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フレンチブルドック

乗り込む列車には乗客はおらず
暁のステージ 共に歩まん
たゆたう洗濯物の踊る影が肩をかすめて
路地裏を歩く私にダイブ食らわす
夜は背にビート板
夏のほころびを落としながら夜も冷え冷えと
拾得物保管箱に入れられたままの思い出となり
微かなリズムで記憶を残す
交差点からまた飛び出すカラスの群れ
憂う時の刻む最果てのドア
おうるとうるに歪められて
今ここはどこ
イザナギの広場の断面によく似ている
君は確かいつぞやのあれか
なんであるか
笑えと賜う御霊の心にフレンチブルドッグは鳴く

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