はじまりの朝
「一千回のおはようを！」－シェイクスピア 蒸し暑く、けだるい朝だった。しかし、いつものほのぼのとした朝が私は好きだ。電車に向かう道のりで、何人かの人とすれ違った。その人たちはたいてい、見慣れた人なので、どこか安心感のようなものがあった。不思議だったのは、私がベトナム人やアフリカ人とすれ違ったとき、異国風のにおいに包まれたのは確かだけれど、なぜか懐かしさを感じたのだ。居心地の良い芳香だった。 by 宮島春この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？
「一千回のおはようを！」－シェイクスピア 蒸し暑く、けだるい朝だった。しかし、いつものほのぼのとした朝が私は好きだ。電車に向かう道のりで、何人かの人とすれ違った。その人たちはたいてい、見慣れた人なので、どこか安心感のようなものがあった。不思議だったのは、私がベトナム人やアフリカ人とすれ違ったとき、異国風のにおいに包まれたのは確かだけれど、なぜか懐かしさを感じたのだ。居心地の良い芳香だった。 by 宮島春