的な部分でなく、質的な部分とマインド面での変化で代替えできない意味をもたらす可能性を感じています。景色を変えることがそのまま自分の頭に染みついていた思い込みや既存の価値感に対して疑いを持つ気づきにつながる可能性を感じています。


もともとワーケーションをヤマキンがやっていたので同じような場をみんなにも味わってもらおうということで手当を作りました。これも実はかなりドキドキして作ったのですが、例によってCANでなくてWILL優先ので決めています。具体的には事前申請していただいてワーケション先までの旅費と滞在先の宿泊費を会社で負担するという制度です。

コロナ禍でまだメンバーの利用実績は1回しかないのですが、この制度が今後どのような変化を私たちの会社に生み出すのかは楽しみにしています。

いろいろやってみて思う事

最後までお読みいただきましてありがとうございます。

っでもしかしたらそれでうまく行っているの??

(うまく行くのならうちでも考えようかな)

みたいなことを考えている方もいらっしゃるかもしれません。

本音でいうと

よくわかりません!!

です。

何度か文中でも触れさせていただいていますが、

「うまくいくからやる」

でなく

「やりたいからやる」

というスタンスで取り組んでいます。それと今も決してゴールにたどり着いているわけでもなく、実はゴールを設定しているわけでもありません。

やっていることが楽しくて、わくわくする

仕事と人生により良い何かを生み出す何かがありそうならば、それらをどんどんやってみる

それだけです。

うまく言語化できませんがそれでも変化は起きていてそれは良い方向というか自分たちに望んでいる何かに近づいているという手ごたえは感じています。

日本って自分たちを幸せだと思えない残念な国

なのですが、そこを変える何かの可能性を感じています。

※でもこの記事の内容には違和感を感じてるけど、うまく言語できないというジレンマを抱えています(笑)

日本人の仕事に対する意識って「何をやるか?」より「どうやるか?」に意識が行き過ぎているような印象があります。

「どうやるか?」になぜ意識が行ってしまうかというと

「失敗していけないから」「結果がすべて」

ということに行きついてしまうのでしょうか?

そうすると誰かがうまくやっているのを見るとそれを皆でまねをしようとするという動きがおき、かくして書店の平積みコーナーには「うまくいく○○の習慣」みたいな本があふれかえる・・という状況になります。

最近だとDXと働き方改革なんかもそうですよね(笑)

働き方改革って実はリモワとか、いろいろ制度を入れることではなくて仕事に対するマインド変革(どうやるか→やりたいことをやる)なのではと感じています。でもそのマインド変革のきっかけになったなあという実感があります。

そういう意味では自分の好きなように働ける環境を作ってやりたいように仕事をするという事なのかな??と、、、

やりたいように本当に結果が出るのか?

もちろんそういう意見があるのは承知しています。その通りです。

でもこれだけ環境変化の激しい時代に、誰かのうまく行って事例をまねたらそれでてうまく行くという考えにも相当無理があるのではないでしょうか?

むしろそちらの方が難しくなっていると思います。

何をやっても難しいなら、自分の納得のいくやり方にこだわった方が楽しくない?

それと

「夢中は努力を凌駕する」

これは食べチョクを経営している秋元里奈さんのポリシーだそうです。

仕事と人生に夢中になれる場(会社)を作り、夢中に向き合う

これが働き方改革の目指すべき方向なのかなあと

思っています。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。





























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