見出し画像

2020年の着物セラピー

泣いていた2019年の暮れから、迎えた2020年。

新会社設立

2020年2月、Smile for all合同会社を設立した。ゆくゆくは全国を目指したいというところから、東京に会社を設立したが、他の事業と混ぜていたため、会計上の問題もあり、完全に独立させることにした。

「着物セラピー」は着物を着ることでも、撮影をすることでもなく、あくまでも目的は「みんなの笑顔」だ。そこを考えて社名をずっと考えたが、思いつかず、結局某食品会社のキャッチコピーのような会社名になってしまった(笑)。

前年にたくさん受けたコンサルや相談で、きちんと広告宣伝にお金をかけ認知をすれば受け入れられるサービスだろうということがわかった。そこで、創業融資を受けることにし、2つの金融機関から融資をとりつけた。

経営者として、生み出した事業をきちんと育てる。当たり前のことだが、私にとってこれは使命だった。

コロナが追い風に?

初めて、身体障がいの方からのご依頼を受けた。

染色体異常という難病のお嬢様は寝たきりで、言葉も発することはない。身長は135cm。ご家族は振袖を着られるのかと心配だった。お姉さまの振袖があるということなので、そちらを着せるよう下準備に行った。

着物の良さを実感

着付け師兼和裁士の方にご同行願い、目立たないように肩揚げをしていただいた。

着付け師さんには、わざわざ着付けの講習にまで行っていただき、ご協力いただいた。本当に感謝してもしきれない。

そして、お母様ができると思っていなかった、「お姉ちゃんの着物を着せる」ということが実現できた。全く体型の違うお二人だがこうやって着せることができるのは、着物の良さだと思う。

撮影当日は20歳のお誕生日

当日がお誕生日だったお嬢様には、全国からプレゼントがひっきりなしに届いていた。幸せで豊かな空間がそこにはあった。たくさんの想いが詰まった、本当に温かなご家族だった。

この「着物セラピー」。普通の現場との一番の違いは、着付け師さん、ヘアメイクさん、カメラマンさん、それぞれが「携われて感謝」と言ってくれることだ。

そして、統括する私は、「お客様に3倍の価値を提供するにはどうしたらいいだろう」「お客様が喜ぶことはなんだろう」をひたすら考えている。それが私の仕事だ。

課題が残る、精神障がい

2020年はもう一つ、知的&精神障がいのお嬢様の案件もあった。

精神障がいは一番難しい。そうは思っていたが、課題をいっぱい与えていただけた。それと共に、だからこそこのサービスは必要だと改めて強く思った。

髪の毛を触られるのを嫌がる

寝っ転がる

着物が破れる

ずっと歩き回る(止まって撮影ができない)

どれも今までにないことだったが、すべてが与えられた課題なので、改善点がいろいろ生み出された。

きっと、もっと良いサービスになる。そう確信している。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?