レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで2023年の全体を振り返る

先日のNoteでは、以下の通り、毎月行っていた３Dセルフ・インタビューを並べ、一年間の調子や重要点の変化を考察してみた。

　今回は改めて「2023年はどんな年だったか」という問いに沿って１つのモデルを作ってみた。

「2023年はどんな1年だったか」のモデル

2023年全体を見ていろいろなことをリストアップしながら作っていったこともあり、大きく10個の要素が出てきた。要素ごとに区分しカテゴリー化したのが以下の写真である。

構成要素とカテゴリー（枠線色で区別）

以下、どのような内容になったのかについて紹介する。

【日々積み上げていく活動カテゴリー】

①レゴ🄬シリアスプレイ🄬の研究：日々情報をインプットし、考え、このNoteを中心に整理してアウトプットするという活動である。ボールの中は7割ぐらい埋まっていて、それなりに蓄積できていることを表している。
②家族関係：基本日々の活力をもらう大事な場所になっているが、一部で心配事もそれなりに発生している。
③大学での教育：花が咲いたり芽が出始めたりと成果や良い兆候があった。一方で半分ぐらいは視認できる成果とはなっていない。今後、時間を書けて見えてくるものもたくさんあると思われる。今年は私の力不足で明らかな失敗となった反省すべき案件もあった。

【刺激をもらえた出来事カテゴリー】

④海外のファシリテーターとの交流：シンガポールのアジアンミーティング、デンマークでのグローバルミーティング、ZoomでのグローバルなCoffeeChatと、国外とのやり取りが増えた。英語の専門誌であるLSPマガジンの購読も始めた。やり取りの総量が増えた。
⑤新領域・一般教養からの学び：専門研究以外からの学びについて、それなりに時間は割いたが、効果を実感できるところまではなっていない。Pythonや生成AIなど模索の仕方が中途半端になってしまった。
⑥国内ファシリテーター・コミュニティとの交流：錬成会と呼ばれる練習会も数多く企画し、参加もした。福岡で毎月開催したのはもちろん、東京、大阪、愛知にも積極的に出ていった。夏には有志のメンバーと新規プログラム開発合宿も行い一定の成果を上げることができた。

【学外連携プロジェクト活動カテゴリー】

⑦新規学校へのレゴワーク導入：プログラム開発の監修や相談を重ねる。教員への研修なども行ったが、準備はまだ道半ばである。歯車をがっちり合わせたいが調整が必要である（まだかみ合っていない）。
⑧企業との共同研究：非認知能力の測定をテーマに模索する。若い企業ということもあり積極性とスピード感に良い刺激を受けた。第1フェーズは無事終了し、企業側の満足度も高く、第2フェーズへと協力関係を進めることができた。
⑨新たなプロジェクト立ち上げ：個人の「好き」を起点に学びのサイクルを起こし、積極的に動ける人材を作り出すための方法を考案した。国内ファシリテーターとの協業でメンバーも少しずつ増やしていけた。

【残念なことカテゴリー】
⑩全体的に良いことばかりではなかった。自分に関わりのある団体ですがうまくかかわれていないところもある。

ひとつのモデルに集約して表現したことで得られること

　出来事や要素のカテゴリー化がしやすく、カテゴリーごとの影響力のバランス感が理解しやすくなった。
　また、中心と周辺というポジションが浮かび上がってきた。日々の活動をしっかりと積み上げることで周辺の取り組みの価値を高めることも視覚的に理解できた。

　ただし、こうした効果を実感できるのは複数の要素がモデルの中に組み込まれているからである。

　いろいろな要素を振り返りのときに出せるかどうかがカギになるのだが、今回、そうできたのは、私が普段から３Dセルフ・インタビューを行っているとともに、複数の活動を同時並行することに私自身がかなり慣れていることが大きいと思われる。

　というのも、学生たち（大学2～3年）に振り返りのモデルを作らせたとき、一年を表現する要素が１～２個しか出てこないことが多かったからである。振り返りは多くの要素があるほうが、考察が深まりやすく気づきも出やすい。複数人で共通のことに目を向けるならば一人1～2個の要素のモデルでもいいのだが、個人での振り返りであるので一人で様々な側面から考えさせないと、振り返りのための要素が少なくなってしまい、結果として考察が深まらないのである。
　繰り返し複数の角度から考えさせるような、問いの投げ方の工夫もあるのかもしれない。もしくは、リフレクションカードや質問リストのように質問を数多く重ねないと数多くの要素を引き出せないのかもしれない。この点については引き続き、工夫が必要である。