見出し画像

#4 バンドオブブラザースを語る〜第3話 カランタン攻略〜

みなさんこんにちは、聞くだけ屋の菊田圭です。
全くの他人である僕の記事に反応していただけて本当に嬉しいです。自分の書きたいことを書くってやりがいを感じれて楽しいです。

さて、バンドオブブラザース第三話を語っていきましょう。

第三話でピックアップされる兵士は彼。

アルバート・ブライス(以下ブライス)

ブライスの声を担当しているのは俳優の中村俊介。これは僕の主観ですが、声がイケボすぎるwもうちょっとクセのある声でも良かったような気もします。作中では彼の性格は感受性が豊かで繊細であることが表現されています。タフなE中隊のメンバーの中で、だいぶ空気感が違うような印象を受けます。吹き替えではそれが少し過剰に表現されている気がします。字幕と吹き替えではだいぶ彼の印象は変わってくるでしょう。

ではお話スタートです。

内部侵攻には欠かせないカランタンという町を攻略するためにE中隊は先頭に。ウィンターズの指示のもと攻撃を開始してすぐにドイツ軍からの激しい攻撃を浴び、兵士達はみな溝に身を隠します。ここでウィンターズが珍しく鬼将校に変貌しますw

「いけー!E中隊ついて来い!進め!出ろ!出て戦え!出ろ!」とヘルメットで叩いたりケツを蹴ったりして兵士たちを無理やり動かします。確かにそこにいたら一方的に狙われて死ぬだけですから、なんとしても進まないといけなかったんでしょうね。ここでもウィンターズがすごいのは道のど真ん中で砲火に晒されながら兵士達を鼓舞することです。しかもガンガン狙われてますwなんで当たらないんだw神に守られてるレベルですw

激しい攻撃の中着々と町を制圧していく途中で敵の大砲の直撃を受けてしてしまう兵士がいます。目はつぶれ足は裂けて焼け焦げ爪先は吹き飛んでしまいますが、そんな兵士を抱き寄せ優しい言葉をかけて寄り添ったのがリーブゴッド。

彼は普段そんなに口がいい方ではなく、減らず口をたたくというか嫌味や文句ばっかり言ってるタイプなんですが、彼の優しい心遣いに「なーん、やっぱ優しいんじゃんかよー!」となります。

こんな感じです。すごい精神力と献身力ですよね。

カランタンの制圧終盤でウィンターズは跳弾(文字通りどこからか跳ね返った破片や弾のこと)を足に喰らい、衛生兵に治療をしてもらいます。そこでブライスをみかけます。衛生兵に彼はどうしたのかたずねると「目が見えなくなった」という返事。ウィンターズは治療の途中で歩き出しブライスに近づき声をかけます。

ここはねぇ、たぶん字幕の方がいいです。字幕の方がマーク・ウォーレン(ブライス)とダミアン・ルイス(ウィンターズ)の素晴らしい自然な演技が光るでしょう。マーク・ウォーレンは涙を流しますからね。すごいです。そしてダミアン・ルイスの声の掛け方、英語はわからないけど優しさがめちゃくちゃ伝ってきます。

ウィンターズは「大丈夫、心配するな。返してやるから」というとブライスは「すみません、僕、こんなザマになるなんて」と感情を吐露。ウィンターズはとっさにブライスの肩を叩き「思い詰めるな、大丈夫だ。」ともう一度励まします。この肩を叩くタイミング、素晴らしいです。自身に対して否定的な感情を持ったブライスをすぐに修正、修復するような寄り添い方、心が温かくなります。

次の瞬間、ブライスの視力は回復しました。

ブライスは口数が多い人ではないし、陰口や悪口を言って発散するタイプではないので溜め込んでいたんでしょう。タフなみんなと比べて自分は逃げたくて仕方ない、そんな自分が情けないという辛い気持ちを持っていたのかもしれません。ウィンターズは理解してくれた上で励ましてくれました。ブライスはウィンターズを信頼します。

余談ですが実は僕もストレスで一瞬だけ視力を失ったことが2度あります。1回目は高校の推薦入試の面接です。席に座った瞬間緊張しすぎて目の前が真っ白で何も見えなくなりました。2度目は19歳の頃、職場で最年少ながらもなぜか店長を任されて年上の部下達に四苦八苦していた時、一瞬だけ、これも真っ白になって視力を失い数十秒その場に立ち尽くしていたことがあります。実際ストレスで目が見えなくなることはあります。

カランタン制圧後、再びドイツ軍が町にやってくる前に東に移動して陣地を築きます。その夜、ブライスは2人の将校と会話をします。

ウェルシュ(左)とスピアーズ(右)、どちらも少尉です。

ウェルシュは水筒に酒を入れていますwそれをブライスに飲ませてこう言いました。

「戦争はゲームだ。ボールを1ヤードずつ前に進める。全部ゲームだ。」

と。ブライスはウェルシュが去った後、座ってた場所に唾を吐き捨てますw多めにw

スピアーズとの対話では、ブライスはノルマンディ降下後、恐怖に負けてすぐに任務を果たそうとしなかったことを告白します。スピアーズは「誰でも怖い」と言いました。この時、お?寄り添ってくれる?って一瞬思いましたがその後すぐにこう言いましたw

「生きる望みは捨てろ。もう自分は死んだと思え。そうすれば情けも容赦もなく役割を果たせる。戦争とはそういうものだ」

と。ブライスはめちゃくちゃにスピアーズを睨みつけるのでしたw

ゲームとも思えないし命を捨てるような気持ちにもなれねぇよ。お前ら人間かよ…みたいな目に見えました。誤解のないようにしたいのですが、どちらもいい将校だし僕は好きですw

