わくわく

ねばねばでなくわくわくで生きよう~その2、わくわくって何だろう??

わくわくってなんだ?

皆さん、わくわくしたことありますか?

わくわくってどきどきに近いかなあ??

わくわくすることをやっている、あるいは考えていると時間がたつのを忘れてしまうとか、気が付いたら夜が明けていたとか?ずっと考えているのに飽きないとか、考えれば考えるほど面白くなってくるとか、やればやるほどはまるとか、ずっと楽しくて飽きないとか、、

皆さんは何かにワクワクを感じたことはありますか?

私はスキーにはいまだにわくわくしています。

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何度かやめようと思って少し距離を置いた時期もありますし、スノーボードにに浮気(笑)、したこともあるのですが、いまだに楽しくてどんなに滑っても滑り足りません。毎年冬が近づくとわくわくしますし、今は暇さえあれば自分の滑っているビデオ見ながらあーでもないこーでもないと考えて、今度いつ滑りに行こうかと考えていたりします(今シーズンは歴史的な暖冬に加えてコロナの影響で大会が中止になったりしてめっちゃストレスたまっていますけど)。

60歳に近いおじさんがこんなこと言うのも照れますがこれって「恋」に近い感情かも・・(笑)

でも、わくわくって人を幸せな気分にしてくれますよね。そういう意味ではきっと死ぬまでスキーするんだろうなあ・・


わくわくって内発的動機付けでは?

話題は変わりますけど「内発的動機付け」って言葉を皆さんはご存じでしょうか?内発的動機付けとは、お金のためでもない、怒られないためでもない、その活動がしたいからするという動機づけだといわれています。これと対比される言葉として「外発的動機付け」があります。こちらは何らかの外的な要因があってそのために活動するという事です。お金や名誉、社会的地位とかも含めてまあ、人参ぶら下げて頑張るみたいなのを指していると思います。どちらにもいい面と悪い面がありまして、

内発的動機付け

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強いやつと戦いたい!もっと強くなりたい!!これって例えば世界一になってもたぶん満足しないですよね~

外発的動機付け

外発的動機付け

人参ぶら下げて働けせるために、企業では報奨金やらインセンティブやら、MVPやら社長賞やらいろいろやるんですけどこれって人参がなくなると続かないんですよね~。ちなみに人の使い方がうまい企業は外発的動機づけの会社の仕組みと社員一人一人の内発的動機付けをうまいこと紐づけていると思います。

ただ内発的動機付けと外発的動機付けを無理やりくっつけようとするいわゆる「ブラック企業」のやりがい搾取になってしまいます。「お前は自分を成長させるためにウチの会社にいるのに残業代を請求するのか??」みたいな・・。

いかがでしょうか?内発的動機付けと外発的動機付けの違いについてある程度イメージできますでしょうか?

さてこうやって整理してみると「わくわく」は内発的動機付け、「ねばねば」は外発的動機付けにあたるのではないかと思います。

わくわくで何かに打ち込むことが実は最も学習効果が上がることは学校教育の現場ではすでにある程度導入が試みられていて、アクティブラーニングとかPBL(Project Based Learning)といわれる手法がそれを狙っています。最近そういう意味でも、こうした取り組みを行っている伝統的な公立高校や、新設校の取り組みがクローズアップされることが多いのですが、一見直接的に入試に関係のないプロジェクト、それも生徒たちがやりたい!!と言ってくるものに対して教員が場を作って没入させる環境を作り間接的に支援する体制で運用している高校が難関校に多く卒業生を送り込んでいるという状況が生まれています。

なぜ受験に関係のないこのような取り組みが受験勉強に有効なのでしょうか?ざっくりいうと2つの側面があるように考えています。一つは学びの目的が明確化されることにより進学へのモチベーションが高まること。いろいろ取り組んでいく中で知らない情報に触れ、そこから更なる知的欲求が芽生え、それを学びたいということで進学先を選ぶことになります。二つ目は内的動機づけによる没入経験(何かに夢中になってのめりこむという経験)を有することで、学習能力が高まるということでしょうか?うまく説明しにくいのですが何かにはまった経験というのはそれ自体がとても気持ちが良い状態(フロー状態とも言います。ランニングハイとかに近い)で学びの中でこうした状態を経験するとそれをさらに求める方向に思考と行動が向かいます。こういう状態での学習はめちゃくちゃ効果が高いといわれていて学びの中でこうした状態を作り出せるとやはりめちゃくちゃ成績が上がるみたいです。一つ目の学びの目的の明確化との相乗効果もあり、結果的には受験勉強の中で進学率に好影響を与えているということになるようです。

まあ、世の中を変えるようなインパクトを与えるような業績を残している人はほとんどがわくわくで仕事しているような気がしますのでそういう意味ではわくわくってものすごい可能性を引き出す力があるんだろうなあと思います。

わくわくはゴールではなく状態??

