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詐欺師はあなたの友達かもしれない【岡田斗司夫の興味深い話】

今の詐欺犯罪は凄いことになってきている

ちょっと真面目な話をしよう
と思うんだけども
これね
振り込め犯罪結社っていうやつ
コミックモーニングでやってる
ギャングースって漫画があるんだけど
それの原作
それがすごく面白かったから
ちょっと原作読んでみようと思って
原作者が書いている
ノンフィクションなんだけども
これめちゃくちゃ面白いね

本当はね、ツイッター読書会とかで
やりたいぐらいなんだけれども
結局ここで書いてるのは
何かって言うと
日本の犯罪が
どういう風になってるのかなんだ
僕らがついつい思うのは
振込犯罪とか振り込み詐欺っていうのは
例えば
上にヤクザみたいな奴がいて
そいつや胴元が全て握ってて
金を取るとか
気の毒なお年寄りを騙してるとか
って思うんだけども
この振り込め犯罪結社に書いてるやつ見たら
なんか話ね
もうちょっとでかいよ

例えば、名簿屋

まず何が違うかっていうと
これまで日本の詐欺事件っていうのは
知能詐欺みたいなものを統計として取ったら
戦後ずっと高度成長時代から後
この振り込み詐欺が出てくるまでは
年間10億とか20億規模ぐらいだったのね
犯罪、詐欺全体の被害額
ところが今
200億円規模になってると
桁がね、もう本当に
一つ二つ違ってくる訳なんだよね
金の取り方とかもどんどん上手くなってきて
例えば
名簿屋っていうのが出てくるんだけどさ
名簿屋っていうのは
一人暮らしのお年寄りの名簿を渡す人達で
それに対して振込詐欺を掛ける訳なんだけど
名簿の中でも
良い名簿、悪い名簿っていうのがあって
いい名簿になってくると
どんどん補足情報が付いてるんだよね
例えば
もう名簿の中に予め
子供が居て
男の子で一人暮らししていて
東京で企業に勤めてる
みたいなデータが書いてあって
そいつの名前まで書いてるあるんだ
もしもしお母さん俺だけどじゃないんだ
もしもしおばあちゃんタカフミだけど
っていう所からちゃんと始めれるんだ
その子供の仕事とかも
全部データに入っちゃってる
そういう風なデータっていうのは
一件5万円ぐらいで売られてるわけだよ
なので
その5万円のデータを売っても
儲かるぐらいになっちゃってるんで

名簿屋は普通に働いていたりする

そういう名簿屋っていうのは
どうやって名簿を手に入れるのか
僕らついつい
アンダーグラウンドのものを
考えるんだけど違うんだよ
今やってるのは
そこまでアンダーグラウンドのもの
じゃなくて
フロント企業みたいなものを
やってるんだよ
そのフロント企業っていうのを
マジでやってんだよ、隠し事じゃなくて

すごいよ
今だからその名簿屋みたいなものが
副業としてやってるというか
本業としてやってるのが
バリアフリー関係のリフォーム会社
あと遺産相続の法律相談事務所
あと福祉関係の会社

っていうのをやってんだって
それでお婆ちゃんお爺ちゃんから
山ほど相談をやってて
その相談っていうのを
全て名簿に載っけてるんだって
じゃあこれが組織的に
そういう悪い福祉会社とか
バリアフリーのリフォーム会社が
あるのかというと
そうじゃなくて
それらの会社に一人でも悪い奴がいたら
その名簿を流しちゃうんだよな

だからもう日本人の中に入っている悪
っていうのかな
犯罪者の分子みたいなものが
無限に細かくなってきて
どんどん犯罪市場に流れるように
なっていくので
もう今
オレオレ詐欺とか振り込み詐欺というのは
暴力団が元締めでやってるとか
今だったら例えば関東連合みたいな所が
元締めでやってるっていうのは
あれはもう警視庁が流してるデマ
みたいなもんで
実際どうなのかっていうと
実は組織犯罪なんだけども
あまりに実態が広すぎて
全然捕まえられないんだって

