三連休と言い訳

やりたいことはいくらでもあったはずだ。
起きて、食べて寝むって終わる。
外にはスーパーへの買い出しに出たくらい。
普段の休日と何にも変わらず、なんてことのない。
ただ陽射しだけが日に日に強くなっていく事は、身体中にへばりつく汗で感じていた。
なんてことのない休日、きみは僕の隣にいる。
きみがほんとはデートにいきたいんだって僕は知ってる。
暑いなあ
誤魔化すつもりはないけど、何度も呟いていた。
「暑いからね」
君も同じように重ねる。
合言葉を繰り返せば、なんてことのない休日は今日だって暮れる。
僕の隣にきみがいる、なんてことのない休日。
退屈な時間が、それでも僕には愛おしいから。
君だって似たようなこと思っているって、僕は知ってる。
だから来週は連休じゃないけれど、君をデートに誘おう。
陽射しは増す一方でも、
全部が夏の言い訳になってしまわないように。
おしまい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?