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ウクライナ情勢: ジュネーブでの米露外相会談について-02

極度に緊張が高まるウクライナ情勢をめぐり先程ヨーロパ時間21日午前、アメリカ・ブリンケン国務長官とロシア・ラブロフ外相との会談が90分間にわたりジュネーブで行われました。会談後同時間午後1時からラブロフ外相及びブリンケン国務長官が別々に記者会見を行いました。

会見でブリンケン国務長官は、会談が率直な話し合いであったこと、ウクライナ情勢について進展があったわけではないが双方の立場を明確に理解しあうことができたこと、ロシア側から(昨年12月に)提示されているヨーロッパ安全保障枠組みを大幅に見直す提案に対して、来週中にロシア側に書面で回答することで合意したことを明らかにしました。また、NATOへの新規加盟がヨーロッパ諸国に開かれている所謂オープンポリシーの原則は不変であること、ウクライナの主権は絶対的に不可侵であること、という従来の姿勢を再度ロシア側へ伝えたことを明らかにしました。

一方ラブロフ外相は会見で、ブリンケン国務長官との会談が建設的であったこと、アメリカ側から来週中に出される書面回答を待つこと、を明らかにしました。

ウクライナ情勢をめぐるアメリカとロシアの外交交渉は今後も継続する形となっていますが、実情は平行線をたどっています。

なおヨーロッパ主要メディアの報道によると、この米露外相会談の結果を受けた今後の対応策について、週明け24日にブリュッセルにヨーロッパ各国外相が参集し、ブリンケン国務長官がオンラインで加わる形式で協議が行われる見通しです。

(Text written by Kimihiko Adachi)

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