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社内ラジオでつながる!企業コミュニケーションの活性化術

社内コミュニケーションは、企業の成功にとって欠かせない要素です。しかし組織が大きくなるにつれて、そしてここ数年はコロナ禍の影響もあり、社内コミュニケーションに課題が生じているケースが見られます。

コミュニケーション活性化の手段のひとつとして、木村情報技術では「社内ラジオ『Kit-voice(キットボイス)』」を配信しています。
その舞台裏や感じている効果などについて、運営メンバーにインタビューしました。

写真左から:山本有沙さん、池田亜美さん、松野有真さん

■社内ラジオ誕生のきっかけ

― 社内ラジオが誕生したきっかけを教えてください。
山本さん:2022年の1月頃だったと思いますが、コロナ禍の影響もあって、同じ部署のメンバー間でもコミュニケーションが減っていることを感じていました。その頃の部署ミーティングで「何か新しいことをはじめたい」「音声でコミュニケーションをとったらどうだろう、ラジオとか」といった話が出たんです。
当時、私たちは同じ部署の同じチームに所属していて、ライブ配信業務で音声関係を担当していました。そのこともあって、この3人でラジオ番組を運営しよう、という流れになりました。

松野さん:そのころは「部署内に向けたラジオ」として配信していたのですが、次第に「部署のメンバーに限定して配信するんじゃなくて、社内全体に向けて配信しても面白いんじゃない」という話が持ち上がって、社内全体に向けたラジオ番組『Kit-voice』の配信を2022年12月15日から開始しました。
ちなみに番組名にある「Kit」とは、社名の英語表記「Kimura Information Technology Co., Ltd.」の頭文字からきています。

配信対象や内容がガラッと変わることから、検討や準備には約1か月かかりました。また、新しいコンセプトとして「社内の人と人がフランクにつながれる場所にしたい」という想いがありました。

■番組の内容

― どのようなコンテンツを配信していますか。
山本さん:基本的には、ゲストとMCのフリートークです。ゲストが決まったら、社内に向けて事前に「●●さんへの質問をお寄せください」とお題を募集します。それをもとにMCが進行するのですが、仕事に関する話や、ゲストのプライベートについて話してもらうことが多いですね。

― ゲストはどのように決まるのですか。
松野さん:ゲストは、社内から「この人の話を聞いてみたい」とリクエストがあった人や、「出演してみたい」と立候補してくれた方です。
あとは、ゲストが次のゲストを紹介する、いわゆる「笑っていいとも!」のようなリレー形式でつながることも多いです。

池田さん:マスク生活が長かったことや、SNSの発達で顔出しに抵抗がある人も増えているので、社員が出演してくれるのか最初は正直不安でした。でもラジオという音声コンテンツということもあって、気軽に出演いただけています。今の時代に、ラジオという形は適していると感じています。

山本さん:ちなみにMC役は、「社内全体に向けて配信しよう」と方針が変わった頃の上司だった、Yさんに担当してもらってます。「MC役は誰にしましょうか?」なんて相談しているうちに、快く引き受けてもらえました。
私たち運営メンバーは3人とも普段は東京支店にいるので、勤務地が佐賀本社のYさんに出演してもらうことで、佐賀本社の社員にも親近感を持ってもらいたかった、という意味合いもあります。

― 番組時間はどれくらいですか。
池田さん:厳密に決めてはいないのですが、一回あたりの放送時間は聞きやすいように30~40分程度に収まるようにしています。

―どれくらいの頻度で配信していますか。
松野さん:不定期ですが、月に2回の放送を目標にしています。週の始まりにちょっと気持ちが明るくなれば、と思って月曜日に公開することを意識しています。

■ラジオ番組の運営・配信の裏側

―ラジオ番組の運営とは、どんなことをしているのですか。
松野さん:番組をお届けするためには、その裏でたくさんの作業があります。
たとえば、
・ゲストの決定・出演依頼
・関係者のスケジュール調整
・社内へのリクエスト募集
・台本作成
・収録
・告知サイト用サムネイル作成
・データのアップロード
・配信前の社内告知
・ラジオ番組のブログ更新
……など、ざっくりピックアップするだけでもこれだけのタスクがあります。

