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「できること」より「やりたいこと」 - 生成AIに疲れた人の付き合い方

私は、生成AIの進化のスピード、情報量、できることの多さに圧倒され、疲弊した。
そして、生成AIとの持続可能な付き合い方を考えてみた。
結論、「AIができること」より「自分がやりたいこと」を軸にして付き合うことにした。

乗り遅れた分を取り戻したい

今年5月。GPT-4oが登場してから、やっと私は生成AIを触るようになった。去る2022年の冬に一般公開されたタイミングでは、私は「実務に使えない」と感じて放置してしまった。
ネット上のニュースが生成AI一色に変わっていく中、「そろそろ使える技術になったのかもしれない」と思った私は、GPT-4oを実際に使ってすぐに自分を呪った。「とっくに使えるようになっていたじゃないか!」
乗り遅れた分を取り戻したい気持ちと、純粋に面白いと感じる気持ちとが相まって、生成AIの新しい機能や活用法を追いかけていた。
すきま時間にネットニュースを読み、YouTubeを見て、生成AIのコミュニティにも入って、情報収集する。
ひと月以上も没頭した後、私は「このスタイルは持続できない」と気づいた。

最新情報に次ぐ最新情報

生成AIの情報を集めるのに際限はない。
私が今日時点で課金して使用しているのはChatGPTとClaude。無料で使っているのはPerplexityとCopilot。この4種類のAIだけでも、最新情報をキャッチアップし続けるのに、日々時間を取られる。
最新情報!
最新情報!
最新情報!
1週間前の情報は過去のもの、下手すれば昨日の情報ですら今日アップデートされてしまう、そんなスピード感だ。
さらに他のAIアシスタントや関連アプリの情報、AIを活用した新しい可能性や収益化の方法など、有益な情報は尽きることがない。
情報を集め、実際にAIを使って検証してみる。自分に使いこなせるかどうかを確かめる。こうした作業をしていると、あっという間に貴重な自由時間が溶けていく。
日々進化し続けるAIとの付き合い方として、これは決して健全とは言えない。そんな日々から抜け出すため、私は原点に立ち返ることにした。

まずは「あきらめる」

できることは無限に近いほどあるだろう。それらを全て把握したい、取り残されたくない、損をしたくない。そんな気持ちが私の中にあった。しかし無理がある。まずは、あきらめる。そこから始めることにした。
私があきらめたことにより、入手できない情報の中には「稼げる」ことや「効率アップ」につながることが含まれるだろう。知らないことによる逸失利益が生まれるだろう。
それを受け入れるのだ。仕方がない。全部追うのは無理なのだから。あきらめたら心が楽になる。

「やりたいこと」を軸にする

私は原点に立ち返ることにした。どうしてAIを使いたいのか。それは、AIを使ってやりたいことがあるからだ。
だから、「AIができること」ではなく「自分がやりたいこと」を軸にして情報を集め、使っていこうと決めた。
「AIにショート動画を作らせる」や「美女キャラクター画像を生成させる」方法が目の前にあったとして、自分がやりたいことに関係なければスルーする。詳細を追わない。例え「ほぼ放置で月5万円稼げる」と魅力的なキャッチコピーがついていたとしても。
私を例にすると、文章を書くことが趣味のひとつで、仕事の大半も文章を書くことだ。だから原点としてのやりたいことは「書くという行為や成果物をより良くする」で、そのためにAIを使う。
私の仕事や創作をAIがどうサポートしてくれるのか。ライティングに関する新しい機能はどうか。どのAIが日本語の出力が上手いのか。
そうした観点で情報を集め、実証実験をして使えるものを取り入れていこうと思う。

 あきらめて情報を集める分野を制限しないと、「損したくない病」の私は、ただひたすらに時間を浪費してしまうだろう。AIと付き合う上で、「できること」よりも「やりたいこと」を軸に考える。それが、私なりの目下の対処方法だ。

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