詐欺師たちの言い分

はっきり言ってこれ
何が起こってるのかっていうと
これ別の本では
犯罪を起こしてる人達のインタビューとか
があるんだけども
犯罪やってる人にしてみれば
何が悪いのかよく分からないと
俺達が騙そうとしてる人は
最終的に誰かに騙される人ですと
プラス例えば
サラ金とかに比べたら
僕らがやってることがまるでマシだと
何でかと言うと
サラ金っていうのは
お金に困ってる人が
サラ金に金を借りに来ると
それがさらに困ってる状態にすると
つまり
金がない人から
無理やり金を奪って
風俗で働かさせたり色んなことをすると
俺達はそうじゃないと
いざとなれば
孫に500万ぐらいポンと出せる人から
金を奪ってるだけだと
出せる人間から奪ってるんだ

っていうんだ

格差社会がマフィア化を増幅させる

で、よくニコ生でさ
こういう格差の話するとやっぱ
金持ちのお爺ちゃんとか
お年寄りがいるから
そういう奴らが金を出さなきゃいけない
っていうような話になってくるじゃん
ここに起こってるのは
それそのものなんだ
つまり格差社会が前提となって
金持ちの老人層っていうのがいて
その人たちの孤独さに付け込んで
僕ら普通の人間が
日常生活の中で
悪に加担していて
彼らから金を奪おうとしてる

っていうね
はっきり言って
イタリア化っていうか
マフィア化が進んでるよね
だから今の現状の日本っていうのは
法治国家であるっていう表面層の
一番奥の方には
僕らの友達連中の中の誰が
実はそういう詐欺組織に入っていたり
誰がそういう名簿を流しているのか
わかんないようなことになっている

地下経済っていう言い方は変なのかも
分かんないんだけども
普通の人達が大学出たりして
就職しにくいって言ってると
若者の就職率の低さみたいなものとか
正規労働の低さ
派遣率の高さみたいなものは
最終的には国が危うくなっていくと
徐々に徐々に
日本国の国民全体がマフィア化していく
という予兆をなんか感じて
ちょっとねゾクッするよね

日常の中に犯罪が溶け込んでいる怖さ

だから今の2014年っていうのは
まだ日本には犯罪者が実は
アンダーグラウンドにいて
それとは別に市民がいる
っていうような感覚を持てるのは
今年来年ぐらいが最後かも分かんないと
オリンピックが近づいてきて
そして貧富の差が
もっともっと格差が
固定されるようになってきたら
僕ら自身が半分犯罪者になって
そういうマフィアみたいなものだ
っていうのはわかっていながら
利用する
って
どんどんイタリア化するかも分かんない
っていう風に思っちゃう
んでこれが何かひょっとしたら
新しい社会の形なのかもしれないし
これを肯定するような考え方が
保守として出てくるのかも分かんない
民間の犯罪が当たり前になってきたら
そっからもう一回
その地方地方ごとに占める組織
っていうのが出てきて
警察とは別の権力構造っていうのが
出てくるのかも分かんないなっていうのを
ちょっと考えてしまいました

  • イタリアってそういう国なの?(コメント)

いやイタリアはね
地下経済の方が凄く発達していて
GDPは低いんだけども
実際は経済力もっとあるという
そんな話の流れなんですけれども

あなたの親友が実はなんて事も

ところがね
これを報道できないです
これは何かって言うと
日本国民自体が
日本国民の敵になるという話に近かったり
何でマフィアを例に出したのかって言うと
マフィアっていうのは
見知らぬ人から大きく取るんだけど
身内にはすごく厚いんだよね
で、同じように
この振り込め犯罪結社に出てくるのも
そういう見知らぬお爺ちゃんお婆ちゃんから
金を取るんだけど
友達とかに対しては
とことん親切で
なんか良い奴達ばっかりが犯罪してる

っていう話なんだよな
そこら辺もね
なんかめちゃくちゃ面白かったから
興味ある人はぜひ読んでください

今僕がタブーとして話そうとしたのは
これを報道する時っていうのは
どうやっても
やっぱり暴力団の資金源だからとか
あと関東連合が云々って話に
どうしてもマスコミの人が
落ち着けたがるのは何でかって言うと
日本のこの格差が生んでいる
犯罪を生み出す構造かな
貧困が犯罪組織っていうのを
日常化してる
っていうのを
やっぱり言いにくいから
だと思うんだよな

  • その話はフィクションのネタになります(コメント)

だからコミックモーニングで
ギャングースでやってるって
それの元本の方がやっぱ凄いんだよな


この文字起こしについて、
個人的に興味深いと感じた岡田斗司夫さんの動画を切り抜いて
文章化しております。
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