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リラックスタイムにはぜひ紅茶も試して!ひと手間で味わえる贅沢ティータイム


コーヒー党が多い世の中の片隅で、ちょっと小さく叫びたい。

紅茶って、めっちゃ奥が深いんやで…!

はじめまして。紅茶好きのフリーライターICO(いこ)と申します。
この度、ご縁あって寄稿させていただくこととなりました!

この数ヶ月、新型コロナウイルス関連の報道ばかりでなかなか外出も出来ず、気分的にも少し滅入ってきている方も多いのではないでしょうか?

こんな今だからこそ、おうちでほっとリラックスできる時間を作りたいですよね。

今回は、ちょっとだけ手間をかければ、ティーバッグでもプチ贅沢なティータイムが過ごせる方法をお話いたします。

リラックスにうってつけ!紅茶はストレス解消に効果抜群

皆さんは朝起きた時や、仕事中のちょっとしたリラックスタイムの時に何を飲みますか?

コーヒー派の方も多いと思いますが、リラックスしたいときには紅茶もぜひ選択肢の一つに入れてみてください。

紅茶は香りを嗅いだときに脳が刺激され、α波が出るという研究結果があります。

(参考)
日本生理人類学会誌「紅茶を飲む時に生ずる付香の生理応答に対する効果」

また、紅茶に含まれる成分「テアニン」には、副交感神経を優位にしてストレスを抑制し、深い眠りを促す効果もあります。

(参考)
お茶の成分でリラックス?~睡眠・抗ストレスとL-テアニン~
【緑茶の成分テアニンとは】ストレスやうつを改善する効果・効能を引き出す抽出方法と飲み方

紅茶には覚醒作用のあるカフェインも含まれていますが、テアニンがうまく作用して興奮を抑制する効果があり、さらに相乗効果で気分をスッキリさせて集中力が上がる研究結果も出ています。

(参考)
テアニン摂取による中枢神経興奮作用緩和を確認-カフェインの作用を緩和-
テアニンの機能性~特に向精神作用について~

おまけに、キリンビバレッジが行なった実験では紅茶には「ときめき感」が最大約30%もアップするという研究結果も出ています!!

(参考)
紅茶によってときめき感が最大約30%アップ! 紅茶と暮らし研究所×長岡技術科学大学 ときめき脳波測定実験

このように、紅茶は緊張を和らげ疲労回復や安眠にも効果を発揮するので、しんどい時こそぜひおすすめなのです。

今すぐできる!美味しい紅茶を淹れる6つのポイント

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美味しい紅茶の決め手は茶葉の質によります。
茶葉は農作物ですので、より新鮮なものが良いですし、美味しさは値段に比例する部分もあります。

でも美味しく紅茶を飲みたいなら、やっぱり淹れ方もとっても大事!
「紅茶ってなんか難しそう…」
そんな方でも大丈夫!

実は6つのポイントをおさえていれば、初めての方でもお金をかけずに今すぐに美味しい紅茶を淹れられます!

1.汲みたての新鮮な水を使う

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紅茶は茶葉の中でもっとも水の影響が出やすいといわれています。

美味しい紅茶のためには、しっかりと茶葉の成分が抽出されていることが条件のひとつ。
日本において美味しい紅茶を淹れるには、家庭の水道水が最も適しているといえます。

日本の水道水は軟水の地域が多く、紅茶の味や香りの成分であるタンニンの抽出に必要なミネラル分が程よく入っていて、勢い良く注ぐことでしっかりと酸素を含むことができます。

酸素が含まれていると、茶葉がティーポットやマグカップの中で循環し、自然に開いて紅茶の成分がうまく溶け出す助けをしてくれます。

軟水は紅茶本来の渋みや香り・濃い味わいを引き出し、十分に抽出する力を持っています。

対して硬水はマグネシウムやカルシウムをたくさん含んでおり、タンニンの抽出を妨げてしまいます。またカルシウムとタンニンが結合して、濃く黒ずんだ色になるのも特徴です。
硬水は水の味自体が強いのもあり、茶葉の甘みや渋みが薄く、香りも弱い紅茶になってしまうのです。

ただし、茶葉は消費する地域の水を基準にブレンドされるので、イギリスなどの硬水地域向けにブレンドされた紅茶は硬水で淹れた方が美味しくなります。

真水はミネラル分が全く含まれていないため、紅茶の色は薄くぼんやりとした味になります。
また、市販のミネラルウォーター、くみ置きの水は酸素が抜けてしまっているので、使用は避けたほうが良いでしょう。

