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歯科診療所で働くSTのキャリア

歯科診療所のST募集が急激に増えている。
しかし、歯科で求められている部分はSTとしては幅広いように思う。

外来か訪問か。

成人か小児か。

STは、急性期病院、回復期病院等の病院で働いている人がほとんどである。
そのため、どちらかというと高齢者を得意とする人の方が多いと思われる。

一方で、歯科診療所の形態として、近年は訪問のみの診療所を開院されている方もいらっしゃるものの
ほとんどの先生が外来をメインとして、合間で訪問に行かれているのではないだろうか

個人の先生のみでなく、大型の歯科医院も増えているため、訪問部門があるところもあるので、訪問をメインとしてSTを採用するならば、病院勤務を経ているSTであれば嚥下や構音などは得意分野かもしれない

しかし、外来では頭頸部がんや神経難病(動ける方)ではリハを希望する方も少なからずいるものの、数が多いとも言い難い。

一方で、かなりの需要があるのが小児領域。口腔の習癖や機能性構音障害の相談は多い。
しかし、ST自身は小児を専門的に診てきている人は多くはない。
小児を希望して数少ない小児領域に就職できた場合、希少価値である小児の就職先をよっぽど高条件じゃない限り早々簡単に辞めるとも思えない。
なので、成人領域を辞めて歯科にこられたSTの場合は、小児については知識としてはあるので、少し勉強したら良いかもしれない。勉強意欲のある人であれば、これから歯科や小児領域をみていってもらえるのかもしれない。

では、STの男女比をみてみる。圧倒的に女性が多い。そして、歯科で雇用しようとした場合は、まずは一人だろうと思う。これから子育てなどをしていく場合、代わりのいない一人職場というのはなかなか選択しづらい気もする。
実際に私も、園内で感染者が出て、保育園が幾度となく休園になった。仕事を調整するしかなくなった。

なので、働く側としては一人職場は避けたいだろうとも思うし、雇用側としては休みが多くなる可能性のある方だと外来の訓練予約など急にキャンセルするわけにはいかないので難しいところ。

働く方としては、病院のように、1日18単位以上の臨床をしてカルテを書いて、研修会や研究をして、帰るのはかなり遅いという環境は子育て世代には大変なため訪問などに移ろうと考えるのも分からなくもない。
私も、病院を辞めてから出産、子育てをしてきた。そこは、家庭環境、協力度、子どもの人数、子どもの年齢などなど複数の要素があるため一概に決められるものでもないので、このくらいに。

ということで、歯科で働いてくれる人を探すのは、なかなか色んな意味で難しいところな気がする今日この頃です。

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