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トレーナー必見「多裂筋の機能を高める手順と実際の運動」

多裂筋は背骨一本一本についており、背骨を安定させる役割がある。

多くの鍛えるためのエクササイズが紹介されているが、それを実践するだけでは実は鍛えられない。

今回は少し詳しく多裂筋について話す。


多裂筋の機能を阻害する3つの筋肉

多裂筋の収縮を妨げる筋肉として、主に以下の3つが挙げらる。


①ハムストリングス

位置:太ももの裏側
影響:骨盤を後傾させるため、多裂筋の機能を妨げる。

②大殿筋
位置:お尻
影響:骨盤を後傾させ、多裂筋の働きを抑制する。

③広背筋
位置:背中の広い筋肉
影響:骨盤を後傾させ、多裂筋の収縮が阻害される。


これらの筋肉が多裂筋の収縮を妨げる理由は、上記の通り骨盤を後傾させるからだ。

多裂筋の主な作用としては、脊柱の伸展、反対側への回旋、同側への側屈があるが、これらの筋肉が影響することで多裂筋の機能が損なわれる。


多裂筋の萎縮とその影響

多裂筋の機能を阻害する要因としては、筋肉の萎縮も挙げられる。

多裂筋は局所の椎体の動きの方向付けや屈曲方向への制動、椎間関節の安定性を高める役割がある。

そのため、持続的に多裂筋が働かないと萎縮しやすくなるのだ。

慢性腰痛の方は多裂筋の萎縮や脂肪浸潤があるとされている。

筋肉が萎縮すると、筋肉が脂肪に置き換わる「脂肪浸潤」が進行する。

これを防ぐためには多裂筋を促通する運動療法、および収縮を邪魔する要因の排除が必要なのだ。


多裂筋が機能しないとどんな問題が生じるか?

多裂筋が適切に機能しない場合、以下のような問題が発生する。

①腰椎前彎の減少
適度な腰の反り(生理的前弯)が出にくくなり、姿勢が不安定になる。

②椎間板内圧の上昇
椎間板の圧力が高くなり、腰痛の原因となる。

③脊柱起立筋活動の増加
代償的な筋肉の過剰活動が見られ、脊柱全体の動きが制限される。


多裂筋が機能しない分、脊柱起立筋による脊柱の動きの制動が必要となり、脊柱起立筋の遠心性の活動が高まる。


その結果脊柱の細かい動きが難しくなり、全体としての大きな動きしかできなくなる。


多裂筋の働きを高めるためのアプローチ


まず多裂筋の機能を高めるためには、以下のポイントを押さえてくれ。

  1. 骨盤を前傾させる
    多裂筋の機能を高めるためには、骨盤を前傾させることが重要。

  2. 腰椎後彎を制動する遠心的な活動
    遠心性収縮による制動が必要。多裂筋は赤筋繊維が多く、持久性に関わるため、姿勢保持や体幹の安定性が重要。

  3. エクササイズの実施
    腰部多裂筋の活動が高いエクササイズとして、腹臥位での体幹伸展や骨盤制御を要する股関節伸展が推奨される。

    例えば、バードドッグエクササイズなどが効果的。

これらを実施することで、多裂筋は効率よく鍛えられる。

ぜひ試してみてくれ。


ってことで今日の授業終わり。


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