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2024年スプリングトレーニング

今年のMLBスプリングトレーニング(プロ野球でいう春季キャンプ)も残すところあと1週間を切りました。あまり話題にはなりませんが、メジャーのキャンプと2週間ほど間隔を開けて、マイナーリーグのキャンプも同じ場所で行われています。メジャーのキャンプは大谷選手や山本選手のおかげで日本でも少しずつ知名度があがってきているのではないでしょうか。

今回はMLBのスプリングトレーニングについて少し書いてみようと思います。

MLB全30球団はアメリカ国内でキャンプを行います。15球団はフロリダ州(都市はバラバラ)で、残りの15球団はアリゾナ州フェニックスにそれぞれのキャンプ施設を構えています。メジャーキャンプに招待されるのは60〜70人ほどで、構成としてはメジャー選手(40人ロースター)に加えてフリーエージェント&マイナーの有望株の選手たちで、2月の中旬にキャンプ地に招集にされます。身体検査を終えて10日ほどチーム練習を行なった後にオープン戦が始まります。

その他のマイナーリーグの選手達は3月の頭からキャンプインして、メジャーキャンプと同じようなスケジュールで進行されます。僕の所属するシカゴ・ホワイトソックスはフェニックスに施設があります。試合が行われるメインの球場をLAドジャースとシェアしていて、それぞれの球団が球場のすぐ隣に練習フィールドを6
〜7個を所有しています。ドジャースが球場をシェアしているので、オープン戦の時にドジャースがホームチームだと駐車場が大混雑するのが少々不便です。

僕は去年と同じく今年もマイナーリーグの中のトリプルA(2軍)担当なので、スプリングトレーニング中はメジャーのキャンプに帯同します。オープン戦が始まってからの僕の1日のスケジュールは大体いつも次の通りです。

  • 朝4時半:起床

  • 5時:球場入り→筋トレ後、試合&練習の水の準備

  • 6時半:スポーツメディスンチームのミーティング

  • 7時〜10時:選手の治療

  • 10時〜11時半:練習

  • 11時半〜12時半:試合に出る選手の準備&試合に出ない選手の治療

  • 1時〜4時:試合

  • 4時〜5時半:試合後の治療→解散

以上のように簡単にまとめてみましたが、食事は主に取れる時に簡単に取るのが暗黙の了解となっています。試合がアウェーの日は移動距離によって終わる時間に1時間ほど差が出ますが、基本的に夕暮れには解散できるのが通常となっています。僕はマイナーリーグの担当なので、そちらの準備も時間を見つつ行います。あとはランダムなタイミングで様々なミーティングがあるので、スケジュールにはいつも気を配らないといけません。

アスレチックトレーナーとようにメディカルを担当する者としては、怪我の治療や競技復帰のスケジュール管理はもちろんのことですが、選手達の疲労の管理も大事な業務の一つとなっています。練習や試合での移動距離・速度の測定もそうですが、選手の睡眠パターンや栄養の管理もスポーツ栄養士やデータアナリストとタッグを組んで行っています。

次回はスポーツメディスンチームの構成について書いてみたいと思います。

それでは、

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