V字回復の経営

ジャイアンの名言からひも解く「V字回復経営の原点」とは?


どうも、きむにぃです!


ところで、この言葉に聞き覚えは無いだろうか?


「お前のものは俺のもの、俺のものも俺のもの」



言わずと知れた、ドラえもんに登場するジャイアンの名言である。
(悪い顔してますねw)


ひとまずこの名言を頭の片隅に置いておいて欲しい。



さて、今回は田端大学の課題図書である「V字回復の経営~2年で会社を変えられるか~」についての書評を書いていく。


まず先に、僕が伝えたいことを一言で言おう!


経営者はジャイアンのような人間を増やすべきである!


「あ、僕それに関して今から1時間話せまーす」
「今さらジャイアンとかワロタw」


そう思った方は今すぐこのnoteを閉じるのがベスト!

(かもしれません、、笑)


では、本題へ!


まず、著書の内容の大きなストーリーは


「業績不振で苦しんでいる会社に、2人の改革者の参入をきっかけに、組織はかつての栄光を取り戻せることが出来るのか?」


というもの。それを空疎な抽象論を並べるばかりでなく、実際に人と人とがぶつかり合うリアルな物語描写を描きながら展開していく名著である。



僕はそんな奇跡的な名著である「458ページ」という膨大なページ数を誇る著書の内容を、3つのポイントにまとめた!


そのうえで、僕は「経営者はジャイアンのようなマインドを持った人間を組織内に量産させていくことが大切である」という結論に帰着させていくつもりである!


と、その前に本書を読んでいない方にはこちらの田端さんのブログを忘れずにチェックしていただきたい!


著書の中で「不振事業に起きる50の症状」が極めて汎用的な法則として紹介されているのだが、本書を手に取っていない方にとってはイマイチ何のことか分からないと思うので、ここでサクッと忘れずに目を通していただきたい。



<目次>
① 全ては「○○○○」から始まる
② 問題の原因は「○○」にあると捉える
③ 戦略論に関する学びの時間を取り入れよ


1 全ては「○○○○」から始まる


3秒だけ「○○○○」に当てはまるものを考えてみて欲しい!


正解は・・・


「無知の知」


これは、哲学者のソクラテスが唱えた概念である!


文字通り、「無知を知れ」ということだ!


無知を知ることで、初めて自分の頭で考えるようになる!


この著書では、業績が悪い会社に起きる特徴を「不振事業に起こる50の症状」として汎用的な法則としてまとめている!


以下に2つほど紹介したい!


症状19 顧客の視点はどこ行った?競合の話は?内向きの話ばかり
症状21 個人として赤字の痛みを感じていない。責任を皆で薄めあっている。


明快で具体的にまとめられている「50の症状」であるが、これらに共通する「根本原因」は何だろうか?


「症状19」に関しては「顧客の視点や競合の話をせずに内向きの話ばかりをしていることが問題であるという事」に社員全員が気が付いていないことが、根本原因なのでは?


同じく「症状21」に関しても「個人として赤字の痛みを感じずに、責任を皆で薄めあっているという事」に社員全員が気付いていないことが根本原因なのでは?


つまり、全ての問題の本質的原因は「無知」であることに起因していると言える。


無知であるがゆえに、組織の内部に起きている「おかしなこと」に対する感知センサーが起動しない。


これを打開するためには、「自分はバカである」と思うことから始めなければならない!


そもそも考える姿勢を持っていなければ、考えるという行為は純粋に自主的な行為であるため、出発点に立つことすらできない!


バカである、と自覚が出来ればその瞬間から学びがスタートする!


たとえばこの著書を通して「不振事業に起きる50の症状」を自分の中で腑に落ちるまで理解したとする。

「50の症状」を知ったあなたは、組織の中で起きている問題に気が付くことが出来るようになる。

この「気付き」を得られるという事が非常に大事な視点である。多くの人は「気付き」すら得られない。「気付き」が無ければ「変化」は起きないので、組織の老化現象がじわじわと進行していく。


だから「無知」を自覚し、学びをスタートさせる必要がある!


学びのメリットは「気付くポイント」を増やせることにある!


もっと言うと「無知の自覚」が「気付き」の感性の精度を向上させる!


2 問題の原因は「○○」にあると捉える


「無知の知」を認識した次のフェーズがここである!


「○○」に当てはまるものは「自分」である!
(無知の知→自責の流れを理解することが大切)


要するに、問題の原因を自分の責任と捉えることが非常に大切なポイントである、ということだ!


で、こう解釈すると自分に何が起きるか?


思考回路のスイッチが起動する


全ての原因は「他人と環境が悪い」と仮定すれば、「自分は何も悪くない」という解決策が導かれてしまうので、自分ごととして物事を考えなくなる


この著書の中でも、営業の人は「開発の人間が悪い」と言い、開発の人間は「営業が売らないのが悪い」と社員は述べていた。


まさに「売れない原因」の全てを他人に押し付け、自分たちは何も悪くない、と思ってしまっている典型的な一例だ!


「自分が悪い」と思っていない社員が多数いる中で、自主的な意識改革など起きるわけがない!


ゆえに、「不振事業に起きる50の症状」の根本原因は「無知の無知→他責と捉える」に最終的には帰着する!


