恐怖の高速駅伝

今年の全日本大学駅伝を1言で表すとこの1言に尽きるかな。

全日本大学駅伝を大学別で振り返ってみましょうか。とりあえずシード校のみで。残りも書けたら後に書きます。あと、箱根に向けても補足を入れたいなって思います。

駒澤
強い。隙がない。
これしかないです。3区の時点で優勝確信しました。MVPは全員です。あと監督も。
この記録本当実業団チームでも破られないのではないかなって考えるくらい今回の駒澤は強かった、隙がなかった。この記録を超えられるチームはこの先いないんじゃないかな。青学の箱根の大会新記録より難しいと思います正直。
箱根に関しては全日本のように勝てるかって言われると…っていうところはあります。出雲、全日本とノーミスできてるので箱根もノーミスできたら確実に3冠は手に届くでしょう。

國學院
いやぁ。強い。
ここは区間配置が王道であったのでそれがうまくいったのかなと。5区の青木選手の区間賞を始め他の区間でも選手層やインパクトを残す結果だったなと思います。
全体的にも1区の遅れはおいといて他の区間でミスが出なかった。しかも攻めるところで攻める強さが今回も光りました。個人的今大会MVPの2区山本選手、抜かれる前からいい走りしてると見ていました。彼の快走あってこその準優勝だと思います。
箱根は出雲、全日本のようにトントン拍子で行けたらいいのですが…。山をまずどうするか。4本柱の誰か1本は復路(9区)におけたらこれはこれは面白いと思うのですが。

青学
4年生の意地が光った、そんな大会でした。
4年生が全員プライドを持って走ってたそんな感じがします。2区が惜しいと思いましたが、今回の戦いをみるとノーミスしても勝てなかったなって思ってしまうので駒澤が強かった。青学もできることはやった。そんな感じです。ただ来年これが6人抜けるとなるとちょっと怖い…。
箱根は私はですけど駒澤より優勢だと思います。メゾットありますから。4年は勿論ですが2年生の台頭が鍵となりそう。

順天堂
昨年と区間の変更はあれどほぼ同じメンバーのイメージ。前回からの進化は随所に見られました。それと同時にあと1歩、勿体ないなと思うところも見られたのでそこが課題。令和のクインテットの4年生のラストスパートは痺れる展開でした。
箱根に向けては区間配置も鍵ですけど正直いうと復路が課題。昨年の4年の穴を埋めないと2番以上は厳しいので。来年を見越すとなると3年以下がもう少し出てきたら面白い。

創価
シードは取れると思ってました。昨年の東京国際パターンなのかな。2、5、7区と主力を分けておいたことでブレーキを防ぎ全員が安定して走ったという印象。2区の葛西選手のあの錚々たるメンバーで区間新は正直凄い。また新たな選手も出てきて世代交代がうまい。学生スポーツというものをしっかり理解して組んでいるイメージです。また来年は鬼門の全日本予選に出場しなくていいのは大きいことではないかと。
箱根に関すると無難にどこでも走れるなって感じがします。シードも堅いです。ただ3位以内、優勝となると全員がもう2ランクくらいアップする必要はあるかなという印象。

早稲田
箱根予選会のチームから唯一の全日本シード獲得。7区8区がほぼ連戦という中であの走りは凄い。スピードだけのチームからのスタミナチームへの変化が目に見えて分かる駅伝をしてた印象。花田監督1年目の今シーズン。合格点を与える走りだったと思います。
個人的にいうと7区8区も驚きましたが4区も1年生ながら区間3位も同じくらい驚きました。早稲田は全体的に若手が多い印象でしたがしっかり見せ場も作れて次に繋がる駅伝をしてくれました。
箱根は登りの5区。これに尽きます。
あとは1区2区も。
ここの3つをどういう形で重きをおいていくか。今回箱根のシードチームを何校か喰えたという意味ではいい全日本だったのでは。

中央
選手層あるなという印象。しっかりシードには入ってきましたね。チームがピンチのときにシードに入れるのは本当に実力がある証拠。出雲の再現とはなかなかったけど全日本でも存在感アピールしました。
今回、誰もが驚いた6区の采配。やっぱこういうのがあると全日本はどこもエース級勢ぞろいみたいな区間配置になるので改めて怖いなぁと。そういう感じです。
箱根は1区は戦略バレちゃってるので2年連続でいくのか、それとも他のメンバーでいくのか。あとは上を目指そうと思うと耐える区間を作れないのでそれをどこまでカバーできるかが鍵です。

東洋
全日本予選終わってからシードは入るとずっと思ってましたがここに関しては安堵感が強いかな。全日本はそんなに得意ではないチームであるけどまたこうやってシードに戻ってきてくれて嬉しいの1言です。つなぎや長い区間での安定感は駒澤、青学に次ぐレベルだけど、序盤区間でパッとしないのが続いている気がするかなと。序盤で前に出る爆発力があれば怖い存在になりそう。
箱根に関しては1区と5区が課題。あとは区間1桁中盤で全部走れるのでそこさえうまく行けば。ただ、松山選手が2区に帰ってくるのが前提になりそう。

こんなところです。

全体を通して
ここまで高速化になり、今の駅伝で1番難しい全日本(個人的に)であそこまでノーミスの走りされたら正直どこも勝てやしないな。そんな駅伝でした。今回地方勢が全部繰り上げスタートになる異常事態が発生。あと7区の史上初49分台が2人、アンカーも57分台が3人、その他区間新記録連発となると速いというより怖いという思いのが勝ってきます。

ざっと流れをみると1つのミスが致命傷なのは間違いないです。ただ今回要所要所見てると2区、7区が凄いメンバーが集まっていたのでそこでうまく行かなかったチームはごたついたかなという印象は受けました。
あとは全体結果をみると8位と9位の差が例年よりくっきりあった印象(2分30秒くらいあった気がする)。明治さんも東海さんも中学さんもいいところまで勝負していたのですが…。

シード外を振り返ると神奈川や中学はこれで箱根に出られないのか…という関東の大学の層の厚さに気づかされ、東海は昨年よりも成長、強くなったところを随所に見られた気がします。4年生5本おいていたので最後にかける思いみたいなのが伝わってきました。あとは明治ですね…。駅伝の怖さを実感します。やっぱり箱根のシードをとる大切さを学んだ気がします。箱根予選会からの全日本はかなり大変なので。あれだけ強い明治でもシード取れないのかと思うと想像以上に怖いなぁと思います。

ただ全日本と箱根は全くといっていいほど別物。これが大きくシャッフルされる可能性は例年以上に高いと見ていますが全日本の上位8つのシードは見ている限り正直堅いかな…。法政、帝京がはいってくる箱根はさらに混戦駅伝になりそう。


駒澤に勝つにはどうしたらいいか。
頭を抱える2ヶ月になりそう。
選手の皆さん、お疲れ様でした。

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