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パンツはパンツだろ

コントの覚書です。
我ながら「もう書けないなあ」と思ったストーリー。おまけに時代が移り変わると、いつの話をしてんの?になりそうな。
そんなものばかりですが。

サムネイルの写真は「24」(2017年)という
拙作のコントのワンシーンです。

かつて映画監督を目指していたが、今は目的もなく怠惰な日々を送る男が
毎日通うTSUTAYAで何の気の迷いかストレス発散なのか
あるドラマのワンシーズンをすべて「当日」で借りる。

理由もなく返却もせず延滞料金がとんでもないことになり、代わりに払ってあげた弟に喫茶店に呼び出される…。
そんなところから始まる兄弟のまあまあ長いお話です。

今、サブスク全盛期において
Tカードを一生作ることのない
若人の方が増えているかもしれないし、
新作(1泊2日)、準新作(2泊3日)、旧作(7泊8日)、当日をどうしたもんかと
悩むことすらないのではないでしょうか。
TSUTAYAも延滞料金で経営が成り立っていたと聞きます。

どこが?と突っ込まれそうですが
私はこのコントの下地には「レインマン」があります。わかりあえそうでわかりあえない、
わかったところで未来が明るく無いかもしれない、でもまっさらにはできない。そんなふたり。有名なあの長い一本道を歩くかのように。

兄弟の幻想です。
私はひとりっ子なので未だに兄弟が欲しいのか欲しくないのかわかりません。今の年齢で生まれたらまた意味が変わってきますし。
親に「弟、欲しい?」と訊かれた記憶もありません。
だからか、たまに兄弟のことを書きたくなったりするのです。フィクションの世界で、ないものねだり、なのかもしれませんね。

仮にハナシのアンテナが被る弟がいたら、
私は友人もさほど作ろうとせず、
下手したらモノを書くことすらしていなかった
気がします。協調性も闘争心も早い段階で育まれたかもしれません。

つまりは、仲の良い弟がいたら、
コントを書いてなかったかもしれない、と思うコントだから
妙に残っているのだと思います。

ちなみにこの「24」のオチのセリフは
兄「なあ、弟…。俺、実家帰るわ」
弟「あ、日付け変わったんで
俺、もう弟じゃないんで」
で終わります。

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