グリンダ

ウィキッドを見に行きました。小学生ぶりとかかな?オズの魔法使いの裏話と言われてるのに、オズの魔法使いは見たことない。なのにウィキッドは2回目。

小学生の時に見たウィキッドの感想は何にも覚えてないけど、多分それなりに感動して面白かったと思う。

今回改めて見返して、自分でも驚いたけどグリンダにすごく感情移入しちゃった。

グリンダは、出会いは偶然とはいえ爪弾きもののエルファバと仲良くなる。(自分の株を上げるため/押し付けられた)甘やかされて育ってきたグリンダは、学校初日に綺麗な服とたくさんの荷物を持って登場する。もはや清々しい。鈍くて無神経で嫌なところもあるんだけど、愛され甘やかされて育ってきたゆえのおおらかさと素直さが魅力だと思ったし、だからこそ捻くれ者のエルファバと仲良くなれたんだと思う。捻くれ者の暗いやつが二人いてもどうしようもなさそうだし…。

いろいろ物語が進む中で、この二人が一人の男を巡って三角関係になる場面があるんだけど、オズの魔法使いたちの内部組織が腐っていることに気づいているグリンダ以外の二人は距離を縮めていくのね。グリンダは、何もわかってないの。オズの魔法使いたちに利用されてることも、世界に起こってることも。自分の保身のために友達の悪口を言われるのを看過したり、アクセサリーみたいに男を扱う場面もあるんだけど、でもずっと誰も彼女の「何が起こっているの?」の問いかけに答えてくれないの。

エルファバはなんで彼女に何が起こっているか教えてあげなかったんだろう?劇を通じて、彼女の問いに返ってくるのはいつも拒否だったように思う。仮にも好きだった男に銃口を向けられてどんな気持ちだっただろう?

彼女は保守的な部分も嫌なところもあったけど、おおらかで善人で、わからないことをちゃんと理解しようとしていたのに。金髪でピンクの服を着せられたお金持ちの馬鹿なお姫様。

なんやかんやあり、男もエルファバも死ぬ(死んだとグリンダは思っている)んだけど、男が死んだ時には嘆き悲しむだけなのにエルファバを失った瞬間修羅に変わるグリンダがアツかった。お姫様じゃなくて王になるの。


という、グリンダのことを思った以上にすごく考えてしまいましたという感想。

あとエルファバの妹もアツかった。車椅子で、グリンダからの株を上げたい男に世話されてるんだけど、父親が死んで家督を継いだ妹はその男を囲い込むの。エルファバが脚を治してやって、面倒見る必要がなくなったらさっさといなくなっちゃう男なんだけど、妹はそいつを狂おしいほど愛してて心臓をブリキにさせる呪いをかけちゃうの。心臓を止めるほどの憎しみに反転する愛とは、になったね。


あとがき

最近謎にまたヒップホップがキてて、ラップバトルをすげー見てんだけどSAMの「エゴも欲も罪もドレスコード」のバースが死ぬほど格好良かった、痺れたね。

マジでウィキッドとは関係ない。

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