「ココ塾」革命 #1 地域課題への挑戦
1.相談支援事業所で見ていたこと
事業所を開所する前、私は区の相談支援事業所で相談支援専門員として勤務をしていました。それまでは、障害者総合支援法に基づく生活介護や就労移行支援、NPO法人でのひきこもり支援、民間コンサルティング会社での農福連携の推進支援など、幅広い障害福祉の現場に従事していたのですが、わが子が発達障がいの診断を受けてからは、児童福祉の分野で働きたいとずっと思っていました。相談支援専門員の資格を取得すると同時に、区の相談支援事業所の中にある、発達障がいのお子さまとそのご家族を支援する部門に所属できることが決まり、喜びとともにやりがいを持って業務に邁進していました。
区の基幹的な支援センターでしたので、提供するサービスは相談支援だけではなく、診療所や放課後等デイサービス事業所も併設されていました。医師をはじめ、心理士や作業療法士、言語聴覚士といったセラピストさん、同じ社会福祉士や精神保健福祉士のワーカーさんたちと一緒にお仕事をさせていただける環境は、毎日が貴重な勉強で本当に充実していました。
学校訪問もたくさんしました。区の施設だったので学校から警戒されることなく先生たちと連携することができ、通常授業だけではなく通級の様子も観察させてもらえたり、意見交換をすることができました。
(※今は「ココ塾」で保育所等訪問支援を提供していますが、民間事業所になってから学校との連携のハードルはグンと上がりました。これはまた別の機会に書きたいと思います。)
また、一人ひとりのお子さまに適したサービス等利用計画を作成するため、お子さまや保護者さまと一緒に、地域にあるたくさんの放課後等デイサービス事業所に見学に行く機会も多かったです。運動や地域交流など事業所それぞれに得意な支援領域があることを知り、ニーズに応じて社会資源を組み合わせながらサービス等利用計画の作成をしていました。