星を追う子ども

こんばんは、読書感想の続きは映画感想です。今回は新海誠監督の「星を追う子ども」。主人公はアスナちゃん。どこにでもいる中学生・・・?というわけでもなく、父親を亡くしている。そして、父親の形見のきれいな宝石が今回の冒険の鍵となる。

アスナちゃんの前に地下世界から突然シュンくんというヒーローが現れる。アスナに生きてほしい、、、と完全に口説き文句をささやくわけですよ。色男は何をしても許されます。アスナちゃんは惚れてしまう。その翌日、シュンくんは死ぬんですが、まあシュンくんはもともと病気で死ぬ予定だったわけね。

代わりに現れたシュンくんの弟であるシンくん。妻を亡くした森崎先生。この3人+ミミ(猫)で地下世界に突入して冒険をするわけです。はっきりとは描かれていないけど、アスナちゃんと父親は多分地下世界の人なんだろうなあ。あの宝石を持っているわけだし、交わりを嫌うイゾクが襲うということはそういうことなんだろう。

映画を見ていてアスナちゃんが地下世界に行く動機が弱いと思っていたんですよ。森崎先生は明白。なくなった妻を地下世界の知恵と不思議な力で生き返らせたい。シンくんはもともと地下世界の人だし、アスナに巻き込まれた感じ。でもアスナの動機は・・・?と。シンくんに惚れただけ?というわけでもないよね。と思ったら、やっぱりあったんです。死に直面して、そこから救われるとき。「私、寂しかったんだ・・・」と自覚する。ここですよ。森崎先生は覚悟が違います。アガルタの中心に行って妻を蘇らせます。

死ぬともう二度と会えない。追悼することで死を乗り越えるし、そのために儀式がある。Helloといえば good byeも言わなければならない。わりとよくあるテーマだけど地下世界の旅はファンタジー感があって良い。特にエンディングの冒険からの帰還途中の様子は楽しそうだなあ。森崎先生は地下世界に残るのかな。アスナはもうきっと寂しくないはず。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?