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代理婚活の大きなメリット

先日、『代理婚活』という単語がトレンドに上がっておりました。

これはどんなものかと申しますと、両親が代理で婚活をするというスタイルです。
独身の子供を持つ親たちが集まって、自分の息子・娘のプロフィールや釣り書きを持ち、子供の代わりに婚活をするのです。
昭和の昔であれば代理婚活の代わりとして世の中の婚姻数を押し上げていた『おせっかいおばさん』という存在がいたのですが、ほぼ絶滅してしまった現在では両親がおせっかいを焼かなければならなくなったというわけです。

私も何年か前に代理婚活の特集ニュースを観たことがありますが、本当に大変そうでした。
大変なのはもちろんご両親。

人気の代理人(息子・娘さんが高年収等いわゆる優良物件)の机の前には多数の人が並び
「うちの子はいかがでしょうか?」
「よかったら釣り書きだけでも……」
とお見合いの申し込みが殺到するのです。

それに対して人気の代理人は
「うちの子にはちょっともったいないですよ」
「お宅のお子さんでしたら、もっと良い方がいらっしゃるんじゃなくて?」
「はっきり言って、釣り合いが取れないと思いますよ」
と断ります。
本人が受け答えする直接的な婚活と違い、かなり辛らつな言葉も出たりします。
代理というのは非常に残酷なのです。

通常の婚活の不人気要素に加え、『短期で全国転勤の可能性のあるお仕事』も親目線では不人気ポイントになります。
代理婚活に参加する両親世代の中には、子供は自分の家の近くにいてほしいという考えを持つ人が多いようです。そのため、年収がそこそこ高くても全国転勤の可能性がある場合は敬遠されてしまいがちだというのです。
うたがった見方をすると、自分たちの介護を期待している両親もいるんでしょうね……

意気揚々と参加したものの、まったく振るわず『うちの子供はこんなに人気がなかったのか』とうなだれて帰るご両親も少なくないといいますから、やはり厳しい場所なのでしょう。
そして両親同士が意気投合してお見合いしてみたものの、当人同士が全く合わずに破談というケースもあるようですので、代理婚活は実を結ぶ確率はあまり高くないのかもしれません。

代理婚活についてSNSでは「こんなのお見合いと一緒じゃん」という意見がとても多かったです。
しかし、私はお見合いとは似て非なるものであり、代理婚活特有のメリットも多いんじゃないかなと考えます。

まず相手の両親との関係性を心配しなくていい確率が下がるということ。
初めて会うのが当事者同士でなく親同士なので、お互いの親に問題があってそれが婚約後に発覚するというトラブルが起きにくくなります。
結婚後実は相手の両親に問題が……というケースは意外とよくあるみたいです。
代理婚活の書類にはお互いの家の宗派を記す個所もありますので宗教問題でもめる可能性も低くなりますね。

そして世の中には本当に奥手タイプの人がおり、『結婚はしたいんだけど、するまでが面倒くさい』『ある程度お膳立てしておいてくれれば結婚していいかも』という人は確実に存在します。
人並みかそれ以上に仕事をこなして収入も得ている人の中にも、こういった人は多いように思います。(※)
代理婚活は、会う前から親公認の相手なわけですから、当事者同士で問題なければ通常よりも早いスピードで入籍まで到達することが可能になります。

※このタイプは現代だけではなく、昔からかなりの割合で居たものと思います。
皆様のまわりの5,60代以上に「この人よく結婚できたな……」という人はいませんか?
そんな人々をお見合いでくっ付けていたので高い婚姻率を維持してこれたのです。

現在の若者のデート未経験率が非常に高いことからもわかるとおり、結婚したいけどそこまでのやり方がわからないという層は確実に存在しており、その数は非常に多いと思います。
代理婚活において、両家の親のブーストで一気に進展出来るという部分は他の婚活方法にはない大きなメリットだと思います。

親同士から始まる出会いがあってもいいんじゃないでしょうか。
代理婚活はこれからしばらく利用する家庭も増えていくことでしょう。