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浅漬けは簡単に自宅で作れます。浅漬けの素のすゝめ。

今日は昨日の記事に続いて、漬物伝道師を目指している私が漬物文化を広げたいと思って開発した浅漬けの素のお話です。

この記事でだいこんから滲み出てきた乳酸発酵水を循環して地下タンク内のだいこんを低温熟成発酵させると書きました。

※乳酸発酵水とは、漬け込んだだいこんから出た水分をていねいに濾過(ろか)したもの。


ちなみに「乳酸発酵水」という呼び名は、私どもの会社で呼んでいる名前です。

干し大根の漬け込みを行い、熟成発酵させることでだいこんそのものの旨味が増していきます。その過程で出てくる水分(漬け込み期間中、一切、水は加えていません)なのでだいこんの旨みと熟成発酵の旨味があるんです。

もちろん、漬け込み時に天日塩を使用しますのでそのままではしょっぱいです。でもただ、しょっぱいだけでなく前述の熟成発酵の旨味もしっかり感じます。


ずっと以前から北陸のいしるや古くからある魚醤のような使い方ができないかと思っていたところ、ある方をきっかけに浅漬けの素の開発にのり出しました。

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私の考えでは、古漬けは家庭で作ることはなかなか大変なので購入することをおすすめしますが、浅漬けは塩だけあればできますから家庭で作ってほしいと思っています。


自宅で浅漬を作って欲しい理由は他にもあります。

・販売を目的とした浅漬けはどうしても色の劣化を防ぐために基本何らかの添加物が必要で使われていることが多いです。それはどうしても商売上必要なものだと私も思いますが、もし、購入される際は原材料表示の確認をしてください。
※以前にも書きましたが、添加物は国で使用基準が決められていて即危険とか、絶対ダメというように否定しているわけではありません。

・料理をした際に残った野菜を有効に利用してほしいという思いからです。カットされた野菜より姿のままの野菜のほうが割安で鮮度も落ちにくいからです。野菜をより美味しく、また、食品ロスの一助になってほしい。


と思っているからです。

そうして、専門家の方のアドバイスや宮崎フードステーションなどに相談しながら、乳酸発酵水を使った浅漬けの素を数ヶ月かけて開発しました。


開発コンセプトは従来の浅漬の素との差異をつくること。

・ペットボトルでなく、1回の使い切り(野菜200gに対して浅漬けの素1袋)
・できるだけ添加物を使用したくなかったので最終的には一切添加物なし仕上げ
※使用原材料:梅酢(和歌山県産)、てんさい糖(北海道産)、昆布だし(国内製造)、だいこんのつけ汁(乳酸発酵水)、白しょうゆ(愛知県産)
・野菜それぞれの味を大切にする

できたのがこちら。

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冒頭の5種類の野菜の写真も浅漬けの素で漬けたものです。複数種類を一度に漬けられるのも特徴です。


浅漬けの素としてだけでなく、食のプロの方にアレンジレシピの開発もお願いして掲載しています。

とても優しい味なので、もし、物足りない場合は一味唐辛子や塩昆布などを入れてもいいですし、香りがスキな方は柑橘類の皮などを入れても美味しいです。

アイデア次第で、家にある素材や調味料で味変も楽しめるのが特徴です。


あくまでも私の考えですが、

「浅漬けは買うものではなく作るもの」


浅漬けの素が自宅で漬物を作る一助となれば幸いです。そして漬物文化が少しでも多くの方に広がりますように。


では、また明日。




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