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ドタバタ愛媛観光

今回の旅行には松山出身の洲之内徹の『セザンヌの塗り残し』を持って行っていた。全然読んでいない状態のまま旅行先で最初のページを開くと、冒頭はこんなふうだった

またか、とうんざりされる方もおありだろうが、もう一度だけ言わせてください。松山ってイヤだなあ。

洲之内徹『セザンヌの塗り残し』

洲之内徹は前々から郷里の松山に対してよく思っていないのはわかっていたけど、あまりにもな出だしで笑ってしまった。そんな言われながらも洲之内徹の文章にたびたび出てくる松山に行ってみたかったというのも今回の旅行の動機のひとつだった。

松山観光は道後温泉からスタート。道後温泉本館はつい最近リニューアルされたので行ってみた。

入浴だけの利用なら700円。お手軽に入れるけど湯船としては小さめのが1つなので、お風呂そのものより歴史とかに価値を見出す感じの気もした。別館の飛鳥乃湯は入浴と休憩してきたけど館内全体を見学できたらなあと思った。

セキ美術館は近代の作品中心の美術館。特に小磯良平の作品が充実していて、他にも鏑木清方や藤島武二、加山又造などが見られて良かった。

道後温泉を離れて愛媛県立美術館。大シルクロード展はすごい人で、足早に去ってしまった。常設展は人が少なめで地元の画家の作品も多くて楽しかった。

特別展と常設展のお客さんを見ていて思ったのは、絵画と比べたときの工芸品への関心の高さだった。絵画にはあまり人は集まっていないけど焼き物や彫刻などには多くの人が張り付いてみていた。展示によるかも知れないし、ものすごい偏見になるけど、その辺が絵を愛する洲之内徹と合わないところがあったとしたら面白いななどと思っていた。

この日で東京に帰ろうとしたら、バスは今治発ということで、今治も少しだけ観光することにした。しまなみ海道の終点の街として、駅には自転車関係のショップなどあるけど、雨だったので少し寂しげな駅前だった。

駆け足の観光で、今治タオルを買って、今治城を見て、ご当地グルメという焼豚玉子飯をいただいて、旅はおしまい。

この後12時間のバスに乗って東京に帰還。なかなかハードな旅行で、愛媛の観光はなんか噛み合わないところもあったけど前から行きたかったところに行けて満足な旅行だった。
それでは。

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