見出し画像

ピンクのイッペーの花が咲く頃〜世界で一番大切な人との哀しい別れ

 街のあちこちにイッペーのピンクのぽんぽんの花を見かける頃、30年連れ添ったあなたとの、哀しい別れを思い出してしまいそうです。

 昨日今日と怒涛のような2日間を過ごして、これまでのことが夢であったらいいと何度思ったでしょうか。移動の車窓から眺めた景色もいつもとなんら変わりはないのに、こんなことって。

 これから先も、20年、30年と当たり前のようにずっと一緒に居られるのだろうと思っていました。でもあなたはいつもそうであったように、先陣を切って先をスタスタスタ歩いて決して後ろを振り返ることはないのです。今回も。そんなに急ぐことはなかったのに、もっとゆっくりで良かったんだよ。

 これからの公園でのウォーキングはどうしたらいいの?きれいな花やキツツキを見かければ、それをこれからもずっとあなたと共有したかったのよ。

 土曜日のフェジョアーダはどうしたらいいの?私にはあなたと同じように美味しく作ることができないよ?

 そういえばあれはどこにあるの?これはなんという意味?お酒をやめて真夜中に足が攣ることは無くなった?とか。今になったらあれもこれも訊いておけばよかったと思うこととがいっぱい。文章も、あなたが読んでくれていたからこそ続けて書いて来られたのよ。会員外からつくlikeが、私には何より書く力になっていたの。

 ブルーのダブルチェックはもう付かないと知っていてもついついメッセージを送ってしまいます。昨日、たくさんの人が集まってくれてよかったねと。

 皆さんあなたには助けてもらったって。特に、日系団体のボランティアをいくつも引き受けて、本業以上に奔走していたよね。仕事仲間からは「もっと自分のことを優先に」と言われていたのよね。昨日息子が聞いた話にまた涙が。。

 最後の日々で「自分のことしか考えられなくなった」と言っていたけど、そんなことなかったじゃない。いつだって家族想いの優しい人だった。私たちはあなたに甘えっぱなしだったのよね。

 「たまにはおひとりさま時間が必要」なんて言ったからバチが当たったのかな。パンデミックからのふたりで過ごす時間は宝物だったと今だからこそ分かる。もう本当に一人になってしまった。私たちはペアで一人前だったのに。私の隣に片割れのあなたはもういない。

 あなたがいなくなった晩に見た月は、今までで一番悲しく美しく輝いていました。眠れなくてキッチンに行った時に、ベランダからキッチンの窓に回り込んだ月の放つまばゆいほどの月明かり。一生忘れることはないでしょう。

 お父さん、おじいちゃん、おばあちゃんの眠る静かな場所で今は落ち着いてゆっくりしているのかな。一緒に入れた八代さんのCD、お父さんと楽しんでいるかしら。もともとお父さんのものだものね。そうに決まっている。

 今はただただ哀しい。次の30年も一緒に同じ景色を見ていたかったから。

 でもあなたには感謝の気持ちを伝えたいです。

Muito obrigada por tudo,  e te amo muito para sempre!!!

 こういう状況での今の心境を書きました。noteでの活動そのほかの個人的なやりとりもしばらくお休みいたします。コメント欄も閉じさせていただきます。

 いつも温かいお言葉、励ましをいただけること感謝していますが、今回はごめんなさい。。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?