傲慢な彼女と別れた話-02-

5年ぶりに彼女が出来た。

彼女は7つ下の小柄で可愛い女性。

仕事は営業をしていると言う。
とても忙しく、いつも大変そうだ。

それでも、週に一度はデートをしていた。
時間を作ってくれた。

どうしても会えない週は自分が彼女の家に行き、二泊することもあった。

自分は自由の利く仕事なのでノートパソコンさえあれば大丈夫だった。


初めて喧嘩をしたのは家に招待したときだ。

いや、喧嘩ではないけれど別れるところまでいった、とてもくだらない出来事だった。


一緒にテレビを見て笑って、一緒にごはんを食べて幸せを噛みしめて。

すべてが順調だった。


そして、セックスをするときに問題が起こった。

彼女はあまり経験がなく、フェラをしたことがないという。

そして、抵抗感がすごい。

どうしても出来なそうなので、無理にやらなくてもいいよと言った。

結局変な空気になり、セックスは失敗に終わる。

そのまま寝て、次の日もいちゃいちゃはして前戯などはするけど、先には進めない。

彼女は頑張ってみると言うけれど、一向に出来る気配はない。

興奮も少しずつ冷めていき、またもセックスが失敗となる。

自分としては、して欲しいけど無理ならしなくてもいいという気持ちだった。



楽しい思い出になるはずの初めての自分の家でのお泊まりが終わった。





でも、ふと思う


結婚して、何年も一緒に生活するとなったらずっと自分のしたいセックスが出来ないことを我慢できるか。(もちろん過激なプレイを要求してるわけではない)

何年も付き合っていれば相手がセックスを好きになったり、フェラとかも平気になるのかもしれない。



未来のことはわからない。
正しい選択はどちらなのか。




でも、自分は別れを選んでしまった。




相手のことは好きではあるけど、満足出来るセックスが一生出来ないのかもしれないと思うと早い段階で別れるのも悪い選択ではないのかも。と


さっきまで家にいた彼女が帰り、ひたすら考えて

夜になり、0時を回り..


あーでもない、こうでもない。とメモ帳のアプリに伝えたいことを書いては消して

また書いては消してを繰り返し

時間は朝4時になっていた。



たかがセックスのことで。
こんなことで別れるのか。

くだらないことなのか。
大事なことなのか。

俺が悪いのか。
相手が悪いのか。
どっちも悪くないのか。



そしてまた書いては消してを繰り返し、やっと送る文が完成する。



こんなこと言ったらどういう反応するんだろう。
きっと傷つくよな。



これから好きな人を悲しませることを思うと申し訳なくて、涙がこぼれ落ちて自分にビックリした。



俺、30代だぞ?!って。笑

久しぶりに人を好きになって。
適当に人生を生きて。
独身を楽しんで。



この感情がまだ自分にはあったのかって。




恋愛で泣いたのが高校生振りだった。
初恋で3年付き合った彼女。


他に好きな人が出来たんだって。


そこで恋愛の残酷さを知った。



その気持ちを知っていたはずだった。。



それからこの歳になるまで5人くらいの人とも付き合ったけど、泣いたことなんてなかった。

2年以上付き合った人もいたのに。




そっか、、本気で人を好きになったんだな。




朝5時にラインで別れを告げる。




今日はここまで

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