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個人の「技能」「技術」「センス」は個人の「商品」です。「賣り物」です。「生活の糧」です。

今朝、郵便受けに新聞とメッセージが入っていた。日頃仲良くしている、マンションの上の階のおばあちゃんからだ。彼女は腰と脚の具合が悪いので、時々差し入れを持って行ったり、私でできるお使いなどをしている。86歳だというけれど矍鑠としていて、某オーケストラの演奏会の年会員になっていたり、親友は日本舞踊の名取さんだったりする文化芸術を愛する人でもある。

先日伺った時、仕事がキャンセル続きで保証もなく、この1年大変だったという話をした。この先も、、、などというと、「頑張って!お仲間と一緒にその事、ちゃんと訴えたほうがいいわよ!」と励まされた。

同じ個人事業主でも飲食業のように対してのような対応は、文化芸術を仕事にする事業者には一切ない。今、文化庁助成金の申請をしているがこれは経費の補填でしかなく、何%かは必ず自腹になる。それも少なくない額だ。生活さえままならない時に、何十万も自腹を切って事業ができるはずがない。しかもコンサートは実施できるとは限らず、事業計画が立てられない。なぜそれが、わからないのだろう。申請できる人が少なく、お金が余っているという。

個人の「技能」「技術」「センス」は個人の「商品」です。「賣り物」です。「生活の糧」です。

これは、おばあちゃんが付箋で貼り付けてくれた言葉だ。朝から泣けてきた。

まあ、厳密に言えばこの記事はコロナでの問題とは少し違うんだけれど笑、新聞を読んで、私のことを考えてくれたんだな、痛む足で階段を降りて、郵便受けにこれを入れてくれたんだな、とジーンとした。赤鉛筆で大事なところに線を引いてある。

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お礼に昨日炊いた花豆をお茶請けに差し入れ。今頃お茶請けにしてくれているかな。

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ありがとう。

みなさんのサポートは、音楽活動を続けるため、生きていくために、大切に使っていきます。そして私も、誰かの小さな心の支えになれますように。