茶葉の成分をしっかり抽出するためには適度なミネラル分と酸素が重要なので、日本の家庭水道水は紅茶にとって好条件の水なのです。

2.湧いた瞬間のお湯を使う

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水は沸かしていくそばからどんどん酸素が抜けていきます。
やかんでお湯を沸かした時に、ぼこぼこと出る泡が酸素です。

紅茶の抽出にはお湯の中の空気がとても大切とお話しましたが、お湯は煮沸したそばから空気が抜けていくことにより味自体が変化していってしまいます。

美味しい紅茶のためには湧いた瞬間のお湯がベストです。

冷めてしまって二度沸かしのお湯や、必要以上に沸かしすぎのお湯は酸素が欠乏したお湯です。
どうしても使用する場合は、勢いよく入れた水道水で差し水をして再度沸騰させましょう。

3.90度~100度まで沸かす

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紅茶を美味しく淹れるには、お湯の温度も重要となります。

ベストな温度は90度~100度と言われていますが、この温度の間であれば味の違いも誤差の範囲内なので厳密に温度を測らなくても大丈夫!

お湯に5円玉大ほどの泡がボコボコと湧き上がってきたら、紅茶を淹れる温度になった目安です。

お湯は火元から離した瞬間から温度が下がっていくので、やかんを火元から離しすぎず、勢い良く注いで温度の急激な低下を防ぎます。
ヤケドしないように、やかんの注ぎ口へティーポットを近づけて注ぎましょう。

90度~100度の範囲内のお湯で淹れた紅茶は、茶葉がゆっくりと上下に動き、色や香りもしっかり出ます。

対して70度~80度で淹れた紅茶は、茶葉が上に浮いてしまい全く下に沈みません。また茶葉自体も開ききっておらず、色も香りも薄い紅茶となってしまいます。

また、100度に達してずっと沸かしすぎたお湯はすっかり酸素がなくなった状態で、茶葉は開くもののあっという間に下に沈んでしまい、茶葉の抽出に必要な循環運動が不十分になり、薄い紅茶になってしまいます。

湯沸かしはガスコンロが最も理想ですが、IHコンロやティファールのような電気ケトルを使用する場合も沸騰直後すぐに注ぎましょう。
電気湯沸しポットで保温しているお湯は、酸素も欠乏しているので使わないようにしてください。

4.ティーポットをあたためる

紅茶用のお湯を沸かしている間に、ティーポットを予めあたためておきます。

この時に使うお湯は、電気湯沸しポットの保温したお湯で大丈夫!
ティーポットの半分くらいまでお湯を入れて、少なくとも30秒以上はあたためておきましょう。
先にあたためておくことで、沸かしたてのお湯をティーポットに注ぐ時に温度が下がりにくくなります。

この一手間も美味しい紅茶のための大事な工程です。

5.1人前のティーポットを使うなら、入れるティーバッグは2個!

ティーポットで紅茶を淹れる時、ティーバッグを1袋だけ入れてお湯をなみなみと注いだりしていませんか?
実は、紅茶の味が薄くなってしまう原因となっているかも…!?

ティーバッグは1個につきティーカップ1杯分です。
それに対して、市販の1人前用のティーポットは、およそ300cc〜350ccの容量で売られています。これはティーカップ2杯分の容量となります。

そのため、1人前のティーポットを使って紅茶を淹れる時は、ティーバッグは2個必要になります。

ちょっともったいない気がしてしまうかもしれませんが、美味しい紅茶のためにはぜひお試しください! 

6.しっかり蒸らす

1人前の湯量をティーポットに注ぎ、しっかりと蒸らします。エグみの原因になるので、お湯を入れる時はできるだけティーバッグに直接お湯を当てないように気をつけます。

蒸らし時間は使用したティーバッグにもよりますので、商品パッケージに書いてあるメーカーおすすめの時間で蒸らします。

紅茶は蒸らす工程によって、しっかりと茶葉が開いて抽出を促します。
抽出中は揺らさずに待つのが肝。美味しい成分が抽出されていくのを砂時計を見ながらじっくり待つのも乙ですね。

蒸らし時間が終わったら、ティーバッグをやさしく2~3回だけ揺らしてティーポットから取り出します。

紅茶の抽出は一度だけ。茶葉の成分は一度に出尽くしてしまうので2度使いはNGです。

おすすめはやっぱりミルクティー。おいしく淹れる3つのポイント!