何さてビジネスの現場では、何かに取り組む際には目標を設定して、それが長期的な場合にはマイルストーン(途中の目安となる道しるべ)や中間目標を設定しましょうみたいな話を「目標による管理」や「結果にコミットメント」するための手法としてよく用いられています。私はこの考え方で「わくわく」に到達するには何をすればよいのか見たいなことを考えたこともあるのですが、最近自分の中での気づきとしてはワクワクというのは何かに夢中になっている状態そのものを指しているのではないかという事。目標に向かって取り組んでいても全然オッケーだと思うのですがそのやり方に自分がはまるかどうかがすごく大事なのではと思うようになりました。

子供に何が好きとか何にわくわくする?とか聞くと例えば「野球」とか「サッカー」とか、「ゲーム」とか言ってくるんですが、よくあるダメなキャリア教育はじゃあ「プロ野球選手」を目指して頑張ろうとか(ゲームの場合は「ゲーマー」になろうとはおそらく言わない・・)いうわけなんですが、そもそもプロ野球選手なんて同年代のせいぜい10名くらいしかなれないし、職業として10年以上続けるとなるとさらにその中の数人くらいしかいないわけで、もちろん努力は必要でしょうが、それ以外の部分の才能とか環境とかで決まってしまう部分のほうが多いし、20歳くらいまででそちらの可能性が決まってしまうので人生100年時代を生きる今の子供たちにとっては目指してダメだった時のリスクが高すぎたりするわけですよね(へんな指導者に体故障させられたりしたら本当に大変)。このあたりのキャリア教育のだめさかげんについては法政大学の児美川教授の「キャリア教育のウソ」という本の中で詳しく触れられています。ご興味のある方はぜひご一読ください。

じゃあ野球が好きな子供に何を聞けばよいか?というと「どうして野球が面白いの?」とか「野球の何がわくわくするの?」という聞き方だと思います。

子供なのですぐに答えられない場合も多いでしょうか例えば「練習した分だけ上達するのが楽しい」とか「勝ったときにチームで喜びを分かち合うのが楽しい」とかいろいろ出てきます。野球やっている時のどんな状態に自分がワクワクするのか?を言語化できるとよいわけで、そういう状態を野球と同じように感じることができる何かを職業に選べばきっとわくわくと働くことができるのではないかと思います。

ねばねばの回に、ねばねばはこうあらねばならないという目標に縛られている生き方なのではということを書きましたが、これってやはり皆で同じ方向を目指して生きている時代の考え方じゃないのかなあと思います。「もっと豊かに」とか「もっと稼げるように」とか。

でも今は一人一人が自分の価値観にあった生き方を大事にする方向に考え方がシフトしている(持つことから体験することへの消費マインドの変化などもそれですよね)ので自分にとって気持ちの良い状態そのものがすごく価値があるのではと思っています。

わくわくするというのは何かをしているその状態そのものが自分にとって価値のある状態であるという、何かを手に入れるのではなく、自分の生き方そのものをわくわくにすることではないかと思っています。

わくわくは世界を救うか?

私たちはこれまで、これまでビジネスの世界では特に何かを手に入れるために思考し、行動してきたように思います。資本主義というのはそういうことだと思うのですが、その結果は今や地球そのものを破壊するところまでその欲望が膨れ上がっていて誰もそれに歯止めをかけることができなくなっているじゃないかと感じます。何かを手に入れるのではなく「なりたい自分になる」こと「ありたい自分を手に入れる」というわくわくの考え方はそういう行き過ぎた資本主義に対する新しい価値観になるのではと思ったりしています。SDGsはとても素晴らしい考え方だと思うのですが持続可能な成長、とかちょっと抑えましょうみたいな雰囲気を個人的には感じてしまいます。、そういう事でなく皆が自分の幸せを追求する生き方(わくわくで生きる)を求めるようになれば自然にうまいことやっていけるようになるんではという気もします(先進国に住む者のエゴだといわれればそうかもしれないとも思いますけど)。

「わくわく」って、言葉にするとすごくふわふわしていてとらえどころがなくなってしまう印象がありますよね?学校教育の現場ではすでに導入が始まっていますが、これも上手くいっているところとうまくいっていないところとかがあってという現場の話もいろいろ耳にします。おそらく圧倒的にうまくいってないところのほうが多いようにも思います。しかし、成功しているところは確実に学びの質を変えているように感じます。そういう意味ではわくわくをどうデザインし、マネジメントするかということがめちゃくちゃ難しいといえるのではないでしょうか?

そのあたりは次回にまとめてみたいとおもいます。

今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました!!








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