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【悲報】ggrks、もう通じない模様www

どーも。某大学生のきむです。

こんなまとめを見つけました。

古の「ネットスラング」が死語になっている、ということで話題になっているそうです。
ということで今日は、最近のインターネットについて喋りたいと思います。

ネットスラング

まあ、端的に言うと「ある特定のネット上のコミュニティで使われていることば」ですか。「wwww」とか、「ワロタ」とか。今でも使われているものがありますね。

古き良き?インターネッツ

さて、そもそもスラングの発祥はニコニコ動画か2ちゃんねるとか。
一昔前のインターネットに触れたことのある方ならどちらもご存知かなと。

まず、それらがどういうところだったのかを見ていって、一世を風靡したその場所がどう廃れ、なぜスラングが失われたのか、どう失われたのかを考えていこうと思います。

さて、2chなどは実は割と今のインターネットよりはあたたかみを感じられる場所で、面白かった場所だなと思います。

嘘を嘘と楽しむ余裕もあったし。攻撃的じゃないっていうか。「ヌクモリティ」とかいう言葉もあって。VIPPERとかもはすごかったね。いろんな意味で。
そうですね、具体例置いときましょうか。まとめサイトが死ぬほどあるので。

読んでもらったらわかりますけど、ほんとになんていうか「あたたかみ」が割とあったんですよ。当然、今より殺伐としたところもありましたが、見ず知らずの同好の士が集まり、ワイワイやっているのは楽しそうなものでした。
今のTwitterランドと違って、当時はまあまあな大人しかいないので(そうだよね?)、ある程度礼儀があったりしたんでしょうか。

昔はこういう場所でした。

うまれたスラングたち

さて、こういう面白かった時期の2chやニコニコ動画ではいろんなスラングが生まれては消え、一部は今でも生き残っているものも多くあります。新規が大量流入して、語源がわからないものの使いやすかったもの、「www」とか発展形の「草」とかが生き残りました。便利なので人口に膾炙したのでしょう。

一方、死んでしまったスラングたちの中に、件の「ggrks」、「半年ROMれ」などがあります。
詳しくは以下を読んでもらって。

まあ、好意的に解釈すれば前者は「簡単なことくらい聞かずに調べてこいや、目の前のPCは飾りか?」、後者は「お前空気読めてないわ。読みに徹して雰囲気つかんでから出直してこいや。」って意味ですわね。

悪意的に解釈すれば、「空気よめねー奴は帰りな!」です。

たぶん、ああいう「面白いことに関しては一体感のある場所」だったがゆえに、その面白さ・一体感を壊す奴には厳しかったのかな、などと思います。まあ二度と来るなって言わないところが奥ゆかしいというかなんというかw

ではなぜ、こういう「分かってない奴を拒絶する(ようで受け入れる土壌のある)言葉」たちが消えたのか。

先ほど言ったように、「w」とか汎用性の高い言葉が残っているのは理にかなっていますが、「ggrks」や「半年ROMれ」は十分、人と関わるという点ではコミュニティの本質を表していて、コミュニティある限り残ってもいい言葉である気がします。要は、荒らしは帰れってことですから。

インターネットの低年齢化

一方最近では、デジタルデバイスが普及したことで、インターネットに触れる年齢が低年齢化しまくりました。
結果、現在のTwitterやYouTube、ニコニコ動画はキッズがおそろしく増えました。「キッズがおもしろいおもしろいと無遠慮に土足で荒らしまわっている」とはいつも言われています。
また、なんならいままでネットに触れてこなかった「やべー大人」も現れ始めたので、地獄みがキャリーオーバーしています。

さて、これらのサービスは「わりとインターネット黎明期からある」ので、変化が大きく感じられるので、おそらくこの件に関してそこで言われていることはたいてい事実です。ただInstagramやTikTokはもはや「若年世代」の文化圏なので対象外かな。

そう、現在のインターネットでは、既存の文化が消えつつあるのです。
当然以前の住民は新規に反発しますが、新規は多すぎて収拾がつきません。結果として「今までの面白い世界を作ってきた」既存住民が離れてしまい、無法地帯ができます。

有名なこれと同じ状況です。

【コミュニティの一生】
面白い人が面白いことをする

面白いから凡人が集まってくる

住み着いた凡人が居場所を守るために主張し始める

面白い人が見切りをつけて居なくなる

残った凡人が面白くないことをする

面白くないので皆居なくなる

だからこそ、低年齢化、いや、根幹はスマホの普及ですが、便宜上低年齢化としておきます。これが文化の無い、殺伐としたインターネットを作り始めたといえます。

インターネット全体の変化はここまでにして、ここからは本題である「スラングはなぜ死んだのか」を考えたいと思います。

死んだスラング-新規大量流入-

『ggrks』はなぜ、廃れたのか??
ここからは個人的な意見ですが、「新規は作法を知らない」、というか、「世代の断絶がひどすぎる」というのは当然あると思います。

「ggrks」「半年ROMれ」はともに、「知らないなら調べるなりしろ、分かってないのに無理して参加するな。作法を理解してから来な!」というメッセージがあるのはお判りでしょうか。

しかし、低年齢化が進んだ今、キッズにそこまでの理解力はだいたいありません。「3DSから見てるひとー?」じゃないんよ。ニコニコ、YouTubeのコメント欄とか見てたらわかるかも。「こいつら日本語が通じないわ」って。キッズだけとは言いませんが、やりたい放題するんですよね。さっきと同じ流れです。

新規がやってきて場違いな発言

ggrksや半年ROMれっていうけど......