我々個人が生きている世界なんてものは極めて限定的なものであり、世界には自分が「知らないことすら知らない膨大な領域」があることを自覚し、知識と思考力の精度を向上させていかずして、勝負に勝てるわけがない。


3 戦略論に関する学びの時間を取り入れよ


「無知の無知→他責」が不振事業にはびこる社員のマインドであると仮定するならば、不振事業に陥らないためにはその逆の人間になれば良い!


そう、「無知の知→自責」のマインドを持てばよい!


自分が無知であることを真の意味で自覚するから「学び」が始まる!


原因は「自分にある」と捉えることで「改善するために自分は何をすべきか?」を考えるようになる!


これを踏まえたうえで、新たな問題提起をしたい!


日本人の多くは「戦略に関する知識が不足している」ということに恐らく多くの人が気づいていないのだ。


それも仕方がない!


なぜなら、学んだことが無いから!


戦略とは文字通り「戦いを略す」ことである

言い方を変えれば「楽をするための方法を考える」ということだ


しかし日本人は「楽をする」ことを考える人を嫌う文化がある。


合理的な戦略よりも「根性論」を好んでしまう背景と、人は論理ではなく感情で動く、といったことを踏まえると、なかなか戦略に関する勉強に関心が湧かないのも仕方がない。


確かに僕も16年間野球をやってきたが、「レギュラーになる為の戦略方法」などといったことを教わったことは、ほとんど覚えていない。


チームの戦略などは、基本的に監督を中心に形成され、自分たちはレギュラーになる為に「監督の言われたこと」を中心に練習をしていることが多かった。


さて、話を戻したい!

僕が伝えたいことは1つだ!

まずは「戦略に関する知識が不足している自分」を自覚すべきなのである!


それが「戦略論」を学ぶための礎となる!

これが自覚できなければ死ぬまで「戦略論の大切さ」に気付かない!

これは本当に恐ろしいことだ・・・


年功序列・終身雇用が崩壊しつつある現代において、これから徐々に「個人の時代」が到来してくることを予測すると、全員が「自分株式会社」の経営者になる必要がある。


だから会社でもスポーツ界でもプライベートでも「戦略論に関する学びの時間」を取り入れ、「経営リテラシー」の向上を図る必要性がある。


著書の中でも「50の症状」の48番目の項目で「会社全体で戦略論に関する知識技量が低い」ことを鋭く指摘していた。


でもこうなることは当然と言えば当然。


「マクロな戦略感覚」を持っている人が幹部になるわけではなく、実行部隊で良い成績をたたき出した人が総大将になる組織図になっているからだ!


僕も野球をやっていた時に、キャプテンを決める際には最も野球が上手い人がキャプテンになることが多かった。しかし、野球がうまいからと言って、キャプテンとしてチームを運営させていく技量が高い、と言えるかどうかと言われればそうではない!そもそも求められている能力が全く違う!


そう考えると、野球界でもビジネスの場においても「戦略論に関するリテラシーの向上」を図る学びの時間を取り入れる必要がある!


もし上司に経営リテラシーの高い人がいなければ、自らが教えられるレベルにまで学びを深めるか、もしそれが出来ない様であれば、リテラシーが高い人に教えてもらうしかない!


<まとめ>


要するに、一言でまとめるとこうだ!


「戦略論に関するリテラシーが低い自分を真の意味で理解し(無知の知)、あらゆる問題の原因を自分事として捉え(自責)、戦略について学ぶ時間を会社でも個人でも取りいれ、戦略に関する知識技量を向上させていくためのシステムを構築していく動きを起こすべきである」


では、これを踏まえ最初の問いに答えよう!


ジャイアンの名言から性格を分析すると「ジャイアン自身が自分勝手な人間であることを自覚したうえで、公言している」と解釈をすることが出来る。


そう、僕はまさに経営回復の原点とは「ジャイアンのように組織の悪い部分を自覚し、堂々と臆せず公言できるような人材」が活きるような環境作りを整えることにあると、僕は捉えた。

(※何でものび太のせいにするジャイアンの姿勢は見習うべきところではないのでご注意を)


散々述べてきたが「無知の無知」よりも「無知の知」の方が断然良い!


ジャイアンは「無知の知」である自分を一切恥じない、ある意味で最強の人材である、とも解釈できる。


ジャイアンのことを「自分勝手な奴だなぁ」と内部でディスるような人こそ実は「己が自分勝手であることに気が付いていない」最もヤバイ人間なのだ


ただの酔っぱらいよりも、酔っぱらっているのに「俺は酔っぱらっていない」と言う人間の方が厄介なのと同じ原理だ!


ジャイアンのような人材を増やせば、いくら初めは知識がなかろうと、「知識がない自分」を認識してくれる可能性が高いとも考えられる。


そうすると、「戦略論に関して何も知らない自分」に対しても「お前の戦略は俺のもの、俺の戦略は俺のもの」などの名言を交えつつ、「戦略論」に関して学びを深めていってくれるかもしれない。


そう、つまり我々はジャイアンのマインドを学ぶべきであり、ジャイアンのような精神こそ「V字回復」をさせていくためには欠かせないのだ!


全ての問題の根本原因は「気付いていない事」に帰結する。


そうなると「気付く能力」に長けているジャイアンという人間は己が自分勝手であることを自覚出来ている分、外野からただ批判するだけの人よりも優れている、と僕は捉えた。


まずは僕が、現代版ジャイアン第一号に!!!




いや、これ「ジャイアント馬場」な。








現在は「腹筋をバキバキ」にすることを目指しているので、サポートして頂いた資金は「サラダチキン」の購入費に充てようと思っております!