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「ともにつくる」DITワークショップとは?

こんにちは。KILTA(キルタ)雲南です。
島根県雲南市を拠点に、空間づくりをみんなで行う “DITワークショップ” を行っています。
※ DIT = Do It Together “みんなでつくる”

さて、今回は、実際のワークショップの様子を通じて、KILTA雲南でできる作業のうち、床張りと壁塗り作業をご紹介します。



1.誰でもDITワークショップに参加できる?

KILTAとは、“つくる人のつながり” を表すフィンランドの言葉。
空間のリノベーションを行う際、プロが全てをきれいに完成させるのではなく、家族・親戚や友人、地域の方々など、その空間に関わるみんなが作業に関わる “DITワークショップ” を通じて、つながりを作っていくことを目指しています。
ワークショップの目的は施主によって様々ですが、共通するのは「みんなに関わってほしい、知ってほしい」という思い。
例えば、今年9月に実施した “三日市ラボ” というコワーキングスペース兼交流施設では、改修の段階から地域のみなさんに携わってもらうことで、この空間に愛着を持ってほしい、という目的でワークショップを開催しました。
そのため、参加は基本、どなたでもOK。
この秋に開催したワークショップでは、お一人やご友人同士、お子さん連れのご家族にご参加いただきました。
DIYをしてみたい、セルフリノベーションスキルを身につけたい方にとっては、インストラクターが初心者の方にも分かりやすく丁寧な指導を行うため、はじめの一歩を踏み出す場としてうってつけ。
現場でしかわからない注意点を直接聞くことができ、生のDIYの知識を学ぶことができます。

では、実際にどんな作業ができるのか、この秋に開催した2つのワークショップの様子を通じて紹介します。



2.KILTA雲南でできる作業①床張替え

9月、市内木次町の “三日市ラボ” では、床の張替えワークショップを実施。
今回は、ワークショップ実施前に主催者側で古い床を剥がし、土間上に細長い木材を等間隔に設置した状態でスタート。
その木材の間に隙間なく断熱材を入れられるよう、まずは断熱材をピッタリにカットし、はめ込んでいきます。
断熱材は踏むと変形してしまうので、木材の上のみをバランスを取って歩かねばならず、 参加者のみなさんはこの作業に一苦労…!


断熱材はめ込み作業時の足元の状況

断熱材のはめ込み作業が終わると、その上からプロの道具を借りて床板を張っていきます。
床板に対して垂直になるよう、インパクトドライバーでビスを打たなくてはなりません。
インストラクターのフォローがありますが、参加者のみなさんにとって、初めての工具、初めての作業は手に汗握る緊張の一瞬です。 


お子さんもお父さんと一緒にインパクトドライバーデビュー!

また、木材にはそれぞれに反りがあるため、それを無視して床張り作業を続けると誤差が大きくなり、最後の1枚が入りません。
木材の反りを手や足で調節しながらビスを打つ、というプロの技をインストラクターが披露。
参加者からは感嘆の声が上がりました。



3.KILTA雲南でできる作業②壁塗り

10月、市内加茂町の “吉田邸” では、壁塗りワークショップを実施。
100年以上前に建てられた古民家の壁に、漆喰(しっくい)を塗っていきます。
まずはインストラクターから漆喰について、DIYする際の注意点や購入する時のオススメの品などを説明。
インストラクターが原料と水を練って漆喰をつくる作業も、インストラクターと参加者との会話の中で進みます。
お手本となるプロの壁塗り作業を見た後、参加者の壁塗り作業が始まります。ヘラをギュッと握り続ける利き手は辛く、重い漆喰を持ち続ける反対の手も辛く、想像以上の大変さ。
プロのお手本のように均一な厚みでスーっと塗る難しさに、みなさん驚いていました。


 想像以上に難しい壁塗り作業



4. “みんなでつくる” で生まれるもの

DITワークショップは、単にDIYのスキルを学ぶ場ではなく、つながりが出来ることを大事にしているため、その場にいる全員の自己紹介から始まります。
初対面の参加者同士でも、作業の難しさや緊張の一瞬、達成感を共有することで、自然と会話が生まれ、笑い合ったり励まし合ったりできます。
一緒になってみんなでつくることの楽しさを実感でき、自然と一体感が生まれるのがDITワークショップの醍醐味です。
参加されたお子さん同士も、一緒に鬼ごっこをしたり、焚き火を囲んで焼き芋を食べたりして、交流が生まれていました。
また、DIYに興味があるけれど場所や機会が無かったという方からは、「人生で一度は体験したかったので、嬉しかった」と、喜びの声が上がっていました。
ワークショップを開催した古民家に住まれる予定の施主からは、「数年前まで住んでいた祖母は、人が集まってにぎやかにすることが大好きだった。皆さんが集まって楽しく作業してくださり、家もキレイになり、きっと祖母も喜んでいます」とのお言葉をいただきました。
“みんなでつくる” ことを通じて生まれるものを感じ取り、喜んでいただけたことに、今後の活動への励みがじわじわと生まれました。
お子さんの元気な声、参加者のみなさんの達成感溢れる笑顔が、この活動に彩りを添えてくれました。


作業後に集合

最後までお読み下さり、ありがとうございました。


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