新規はわからないし当然調べようとしない(幼すぎる?)

古参が離れる(あるいは相対的に減る)

コミュニティの変質

だからこういう感じで、古参が手取り足取り教えない限り(教えたとしても)理解できないキッズたちにコミュニティが変えられてしまい、いつしか「スラングを解する人」が減ってしまったのではないでしょうか。

SNSは実は閉鎖的

ただここで1つ考えたいのは、いまやニコニコ動画も2chも、以前ほどメジャーではない、ということです。つまり、そこでのしぐさが廃れるのはある意味当然。

しかし、ここである重要な点を考えなくてはいけません。
それは、2chなどと、若者のメインツールであるSNSの違いです。ある意味では、「コメント欄」というのは2ch的性格を持っていますが、コメント欄を主要なコミュニケーションツールにしている人は稀であろうと思うので除外です。

では何が違うのか?

思うに、TwitterなどのSNSは能動的なコミュニティなのです。端的に言えば、見たいものだけを見られる。昔の2chのように、掲示板にいるのは不特定多数ではありません。SNSでは自然と、本人に近い人でフォローフォロワーを構成します。サジェスト機能もそれに拍車をかけています。ですから、「ネットに詳しい人」がコミュニティにいない限り、若い世代は「ggrks」そのものに触れる機会がかなり減ります。

結果、同じインターネットでも「ggrks」を知らない層が誕生します。

待ってください、今の若い世代にとって「検索」は自然ですよね。あまりにも当たり前だから、この言葉が消えた可能性はありませんか? 

ggrksは当たり前になったから消えたのか?

例えば少年革命家のゆたぼんは、「わからないことはGoogleでしらべたらええ!!」というくらい、今ではGoogle検索はメジャーなのです。
もちろん、「検索ワードを適切に表現する言葉をもたないのでは?」ということもありえますが、今では雑に入力しても割とヒットしますし、とりあえず検索はできるということにしておきます。

やっぱり、ググるのは一般的なような気がします。

ではここで、最初のまとめの末尾にこういうツイートがあったことを思い出して下さい。

「ggrks」が通じないって話題だけど、そりゃあ10年前のインターネットと違って今はググっても「調べてみました。こんな噂もあるようですが実際はどうなのかわかりませんでした。いかがでしたか?」みたいなのばっかりが上位に来るようになってしまったんだから死語になって当然だよ

名だたるブログサービスの終焉、先人のニッチな叡智の喪失、粗製乱造され増えるアフィブログ.......

たとえ正しい言葉で検索出来ようとも、検索結果が「意味不明」ではどうしようもありません。何が正しいかわからないから調べているのに、検索結果を吟味する知識や能力を求められていると。

となると、「わかりませんでした」みたいな記事を書く、「知らない層」が新たな「知らない層」を再生産していることになりますね。

結局、「ggrks」知らない問題というのは、単なる世代の断絶を超えて、SNSの開かれているようで閉鎖的な性格、そしてユーザーの『ネットリテラシー』が欠如していることを示しているのではないでしょうか。

では『ネットリテラシー』はなぜ欠如したのでしょう。

ネットリテラシーの欠如

ここで、「わかりませんw」と書けたら最高だったのですが、さすがにやめておきます。

たぶん、『インターネットが温室になりすぎた』のでないかと思います。

ここで思い出してみてください。皆さんが最初に触れたインターネットに制限はありましたか? YouTube  KIDSはあった?ペアレンタルコントロールなんてほぼなかったですよね。それこそググれば割と容易に「制限のない世界」に行けました。そこでは、大人たちが隠さない「真実」が多くあったと思います。好奇心は刺激されますが、一部のコンテンツはむしろ怖くなかったですか?(ホラーって意味じゃなく)

そこで揉まれて、それこそ「ggrks」とかを言われて、打ちのめされて強くなっていったりしませんでしたか?fusianasanとか、痛みとともにネットリテラシーを身に着けませんでしたか?

たしかに、ネットに初めて触れる年齢は今や下がってきているかもしれません。でも、今ではその分「制限機能」が豊富なのです。もちろん、制限をかけていない親もいます。その層はまさに「再生産」していますが、そうでない親もいますよね。

まさにこの、「ペアレンタルコントロール」の徹底が、逆にネットリテラシーを無くした。幼いころからネットに触れすぎるあまり、インターネットを楽しいところと勘違いするがゆえに。

痛みの伴わない教訓には意味がないと言いますが、まさにこれなのではないでしょうか。

まとめ

ユーザーのデジタルへの習熟度は上がっているはずなのに、なぜか昔より不自由になる不思議。インターネットをするうえで大事な概念は何故消えるのか?
そこには、インターネットの発展が生んでしまった罠があったのです。

結局ネットリテラシーを広めるには、住所バレ&鬼電アプリみたいな罠を仕掛けるか、親の生体2段階認証とか使って、一定年齢以上は「書き込み禁止」するしかないような気がしてきました。強制ROM?(これは罠で、もうリテラシーがない世代が親になっている)

うーん、長い割になんかあいまいな着地点になってしまったような気がします。批判、補足などよろしくお願いします。

ではまた。

以上



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