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青木HCに関するものすごくどうでもいいことを書きたい


「青木HCに関するものすごくどうでもいいことを書きたい」

ある時ふと、そんな衝動に駆られた。なぜそんなことを思ったのだろう?名の知れたブースターの方々の臨場感あふれる試合レポートや楽しいコラムをSNSで読みその秀逸さに刺激されたのか?それともなかなか波に乗れないチーム状況を憂い発散の場を求めていたのか?    

いや……違う。
それは私が青木HCに魅了されているからに他ならない。

弱小だったビーコルをCS進出、果てはベスト4まで導いた手腕。モチベータータイプのコーチなのだろう。選手がのびのびとプレイしポテンシャルを発揮できるよう導いているイメージがある。安易な奇策を用いず我慢強くゲームをトータルで見据える姿勢も好みだ。

だが、いま書きたいのはそんなことじゃない。お目汚しになるかもしれないが、よろしければ駄文におつきあい頂きたい。


ある日、ビーコルの勝利で国プが歓喜に沸くなか、青木HCがマイクを手に第一声を発する

「いやぁ ホームって本当にいいもんですね」

 え? もしかして水野晴郎? 

初めて青木HCの「お決まり」を聞いた時、衝撃を受けた。令和のこの時代によもや水野晴郎だと?

古い。絶妙に古い。マジか。というか水野氏がまだご存命でテレビで活躍していた時代でもこのモノマネは勇気が必要なものだったぞ。そんな水野晴郎パロをチョイスしてきた・・・でも・・・なかなかやるじゃないか。嫌いじゃないそのセンス。

私は青木HCより三つほど年上だけれども、おおまかに「同世代」ということにして、人間、50歳を過ぎるといろいろと世間様に気をつかうようになる。特に私はメンタル豆腐なので会社で若者たちと会話する時も常に老害認定されぬよう会話には最新の注意をはらっている。そんな時に聞こえてきた

「いやぁ ホームって本当にいいもんですね」(どやっ)

ダジャレや擦り倒された定番ギャグ、時代錯誤ななモノマネを多用する熟年者が若者から忌諱されることを私はしっている。新入社員を前についうっかり「◯◯君、ちょっとこの方法を試してミソ」など口走れば河村のドリブルよりも速いスピードで軽蔑と哀れみの混じった視線が向けられる。けれども青木HCは強かった。スベることを、そして年寄り扱いされることを恐れぬそのメンタル。周りの目を気にすることなく自分が良いと思ったことを貫き通す意志。「そういえばゲームの采配にもそんな強気な青木HCが垣間見えることがあるな」。私は老害認定に怯える自分を恥じた。


「いやぁ ホームって本当にいいもんですね」
パチパチパチ。拍手が巻き起こる。周囲を見渡すと勝利の余韻もあり、会場のブースターは皆いい笑顔だ。ただ、私はそこにほんの少しの違和感を感じた。なんだろう、この感じ・・・国プの中に生まれた見えない壁というか歪というか・・・ふと、頭をよぎるある疑問

「あれ? もしかしてみんな、ネタではなく普通にキャッチ―なツカミとして受け入れているのでは?」

あらためて会場の反応を思い返してみる。なんの根拠もないが私の感覚では「青木さん古いなぁ~クスクス」と理想の反応を見せているブースターが4割。そして残りの6割は・・・受け入れてる?! 「青木さんの言う通りホームはやっぱいいよな〜わかるわかる」って素直に受け入れられている・・・?

もしかしたら今の若いブースターの子たちは元ネタを知らないのではなかろうか。

その不安が最高潮に高まったのが先日の広島戦。MIPに選ばれた杉浦が青木HCの「お決まり」をちゃかす。いいぞ杉浦。それだ。ちゃかしてこそ、ツッコミを入れてこそ青木HCが仕込んだネタは昇華し、完成する。ナイストライだ!


「やっぱり~ホームで勝つって~いいですねぇ」


違う! そうじゃない!


なんか・・・うまく言えないんだけど、そうじゃないんだ杉浦。あのネタのちゃかし方はそういう感じぢゃないんだ。「いやぁ」の部分は残すべきだった(※個人の感想です)。

おそらく彼も元ネタを知らないのだろう。無理もない。ウィキペディアで調べると杉浦が生まれたのは1995年。水野晴郎監督による伝説の名作「シベリア超特急」が劇場公開された1996年はまだバブバブの赤ちゃんだったのだから。水野晴郎を知らなくても無理はない。

ぜひ杉浦には「シベリア超特急」を観てもらい水野晴郎がなんたるかを理解した上で、再度、青木HCちゃかしにチャレンジしていただきたい。期待している。

話がいろいろとっ散らかってしまったが、「いやぁ ホームって本当にいいもんですね」の元ネタをもし知らなかったという人がいるならば、ぜひとも認識の上、あらためて青木HCの「お決まり」を聞いていただきたい。勝利の喜びとともに、彼の愛すべきキャラクターへの傾倒度が深まることだろう。きっと幸せな気持ちに包まれながら階段をおりることができるはずだ。


こんな駄文を最後までお読みいただきありがとうございました。きっと公開後はものすごい羞恥心にさいなまれるかと思いますが、メンタルを保つことができればぼちぼちnoteを書いていきたいと思います。

次回は「コルス覚醒」 




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