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玲愛と勇介の出逢い④

玲愛と勇介との出逢い④

玲愛さんを部屋まで送ってから部屋へ戻りながら考えていた

BARで玲愛さんと色々会話をして、初めて逢った感じがしなく楽しく過ごせた

気軽に話せて、彼女も俺と同じ立場と言う事もあり、それなりの悩みもあったと...互いに

俺は部屋に戻り、部屋の窓からの景色を眺めて考える

今迄、このホテルに泊まって気持ちがリラックス出来た日はあっただろうか?
顧客とのメールチェックやら、仕事を夜中まで熟す事が多かった記憶しかない

玲愛さんの柔らかな笑顔が、心を和ませてくれた反面心配な部分もあった。彼女の中の悩みというものがあるように思えて...

出張は何だかんだ接待も多く、仕事柄クライアントとの付き合いも仕事のひとつ、この街には友人も住んでる事もあり、出張で来た際には会う事も多い事もあり、たまに食事をする事もある

ある出張で訪れた時に、友人と会い飲んでいた時に...
『女は作らないのか?起業してるならパートナーは必要だろ?』

『焦らずに出逢える事を期待するさ』

そう簡単に理解して貰えるとは思ってないその時期が来たら考えるさ

『勇介?確かに焦ってもな歯車が合わなければ喧嘩になるだけだな』

『だろ?』

しかし玲愛さんは、同じ起業家で理解してくれる部分があった。初めて会った女性なのに心の何処かで、秘かな思いを気付き初めている俺自身がいた。

そんな事を考えている時にスマホの通知音が鳴る

相手は・・・玲愛さんだった

『勇介さん今日はありがとうございました。色々なお話楽しかったです。明日楽しみにしてます』

楽しみなのは・・・俺の方、彼女の事を気にかけてる

NOTEに電源を入れて・・・少し作業をする事にした。作業のお供は勿論、玲愛さんから貰ったチョコ

包みが可愛く女性が喜びそうなもの

ラッピングを開けると、カラフルな包みでその中のひとつを開けて口に入れる

・・・甘い・・甘さは脳を活性化してくれるものだから脳が目覚める

作業を進み具合もすんなりと進む、このチョコの有り難さを感じ(ありがとう玲愛さん)

作業に集中して終わろうとした時、時計に視線を映すと日付が変わり時計の針は2時前...(そろそろ寝ないといけないな) 明日に備えてシャワーを浴びて寝る事に。

翌朝、窓からの朝の光で勇介は目を覚ます。それはいつも起きる朝とは違ってスッキリとした目覚め

一杯の水を飲み身体を目覚めさせると、カジュアルなコーデに着替えて整えると、お迎えの時間が近づき

(玲愛さんを迎えに)

玲愛さんの部屋へ向かい、玲愛さんの部屋の前でベルを鳴らすと玲愛さんはドアを開けて

『玲愛さんおはようございます。お迎えに上がりました』

『勇介さんおはようございます。ちょっと待っててくれますか?部屋にどうぞ』

『お邪魔して良いのですか?』

玲愛さんは笑顔で応えて・・・部屋にお邪魔した
『座って待ってて下さい』

慌ててる玲愛さんがまた可愛くて、付き合った女性とは違う雰囲気に好感を感じさせてくれた

窓を見ていると・・・

『勇介さんお待たせしました』
『大丈夫ですよ、行きましょうか?』
『はいっ』

玲愛さんの部屋を出て1階のカフェへ、昨日とまた違った装いで女性らしさの雰囲気のある服装で...

『昨日とまた違った感じがして素敵です』
『ありがとうございます。勇介さんも素敵です』

『どうぞ』
『ありがとうございます』

平日のせいかカフェは少し空席があり、丁度窓側の席が空いていたのでその席へ歩くふたり

『窓側の方が外の景色見れるから』

『お気遣いありがとうございます』

『玲愛さん先にどうぞ』

『宜しいのですか?』

『玲愛さんが戻って来たら交代で』

『それではお言葉に甘えて』

(このホテルの朝食は選ぶのに凄く迷う...今日は洋風の気分なのでオムレツにしようかな?)