渋みは紅茶特有の美味しさの一つ。
それを求めて最も旬な時期の茶葉を買い求めるファンもいますが、渋みは紅茶が苦手な理由の一つとしてもあげられています。

渋みが苦手な人ほど試して欲しい飲み方が、ミルクティー。
紅茶の国イギリスでは紅茶といえばミルクティーと言われるほど定番のスタイルです。

ミルクティーで楽しむ時に気をつけるポイントは3つ!

1.ミルクティー向きのティーバッグを使おう!

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適当なティーバッグで入れた紅茶に牛乳を入れたらあまり美味しくなかったという経験はありませんか?

ミルクティーとして飲むのなら、できればミルクティーのためにブレンドされたものを使った方がより美味しく楽しめます。
茶葉は収穫された産地やブレンドによって、ストレートに向いたもの・ミルクティーに向いたものがあるのです。

ミルクティーに向いている紅茶とは、牛乳に負けないくらいのコクがあって濃い味であること、そして渋みが少ないものになります。

一般的にインドのダージリンやスリランカのヌワラエリヤはミルクティーには向きません。
渋みが強くコクが少ないので、ミルクに負けて紅茶の風味が消え、渋みだけが口に広がってしまいます。

紅茶のメーカーにもよりますが、「イングリッシュブレックファースト」と名前がついた商品は一般的にミルクティー向きのブレンドのため、おすすめです。
ミルクティーを飲む文化が根強いイギリス人の朝食にピッタリという意味で名付けられた、伝統的なブレンドです。

スーパーでもよく見かけるトワイニングやアーマッドティーといったブランドでも、イングリッシュブレックファーストティーを出しているので、気軽に購入できるのも嬉しいですね。

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2.フレッシュポーションは使わない

ファミリーレストランやファストフード店では、紅茶にフレッシュポーションを添えられる場合も多くありますよね。

コーヒーフレッシュは植物油を乳化させたものでありミルク成分がないため、紅茶の味わいに負けてしまいます。
使用しないようにしましょう。

3.ミルクは40度前後で

ホットで飲みたいのであればミルクもあたためた方が良いと考えてしまいがちですが、冷蔵庫から出したばかりの冷えたもの、もしくは常温のものを使いましょう。

牛乳はあたためてしまうと独特の臭みが出てしまい、紅茶の香りや味わいを損なってしまいます。

ただ、ミルクが冷たいとせっかくアツアツで作ったミルクティーが冷めてしまって嫌だというアツアツ好きさんは、人肌程度にあたためるのがおすすめ!

牛乳の臭みは70度以上であらわれます。
加熱しすぎないように40度前後程度の温度なら、紅茶の温度も下がらずに紅茶とミルクの風味を壊さないあたたかいミルクティーになりますよ。
人肌程度という目安もあるので、作りやすいかと思います。

電子レンジでミルクのあたため専用ボタンがある方は、それを使うのも方法です。

ワンランクアップ!?極上ミルクティーはミルクインファーストで

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イギリスではミルクの入れ方によって美味しさが変わるという「ミルクが先か後か論争」がずっと続いていましたが、2003年に英国王立化学協会によって「ミルクが先の方がおいしい(ミルクインファースト)」との結論が出ました。

ミルクを先に入れた状態で紅茶を淹れると、牛乳の温度がゆっくりと上昇するので牛乳の風味が保たれ、またしっかりと混ざるためにさらっとした美味しさになるという研究結果が出ています。

そこで試していただきたいのが、販売メーカーのおすすめ蒸らし時間よりも1分ほど長めに蒸らし、4.0程度の高い乳脂肪分の牛乳を使用する方法です。

抽出時間を長めに取ると少し渋みも出てしまいますが、ミルクティー向きのブレンドのティーバッグであればミルクを入れた時により濃厚な味になります。
乳脂肪分の高い牛乳はコクがあって甘みも感じられるので、まさに極上のミルクティーを堪能できます。

ぜひお試しください!

一番重要なのは楽しく紅茶を淹れること!

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たくさんお話しましたが、とはいえ、紅茶を淹れる上で最も重要なのは「楽しく淹れること」です。

“こうするべき”、”しちゃいけない”と考えすぎも禁物。
お家で自分へのちょっとご褒美タイムのために淹れるのであれば、自分流の淹れ方があって良いと私は考えています。

毎日なかなかしんどい時間が続く状態なので、自分1人の時間やちょっとしたご褒美は必要です。

あなたも紅茶でほっとひといきタイムを作りませんか?

Text by ICO(フリーライター)

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