大学でのレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドを活用したワークショップ(2024年4月初旬実施)の振り返り
勤務先の大学で、新入生の学修サポート業務を担う上級生向けの研修を行った。レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドを使って、新入生が直面しそうな悩みと、新入生にとってどのような上級生であることが彼らのためになるかを考えてもらうという内容でワークショップを行った。
本学は毎年、2000名を超える新入生を迎え入れるため、そのサポートを担う上級生の数も多い。全学で、おおよそ120名ぐらいの上級生を割り当てる。
3日程に分け、大体40~50名ぐらいずつ、ワークショップを受けてもらった。予算の都合上、ワークショップの設計と進行は私一人で行っている。
毎回、10グループぐらい作って指示を出すので、大事なこととして、何を狙ってどのようなワークを行うのかということを分かりやすく、かつ明確に説明できることが重要である。
説明では、理念的なことも大事だが、ワークショップでは「ブロックの入った箱を開けてください」というものから「ペンを一人一本ずつとって黄色のふせんに〇〇について書いてください」「右隣の人に質問を一人3つしてください」などまで、とにかく具体的な行動をイメージさせるようにした。
この点については、かなり上手く進行できたと思う。
複数グループでレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドのワークショップを行う場合には、特にそれぞれのグループで各自が作ったモデルを説明する時に進み具合に差が出やすい。今回もその差が出ることが想定されたため、その差を埋めておく工夫として、説明が他のグループに比べて早く終わったら追加でモデルに問いかけしてもらったり、相手のモデルを見て感じたことを共有してもらうように指示を出した。
この指示で10グループあれば9グループは活発にモデルの説明や内容への質疑、感想ができたと感じている。
ただし、全体のうち、1グループは、各自がモデルの説明を終えた後で(そこまではするが)、お互いに質問や感想をなかなか言い出さない状態がつづくようなグループになってしまった。
そうなっていることに気づき次第、声をかけて対話を促したが、最後まで他のグループに比べて、活発な意見交換まで至らず、残念な感じになってしまった。
こうなってしまった原因は、今回大事にしてきた「指示の明確さ」とは違う部分にあったのではないかと感じている。
そのお通夜のようなグループのメンバーは、学びへの欲求(何かを研修で得よう)が弱いのか、自分はともかくグループワークが低調になることで他の人の学びを妨げることへの責任感が希薄な状態になってしまっていたのだろうか。
もちろん、学ぶことや責任感をもつことの重要性についてはワークの中で何度か話しているのだが、口で言うだけではだめで、ワークで乗り気でない人々でも、ワークに対して前向きに学ぶ姿勢態度になってもらうための仕掛けがあれば違っていたのかもしれない。
「分かりやすい指示」で、9割の人々は集中して上手くいっていたので、あと少し、残りの1割を確実に巻き込むための工夫を探ってみたい。
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