実は僕はスピアーズに賛成です。賛成というか自分も戦場に行ったらそう思うタイプなんじゃないかと思います。そうじゃなきゃとてもじゃないけどやれないと思います。

そして翌朝、ドイツ軍が先手を打ち激しい戦闘がスタート。ブライスは恐怖のあまりタコツボ(敵の攻撃から身を隠す穴)に入ったまま叫び続けます。
そこにウィンターズが登場します。

「立て!立つんだブライス!兵士なら立て!敵をお前の手で撃つんだ!蜂の巣にしてやれ!」

とブライスを引っ張りあげて銃を構えさせます。ここでもなかなかの鬼将校ぶりです。ブライスはその言葉で覚悟を決め銃を連射。ここで凄いのはウィンターズはタコツボの外で棒立ちで撃っているのです。みんなうつ伏せで頭を低くしたりタコツボの中にいるのにウィンターズは外で立っているのです。相変わらずの神のご加護っぷりを発揮していますw

この戦闘でもウィンターズは終始指示を出し続けます。部下にその部下をまとめるよう指示を出したり攻撃の仕方を明確に確実に伝えると同時に、士気を常に保つように声をかけ続けるのです。もう煽る煽る。この時のウィンターズは鬼になりますがかっこいいです。

ウィンターズが兵士になれと言って、実際ブライスが兵士になれたのは治療所でウィンターズに励ましてもらったことが大きかったと思います。この瞬間で言ってることはスピアーズとあまり大差はないです。「兵士になって役割果たせ」と言っているので。

つまりは

何を言うかより、誰が言うかー

これに尽きるかなと思います。
もう一度言いますがウェルシュもスピアーズも素晴らしく勇敢な将校ですw2人とも危険を顧みずガンガン敵に突っ込んでいきますから。

戦闘終了間際、ブライスは1人のドイツ兵を撃ちます。そしてそのドイツ兵が胸に刺していた一輪の花「エーデルワイス」を自分の胸に移すのです。エーデルワイスは’戦士の証’の意味を持つ花。ブライスはこの戦闘で覚悟と少しの自信を手にしたのでした。

しかしこの第3話は、優しくて繊細な彼が兵士になろうとしたことがアダとなってしまう悲しいお話です。

その後の前線の任務で怪しげな納屋の偵察の志願者を募った時、ブライスは自ら手を上げ志願。3人で偵察に出ますが、先頭にいたブライスは敵の狙撃兵に首を撃たれ重症を負います。するとその打たれた直後、ウィンターズが前線から引く命令が出たことを伝えにやってきたのです。一歩遅かった。もう少し早くこの命令が出ていればブライスは撃たれなくて済んだのに…。
言い方は悪いけど、運がないというかタイミングが悪いというか、彼が悪いわけではもちろんないんですけどね…。そんな印象を持った人も恐らくいたんではないかなと思います。僕なんかはブライスと戦争との相性ってことを考えちゃったというか、「向いてないことはやはりやるもんじゃない」という無慈悲な感想を抱いてしまいました。コイツは暗いやつだという印象を持っていた兵士もいたでしょう。マーティンという兵士なんかはそんなような目をしていたように感じました。彼は前線でも寝れちゃう図太さがあるし人にも自分にも厳しそうなので、そういう人からすると繊細で笑わない人は暗くて悲観的と思われがちかなと思います。

そして前線から離れた一同はイギリスに戻ります。休暇を過ごせる予定でしたが、急遽変更されて再び戦場であるフランスに戻されることになるのでした。

ここでマラーキーが登場します。マラーキーはイギリスでクリーニング屋さんにクリーニングを頼んでいたのでその荷物を取りに行きます。するとお店の人から「ミーハン中尉っておたくの人?取りに来るのを忘れているみたいなの」と言われ、マラーキーは察します。すると他の人の荷物もお願いされます。エヴァンズ、モイヤ、ブラウザー、グレイ、ミラー、オーウェン、コリンズ、エリオット……ブライス。みな、もうそこにはいない兵士達の名前でした。ミーハン中尉の死はここで兵士たちに明らかになったのかもしれません。

本当に空気ぶっ壊して申し訳ないんですが、ここのクリーニング屋さんのおばさん?お姉さん?が異様にエロいですw字幕だと全然マイルドになりますが、吹き替え版はちょっと話し方と声が異様にエロいのです。マラーキーは「お茶飲んでいかない?」って言われて断ってたけど、あれは英国式の習慣なんだろうか。建前的な?僕なら飲むでしょう間違いなくwそして裏の方に通されて…もう1人の若い子が、「ふー、奥さんまた始まったわ」って大きなため息を一回…みたいなwこんな時ウィンターズが肩を叩いて「大丈夫だ、わかるぞ。ああ、俺もだ」と言ってくれたらめちゃくちゃ信頼しますw


はい、ということで第三話は終了です。
地獄長くなってしまいましたが前編後編分けずに書いてみました。分けると後編書く時のテンションを上げないといけないのでそれがちょっとしんどくて。読んでくださってありがとうございました。ちなみに妄想は癖です。

第三話は市街線のカッコよさを味わうことのできるお話です。背中を壁にくっつけて手榴弾を投げ込む仕草はミリタリー好きなら一度は真似したことでしょうね。そして、相変わらずM1ガーランドの音は良いですね。画期的な銃だほんとに。

また次回お会いしましょう。

ではみんな、幸運を。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?