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着物で感じる秋の訪れ・・・「セミ編」

「セミの中で、一番元気がいいセミは?」

・・・と尋ねると、大半の人が「ワシワシゼミ」と答えるのではないだろうか。僕には、「わしわし」=「自分自分」という自己中の鳴き声に聞こえる。よほど僕自身が自分中心なのか。この鳴き声を聞いただけで、汗が吹き出してくる。

しかし、セミの鳴き声のことを「せみしぐれ」というだけで風情を感じる。先人の豊かな表現には、いつも唸らされ、心豊かにさせてくれる。
五感の中でも、聞く耳「聴覚」はとても大事だ。

お盆を過ぎた頃から、セミの鳴き声も変化がある。
「ニーニーぜみ」の声も聞こえる中、「ツクツクボウシ」が鳴き始めるのだ。「ツクツクボウシ」の鳴き声を聞いていると、鳴き止む前、「スッポコジージョ!」に聞こえてくる。その表現をして、中学時代、友達に大笑いされたことも蘇ってきた。

「あなたには、何と聞こえるだろうか?」この声を聞くと、「昼間暑くても、あー秋が近まっているな〜。」とつくづく思う。
それこそ、小さな小さな秋の訪れだ。

着物を着たことで感じる季節感「セミ編」はこれでおしまい。「つくつく」と「つくづく」という感じで韻(イン)を踏んで嬉しくなったので、童謡唱歌を動揺することなく、一緒に歌おう!


《ちいさな秋みつけた》
誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
めかくし鬼さん 手のなる方へ
すましたお耳に かすかにしみた
よんでる口笛 もずの声
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
      <引用:『ちいさい秋みつけた』一番の歌詞より>



追伸:
今日の写真は、和の國前のテラスからのワイショット。この木の下にアンティークのテーブルと椅子を置いて、ノートを書くことが増えている昨今だ。

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