CT検査について思うこと


最近CTを導入されている動物病院が増えましたよね
ものすごく。

そして、CT読影に関するセミナーや書籍もすごく増えましたよね。

それで今までわからなかった病気や新たな発見が増えたことは間違えないと思います。

その一方で、レントゲンよりもctという風潮もあるように感じます。

確かにCTはレントゲンの上位モダリティであるため、レントゲンよりも多くの情報を得られます。ただ、CTを理解するにはレントゲンを理解している必要があります。
レントゲンを理解していない人がCTを理解してつないこなせるとはとうてい思えません。

そして、レントゲン以上にCTはメーカーや機種によってものすごく多くの差が出て、その機械で得られる画像がまるで変わってきます。

なので、同じ機種を使っている方に話を聞けばいいのですが、別の機種を使っていると話が噛み合わないこともよくあります。

そして、メーカーの方は診療放射線技師さんとお仕事されている方が多く、我々獣医師が求めているものとの差があることが伝わっていないように感じます。
というか、おそらく獣医師自体が求めいる画像がイメージできていないために、メーカーさんも把握できないのではないかと思います。

また、撮影に関する情報もあまり手に入らない印象があります。

それはやはり、機種によってかなり設定が異なるからだと思います。
さらに人では放射線被曝への考慮も必要であったりするため、画質と被曝のバランスも重要視されます。

晩成発がんがまず起きない動物ではCTによる被曝はそこまで重要視しなくて良いと考えます。
もちろん不要な被曝は避けるべきです。

ただ、なんとなく
薄いスライスで取れば多列なら綺麗に撮れる
と思っている方が多い気がしています。

せっかくいい機械を入れてもセミナーなどでみる綺麗な画像に見えない。
なぜだろう。
あ!セミナーの先生が使っている機械がものすごくいいやつだからか!

と早合点している方がいらっしゃるように感じます。

違うんです。

お持ちの機械のスペックをうまく使いこなせば、セミナーの講師の先生と同じ画像、下手したらセミナーの講師の先生が出す画像よりも綺麗な画像が作れるのです!!

じゃあどうしたらいいのか
本などにはあまり書いていないかと思います。

詳しい説明は別途記事を作成したり、セミナーができればと思っています。

ですが、軽く説明します!
まずは撮影目的が命です!!!

造影3相でほしい

はだめです。

どこは3相
どこは静脈相

だけでいいかはっきりしてください。
読影する時に使わない部位の画像は撮ったって無駄です。

さらに、このどの相は何としても綺麗に観たいのか、この中でも優先順位をつける必要があります。

せっかくCT撮るんだから全身撮ろうとして
1番見たい部分の画質が粗くて診断できなかったら何のための高価な検査なのか意味不明です。

全身撮りたい気持ちはわかるので、せめて、1番見たいものを1番綺麗撮ることだけは死守してください。

なので、結局なんでCTを撮りたいのか、何を疑っているのか、CTで明らかにしたいことは何か
はっきりさせることがCT検査にとって最も重要なわけです。

そして、場所が決まったら
なるべくかけられるだけ線量をかけて撮りましょう!

線量を決めているものは大きくはmAです!

これが少ない施設が非常に多いと思います。
あまりかけすぎると、クールダウンの時間が発生しますが、それでもかけられるだけかけた方がいいです。

おそらくほとんどの機種できちんと限界値は教えてくれるはずです。

なので、なるべく高めの設定に変えてみてください。

なぜそうしないといけないのか、ほかに方法はないのか、具体的にはどこをどういじったらいいのかなどについては、別の記事で話させてください。

そして、設定をあれこれいじった後に大切なことがあります。
それは撮影することです。
当たり前ですよね?笑笑
違うです。こう言う設定にしたからオッケーというわけではないのです。
最終的に取ってみないと何もわからないということなのです。
撮ってみてどうか、で判断しなければなりません。
なので、この設定だと綺麗になります!と一概にはいえないのをご理解いただければ幸いです。


いうことで綺麗な画像が撮れるようになったとします。

そして、画像ができてたら終わりではないのです。

できれば再構成もしていただきたい。。。
基本撮影前に出力再構成については、設定できますが、

ここで初めて読影なんですね。
きちんと撮れていない画像での読影ほど無価値なものはないです。

特に造影なんかはタイミングがずれたら
もう何もわからないやつもいます。

レントゲンと超音波でつけた鑑別以上何もわかりません。
麻酔かけて高いお金出して、診断がつかないのはやばいですよね。。。

また、目的によっては
手術支援として、外科の補助に使う時は血管をしっかり見たいですよね?

だからこそ、、、
撮影は頑張りましょう!

そして、診断は外注できますので、無理せず
外注しましょう!!

あ!僕らのご依頼も全然受け付けますよ?笑笑
なんなら今すぐの撮影も補助します笑笑

で読影に関しても
軟部組織条件、肺条件、骨条件
に切り替えればそれなりに見えますが

きちんとそれぞれの関数で出力した画像で読影するようにしてくださいね!

え?関数??だって??
と思った方は、再構成の時に選んでいるフィルタのことなのですが、軽く説明します。

ビューワー(osirixなど)でそれぞれ条件を選べば、なんか白黒の見え方変わりますよね?

ただ、CT一回撮っただけなのに
soft tissue とlung 場合によってはbone
と言うデータが出てくると思います。

これらはCTデータをそれぞれの条件で見るとより綺麗に見えるように関数を、使って処理した画像のことを言っています。

なので、それぞれ適した関数で、適した条件で見るように心がけてみてください。

この辺の理解もレントゲンを知っていれば結構簡単なことなのです。
逆に言うとレントゲンを知らないとCTってめっちゃしんどい検査なのです。

すごい宣伝ではありますが
レントゲンに関する記事やセミナー、CTに関する記事やセミナーもあります。
記事に関してはこちらで、セミナーに関してはご連絡
何卒、是非
よろしくお願いします!!

僕は楽しんで話しますので、頑張ってついてきてもらうそんなセミナーをやります笑笑

是非、検査の価値を高めてください!!

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