池田さん:通常業務もあるので、運営を続けるには3人の協力が大切です。さきほど話が出たように、おおまかな「やること」はお互い分かっているので、「じゃ、今週は私がコレをしますね」というように自発的に支えあっています。

―番組はどんな方法で配信していますか。
山本さん:部署内に向けて配信していたときは、YouTubeの限定公開を使っていました。それが、「社内全体に向けて配信しよう」と方針が変わったところ、セキュリティ上の問題で「待った!」がかかったんです。

池田さん:色々と探してみたのですが、いい解決策がなくて。「どうしよう」と焦りましたし、「このままだと、配信できないんじゃないか」と不安でした。
でも、このラジオの取組みを応援してくれている社員の人たちが協力してくれて、「うちの、Zoomウェビナーサービスの『Biznar』を使ったら?」とアドバイスいただきました。
そこからは一気に話が進んで、無事に社内全体に向けたラジオ番組の配信が実現しました。業務では普段接点があまり無い人たちも協力してくれて、本当にありがたかったです。ラジオのおかげで繋がれた!と感じた瞬間でもありました。

松野さん:収録方法は、運営メンバーは基本東京、ゲストは佐賀県の本社や各地の支店、と離れた場所にいることも多いので、Zoomでつないで専用機材で音声を収録しています。

■社内ラジオ番組の運営を続けてきて

―社内ラジオを運営してきた感想はいかがですか。
山本さん:出演した社員から「楽しかった」「息抜きになった」「自分宛の質問がたくさん来ていて嬉しかった」といった声が出ると嬉しいですね。
ラジオというと一方通行のイメージもありますが、事前に社員から集まった質問について話すので、実は双方向性もあります。
アンケートをとったときも、たくさんの感想が集まって、「社内コミュニケーションに貢献できている」と実感しました。

(一例)

  • 休み時間にクスッと笑いながら聞けて、いい時間の過ごし方ができている。

  • ラジオのおかげで、あまり接点の無い社員がどんな仕事をしているのか理解できて、相談もしやすくなった。

  • 社員の意外な一面や人柄を知ることができた。社内ですれ違う時に話しかけやすくなった。

松野さん:MCのYさんも、社内を歩いていたら「ラジオ聞いてますよ!」と声をかけられたそうです。他にも、出演者からは「意外な趣味があったんですね、と言われた」「話したことのない人からも声をかけてもらった」との声がありました。
まさに、「人と人をつなげる」というコンセプトに合っているな、と嬉しくなります。

池田さん:番組のアカウントは200名を超えました。当社の社員数は約400人なので、約半数が登録してくれている、聞いてくれているんだな、と思うと嬉しいですね。しかもじわじわと登録者が増えているんですよ。

山本さん:特に印象に残った回は、法人営業部のMさんとAさん登場の回です。とにかくもう自由で!
いつもは、もしトークが長くなっても30~40分程度で「続きはまた次回!」といったん進行をストップするのですが、この回だけは本当にトークが止まらなくて(笑)。もうMCも諦めて、「たまにはこういう勢いがある回もいいよね!」とそのまま進行していました。
しかもトークの内容は、聞いているほうがハラハラするようなぶっちゃけトークで、まるで居酒屋の会話を盗み聞きしているような気分でした。

■今後の展望

―今後は番組をどうしていきたいですか?
松野さん:今の『Kit-voice』は「社員が社内で聞くもの」ですが、今後は社外に向けても発信していきたいです。
というのも、たとえば人事総務部の方が出演した回は「これは求職者さんにもぜひ聞いて欲しい」と思うような内容で、社内だけで聞くのはもったいないな、と感じたんです。

山本さん:社内からは「YouTubeのように動画配信もして欲しい」というリクエストもあるんですが、始めるとしてもまだ先かな、と考えています。
というのも、動画だとどうしてもある程度は集中して画面を見続ける必要がありますよね。
今は、ラジオの「音声だから手軽に聞ける」「ちょっとした移動時間や作業の合間に楽しんでもらえる」という特長を大事にしたいんです。
あとは、今は収録方式ですが、生放送もやってみたいです!

池田さん:いずれはこのラジオの仕組みをパッケージ化して、他の企業でも実施できるようにしたいです。
社内コミュニケーションに限らず、社員教育や社内雑談の場としても活用が広がると思います。
とにかく“継続”が大切だと思っているので、これからも楽しみながら活動を続けていきたいです。




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