『オムレツお願いします』
『畏まりました』

パン・オムレツ・サラダ・ヨーグルト・フルーツ・紅茶を選び席へ戻る

『お待たせしました』
『慌てなくても大丈夫』
『勇介さん行ってらして下さい、玲愛待ってます』
『じゃ行ってくるね』

このホテルのパンの種類は豊富で、ロールパンからデザートパン種類は豊富。今日はロールパンとクリームパンを皿に取り、料理はオムレツをお願いし、その間にサラダとデザートとコーヒー追加でプリンも取って席に向かった。

『お待たせしました』

『勇介さんプリンお好きなんです?』

『男が甘いもの好きなのは変です?』

『いえ、あの時チョコ渡して良かったなって』

『チョコ嬉しかった』

『チョコってお仕事の合間に欲しくなりませんか?集中したい時に』

『そうなんだよね~冷めない内に食べようか?』

互いに一緒に食べてくれる人がいるのは嬉しい、その思いを感じながら朝食の時間を過ごして...

ひとりはプライベートの旅行
ひとりは仕事で訪れた、目的は互いに違う事ではあるけれどそんな、つかの間の朝の時間を過ごすふたり。

『オムレツ美味しい』

玲愛さんの美味しい言葉の後の笑顔が純粋に美味しいのが感じられて、何故かその笑顔が眩しく見えた。時々目線を合う瞬間もまた、新鮮な気持ちを感じられひとりの食事とは違う時間。

『勇介さん美味しそうにお食べになられるので、ほんと美味しそうってわかります』
『ひとりだとほんと簡単に済ませる事が多くてね』
『朝はあんまり?... ですか?』
『朝は仕事しながら食べてる事がわりと多くてね...玲愛さんは?』

『それだと、食べた気がしませんか?』
『それはある』
『朝がゆっくりの事が多くて朝と昼一緒になる事も少なくはないね』

勇介の言葉に、過去の自分を重ね合わせる玲愛であった。食事が不規則な時期があり体調を崩してしまった時期を思い出す・・・

『勇介さん?お食事は1日のエネルギーだから...』
『何かあったの?』
『食事不規則な時期があって体調崩した事もあるので』

『心配してくれたんだね?ありがとう』
『無理してしまうのもわかりますが、倒れたら誰も助けてくれないですからね』
『解るなぁ...』
『勇介さんはご自分で作ったりも?』

『作ったりするって見えない?そんな事はなくてね、友人の店で手伝っていた過去もある』

『料理お作りになられるなんて素敵です!洋食ですか?それとも和食です?』

玲愛は思わず勇介に聞く、男性も料理する方も増えてるから勇介のイメージからは洋食のイメージの方が勝っていた。勇介の答えは和食で和のおもてなしも似合いそうと思って...

『和食を作ることが多いかな?あんまりイメージとはちがってた?』
『素敵ですね』
『玲愛さんは料理するの?』
『出来るだけ家で作るようにしてます』
『作ってるとそれだけで、お腹満たされてしまう事はない?』

『(勇介さんを見ながら)それあります』
『その気持ち凄く解る。だし巻き玉子とか食べたくなって作るんだけど、余ってしまうんだ』

『勇介さんのエプロン姿想像しちゃいました』
『(驚いて)俺の?』
『楽しんでお料理なさってるんだろうなって』
『思い切り楽しむ時は休みの時にって決めてるんだ。そうしないと集中出来ないし』

(勇介さんホントにお料理お好きなんだなって話してて解った)

『お気持ち解ります。食材を決めるにもエネルギーいるから』

(話をしながら勇介と玲愛のモーニングはあっという間に過ぎて)

『お腹満たされたね』
『話もしながらってゆっくり出来るから』

(互いにコーヒーと紅茶のおかわりでくちなおしをした)

『そろそろ戻ろうか?』
『そうですね』

(席を立ち)

『行きましょう』
『はい』

(歩きながら)

『時間間に合います?』
『準備する時間してからでも大丈夫です。勇介さんお仕事間に合いますか?』
『俺は11時から打ち合わせなので余裕ですね』
『良かった...お仕事頑張って下さい』
『玲愛さんありがとう』

(玲愛の部屋の階にエレベーターは着き)

『勇介さんそれでは夜にご連絡しますね』
『待ってるね』

(玲愛はエレベーターを降り、勇介は部屋へ向かった)

(玲愛の部屋)

楽しかった朝食の時間、勇介さんがお料理が好きな事はとても意外で色々お話をして下さった

(腕時計を見て時間を確認)

『そろそろ支度して出かけよう』