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書けない言い訳をやめる。

 これがないから始められない、という発想に、ぼくは囚われすぎている。
 これを考えてないから、これを準備していないから、これを買っていないから。いろんなかたちの言い訳をじぶんに対して用意している。
 そんなことを言っているうちは、一生、なにも始められない。

 なぜ言い訳などがいるのか?
 じぶん相手に、なぜ弁明などしなくてはいけないのか?

 じぶんがスタートをきれないのが、
 じぶんの怠惰ゆえだと認めたくないからだ。

 それを認めてしまえば、はてしない自己否定と自己嫌悪の大渦に飲み込まれてしまうと知っているからだ。うつ状態という渦は、ひとが足掻く力を奪っていく。あそこにたどり着いてしまえば、地獄しか待っていない。

 じぶんに期待しないことだ。
 じぶんに多くを求めないことだ。
 すでにして成功を収めている多くの人と、じぶんを比べないことだ。

 ぼくがだめなのではない。
 ひとはみな、だめなのだ。
 だめではない人間が少数存在するだけなのだ。
 自己認識が大きすぎるから、じぶんもまたその少数のひとりなのだという期待が、ぬぐい去れない。

 ぼくはマジョリティ、多くの民衆のうちの一人だ。
 そこから始めなくてはならない。
 とるにたらない人間だという地点から、じぶんを肯定しなければならない。
 ゼロ評価から、功績を積み上げていくつもりで。

 積み上げた感覚をじぶんに味あわせてやるのであれば、やはり手書きだ。
 書いた原稿が枚数で積み上がっていくのは、やはりちいさな達成感となる。
 デジタルではこうはいかない。
 デジタルでやろうとするなら、書いた字数を毎日記録すべきだろう。

 一行でも書き進めることができたなら、
「やるじゃないか! よく積み上げた!」
 と、じぶんを褒めてやろう。

 誰にも褒められないのだから、せめてじぶんでは褒めてやろう。
 まずはそこから。

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