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冬の午後あるいはサツマイモの葉の緑
冬の日はあかるいけれどくらく。
冷気に、鼻のあたまがそっとつままれる。両の耳のふちが、かるくひっぱられる。指さきの感覚がすこし、とおくなる。てのひらには冷えた空気のまるいかたまり。せなかからわきばらにかけて、おしりからふとももにかけて、寒さが、手のかかる甘えんぼうのようにしがみついてくる。
冬の日はくらいけれどあかるく。
ハート型のサツマイモの葉が、窓のひかりにつらぬかれて色をはなつ。その緑
怒り ― Anger ―
怒りは悲しみのあらわれ
悲しみは怒りを燃やして灰になる
くすぶる熱は風に運ばれ
いぶるにおいをまきちらす
怒れる人よ
ともがらよ
ふるえるくちびるも
浮きあがる血管も
限りない闇のなかにともった
その命あればこそ
おまえの怒りはわたしの悲しみ
そして
おまえの悲しみはわたしの怒り
※↓おまけはトリミングなしの画像。